noodles

noodlesが全曲A面クラスのアルバム『Loafers on the Japantown』から約2年半振りとなるアルバム『Metaltic Nocturne』を完成させた。メタルチックな夜想曲という本来交わらないであろう言葉が表すタイトルを冠する今作のテーマとなっているのは「戻らない時間」に対する切なさとだからこそ前に進むという希望。昨年結成25周年を迎えたnoodlesのテーマであり原動力である切なさをキーワードに制作されたアルバム『Metaltic Nocturne』についてyokoに話を訊いた。

 

 

Q.今作は2年半振りの作品となりますが。

yoko:これだけ開いたのは初めてかも。前作『Loafers on the Japantown』が凄く思い入れの強い作品だったし全曲シングルカット出来るようなアルバムだったので今回はもう少しラフにアルバム作りや曲の流れを楽しもうと思って作りました。アルバムとして良い作品を作りたいなって。

 

Q.『Loafers on the Japantown』は全員主役みたいなアルバムでしたもんね。

yoko:そうですね。でも今作は雰囲気を統一してアルバムの流れを意識しました。

 

Q.今作はnoodlesの持つ切なさが歌詞にも曲にも凄く表れていますよね。

yoko:今までで作ってきた作品の中でも一番切ないアルバムに仕上がったと思います。切なさって結成からずっとやってきたnoodlesのテーマなんですけど、それが色濃く出たアルバムになったと思います。

 

Q.切なさにも色んな種類があると思いますが今回のアルバムでは主に時間の流れを歌っているように感じました。

yoko:時の流れってどうやっても戻せないじゃないですか。そういう切なさってあって、でもそれって別に不幸な訳ではなくて、日々の幸せの中にあるノスタルジックな切なさだと思うんです。それが今回のテーマになっていますね。

 

Q.戻らない時間を思いながらも時間が進んでいくことを受け入れてるのが何処か前向きに感じました。

yoko:私もそう思います。バンドを25年続けてきた中で歌っているテーマって何も変わってないんですよ。でもあの頃の私が色んな言葉を使って切ないものを表現するより今の私が普通の言葉を使って歌うことの方が切なかったりするのは時間の流れが作るものだと思うんですよね。

 

Q.『Metaltic Nocturne』というタイトルも秀逸ですよね。まずメタリックじゃなくてメタルチックなのがnoodlesらしい。

yoko:意味的にはメタリックと同じなんですけどね(笑)。でもメタルチックの方がnoodlesらしいですよね。

 

Q.「Metaltic」と「Nocturne」って相反する言葉ですよね。

yoko:今回のテーマでアルバムを作っていく中でまず「Nocturne」っていう言葉が使いたかったんですけど、強いと弱い、硬いと軟いみたいな両極端の言葉をタイトルにしたくて『Metaltic Nocturne』にしたんです。

 

Q.その両極端の顔ってnoodlesの中にありますよね。

yoko:もともとバンド名の由来が間抜けって意味なんですけど、目の前の障害物に対して間抜け故に進んでいく強さがバンドのテーマでもあるので、やっぱりこういうのがnoodlesっぽいのかなって思いますね。

 

Q.今作でも戻らない時間に対する切なさを歌ったうえで「新しいメッセージを探している」というメッセージも込められていますし。

yoko:そうなんですよ。大前提として切ないものを歌いたいんですけど希望のないものは好きじゃなくて。光が見えたり希望を感じられるものが好きなんです。それが自分の中の原動力だし、作品を作る欲でもあるし、バンドをやっていく生き甲斐に繋がっていくので。希望がある限り新しい曲も出来るし音楽が続けられると思っているので。

 

Q.それがバンドが25年続く原動力なんですね。「Blood Waltz」でも「最新型が欲しい」と歌われていますし。そうやって常に新しいものを求めているからバンドが続いていくのかも。

yoko:満たされない何かを満たす為に進んでいくことがnoodlesが続く秘訣なんでしょうね。

 

Q.ではyokoさんが求める最新型ってどんなものなのですか?

yoko:うーん。たぶん、今は見えていないもの、想像出来ないものに自分が進化していくことが求める最新型なのかな。自分でも分からない世界に向かって行きたいっていう。結局どんなにアルバムを作ってももっと良い曲を作りたいって欲望が消えないのもそういうことだと思いますね。でも前作を超えるアルバムを作る必要はなくて。あのアルバムは25周年直前のあのタイミングでみんなの心に一生残る作品が作れたっていう達成感もあったしそこを越える必要はそもそもないと思うんですよね。だから今の私達に出来る作品をずっと作り続けることが大事なのかなって思います。

 

Q.「965」で「寂しいときは私らしく生きる」と歌っていますが、これがnoodlesなのかなと。

yoko:そうかもしれませんね。でも自分らしくって便利な言葉だけど危険な言葉でもあると思っていて。それで片付いちゃうじゃないですか。それは駄目だと思うんですよね。だけど自分達らしく生きていれば何かあっても後悔はしないと思うんです。それが私達の原点ですね。

 

Q.ではyokoさんらしさって何だと思いますか?

yoko:自由かな。型にはまらず自分を中心に自分のセンスだけを信じていくところだと思う。それが私かな。自分のセンスを信じていないと良いバンドになれないと思いますしね。

 

Q.そのセンスに吉田仁さん(SALON MUSIC)のセンスが加わることで生まれたのが「Metaltic Nocturne」だと。

yoko:仁さんには9年ぶりにプロデュースしてもらったので面白かったですね。やっぱり新鮮だし、何よりみんなが仁さんを尊敬しているので楽しかったです。「Metaltic Nocturne」は仁さんのセンスが溢れた曲になっていると思います。

 

Q.ツアーも楽しみですね。

yoko:ツアーも久し振りなので是非遊びに来て下さい。私達はこれからも良い曲を沢山作っていくのこれからもよろしくお願いします。

 

 

アーティスト:noodles

タイトル:Metaltic Nocturne

QECD-10004 (BUMP-067)

¥2,500 (+税)

6月21日発売

 

 

メンバー

yoko(Vo,Gt)

ikuno(Ba)

ayumi(Dr)

※掲載順

ikuno(Ba) yoko(Vo,Gt) ayumi(Dr)

 

 

 

LIVE

Metaltic Nocturne Tour
2017年7月29日(土)大阪府 NAMBA Mele(※ワンマン)
2017年7月30日(日)愛知県 HUCK FINN(※ワンマン)
2017年9月2日(土)岡山県 PEPPERLAND
2017年9月3日(日)福岡県 Queblick
2017年9月30日(土)東京都 下北沢CLUB Que(※ワンマン)

 

http://noodles.velvet.jp/