la la larks

 

アーティスト、ミュージシャン、プロデューサーとして確固たるキャリアを有するメンバーが集まり結成されたモダン・ポップ・ロック・バンド、la la larksが結成から5年、ついにアルバム『Culture Vulture』をリリースする。ライブを重視する活動でリスナーとのコミュニケーションを取りながら制作された楽曲群は全メンバーの実績やスキルが裏付けた洗練されたサウンドに仕上がっており音楽ファンは勿論、ミュージシャンやクリエイターなど多方面から多くの支持を得てきた。彼らが活動5年目にして完成させた作品には「偽文化人」や「教養マニア」といった意味を持つ『Culture Vulture』と名付けられている。その真意も含め、アニメタイアップ曲や坂本真綾に楽曲提供した曲など全12曲収録の今作を完成させた内村友美江口亮に話を訊く。

 

 

Q.結成から5年、ついにアルバムがリリースされる訳ですが。

江口:お待たせしました(笑)。でも自分達としては急いで出さなくても良いんじゃないかって思っていたんですよ。メンバーそれぞれのキャリアを超える作品が作れる算段がつくまではアルバムを作らないでいようって。それに音源を出すことだけが正しいとは思っていないのでアルバムを出さないことに対する不安とかも特になかったです。

 

Q.そんな中、このタイミングでアルバムをリリースしようと思ったのは?

内村:年末にワンマンライブをしたんですけどMCで結成5周年の話をしたんです。そしたら見に来てくれていたレコード会社の方が「5周年のお祝いでアルバムを作りませんか?」と言ってくれて。自分達でも環境含めてそろそろだとは思っていたので「然るべきときがきたな」って。

 

Q.曲作りはいつ頃から行っていたのですか?

江口:5年前から(笑)。

内村:あははは。なのでバンドの集大成のような作品になったと思いますね。

江口:凄いアルバムになりましたよ。聴いてみてどうでした?

 

Q.語弊があるかもしれませんが懐かしいなって思いました。90年代っぽいというか。

江口:そうそう。感覚的には90年代なんですよ。懐かしいですよね。

 

Q.同時に2017年っぽさもある。

江口:そうなんですよ。90年代の音に吸い寄せられながら、それをメンバー個々が現在のスキルを持って解釈しているので懐かしさと今っぽさがあるんだと思う。

 

Q.『Culture Vulture』というタイトルは?

内村:私達って音だけ聴くとインテリっぽいって言われることもあるのでそこに対する皮肉っぽくていいかなと思って(笑)。

 

Q.確かにla la larksはメンバーのキャリアから玄人バンドというイメージを持たれることも多いと思うのですが「Self」のようなバンド然とした曲もあって面白いですよね。

江口:やっぱりそういうイメージが強いみたいなんですけど、ターキーとかバンド然としたバンドをやっていましたからね。血筋は合ってると思います(笑)。

内村:「どういうバンド?」って訊かれたら困るんですよ。どのジャンルに当てはめてもピンとこない不思議なバンドだなって。

江口:ジャンルに左右されていないからね。好きな音楽、作りたい音楽に対してだけ向き合ってるバンドがla la larksなんだと思う。

 

Q.「失う」の削ぎ落とされたアレンジも秀逸でした。

江口:曲に抑揚を付けようとするときに足すより抜くほうが早かったりするんですよね。

内村:「失う」はライブでずっとやってきた曲なんですけど今回のミックスでまた変わったんです。

江口:フリーザみたいな曲ですよね。3段階くらい変わりました(笑)。

 

Q.「ハレルヤ」のブラスも良い化学反応が起きていますよね。

江口:あの生のブラスはディレクターが提案してくれたんです。普段は自分がプロデューサーとしてやるような仕事を自分のバンドで誰かにやってもらうのは面白かったですね。

 

Q.江口君はバンドマン、プロデューサーで感覚は違ったりします?

江口:本質的には変わらないですね。でもやっぱり何処か違うのかな。どう?

内村:個人的には江口さんとの関係性が変わりました。以前はプロデュースしてもらっている感覚が強かったけど今は共同作業している気持ちというか。メンバーなので当たり前なんですけど(笑)。

 

Q.この5年間で内村さん自身の変化は何かありますか?

内村:かなり声が変わったと思う。結成した頃って今より声が高かった気がするんですよ。

江口:今も高いよ(笑)。

内村:いや全然違いますね(笑)。今の方が自然に聴こえる気がするんですよ。声質、音域、表現の仕方が変わったのかな。

 

Q.以前より明るい部分が明確になった気はしました。

内村:感情と声が直結した歌が良い歌だと思っているんですけど、声色のバリエーションが増えたことで明るい曲が明るく歌えるようになった気はします。遮るものがなくなったというか。

江口:昔は「明るく歌ってみて」と提案しても出来ないで困惑したまま無理矢理歌っていたんですよ。でも今はその刷り合わせが早くなったと思いますね。

 

Q.こういう見方が出来るメンバーがいるのは強みですよね。

江口:バンドを客観的に見れるメンバーがバンドの中にいるのって大事だと思います。そのイニシアチブを取るのが曲によって変わっても良いと思う。「この曲は江口だけどこの曲は三井」みたいな。

 

Q.基本的にはYOSHIKIだけど「JOKER」はHIDEみたいな。

江口:そういうこと(笑)。それが良いバンドだと思いますね。

 

Q.次にアルバムを作るのはいつ頃になりそうですか?

江口:今回のアルバムを作ったことで制作意欲は沸いているのでなるべく早く(笑)。それまで修行オタクかのように特訓するので強くなってまたアルバムを作れたら良いですね。

 

タイトル:Culture Vulture
2017年8月30日(水)発売

 


初回限定盤【CD+DVD】

VTZL-132 ¥3,500+税

 


通常盤【CD】

VTCL-60454¥2,900+税

 

5周年記念特設サイト

http://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/lalalarks/5th/

 

メンバー

内村友美(Vo)

江口亮(Key、Gt、Cho)
三井律郎(Gt)

クボタケイスケ(Ba)
ターキー(Dr)

 

「Culture Vulture」リリースツアー『C.V.C 』

11/3(金) 渋谷 WWW

11/5(日) 名古屋 ell.FITS ALL

11/7(火) 梅田 Zeela

11/10(金) 天神 the voodoo lounge