BiSH

快進撃を続けるBiSHが、アルバム『THE GUERRiLLA BiSH』より4ヶ月のスパンでメジャー3rdシングル「PAiNT it BLACK」をリリースする。“楽器を持たないパンクバンド”と称されアイドルシーンとロックシーンを縦横無尽に駆け巡るBiSH。「PAiNT it BLACK」はテレビ東京系にて放送中のテレビアニメ『ブラッククローバー』のオープニンググテーマ曲としてオンエアされており各方面から絶賛。メンバー個々のレベルが大きく上がったことでBiSHそのものがパワーアップしているのが伝わるシングルとなっている。現在「BiSH pUBLic imAGE LiMiTEd TOUR」真っ最中のBiSHだが、「BiSH “TO THE END”」と題されたツアーファイナルは5月22日に横浜アリーナでの開催だ。ツアーを通してまた進化を遂げるであろうBiSHが横浜アリーナでどんなライブを見せてくれるのか非常に楽しみだ。今回はセントチヒロ・チッチとアユニ・Dの2人にインタビュー。状況が変わっていく中で2人が感じていることを語ってもらった。

 

Q.現在BiSHは「BiSH pUBLic imAGE LiMiTEd TOUR」真っ最中ですがどんなツアーになっていますか?

チッチ:初日のZEPP TOKYOが私達の中では納得いくライブが出来なくて。それでメンバーで色んなことを話し合ったんですけど、熊本、福岡では一体感も増したし、ライブのセットリストも身体に染み付いてきたので、ここからまたどう魅せていくかみんなで考えているところです。
アユニ:幕張があって、今回のツアーで今までと同じことをしていたら何も変わらないと思うんですよ。これまでのBiSHの方針として、メンバー個々の個性を活かすことを大事にしてきましたけど、そのままじゃ何も変わらないから、今回のツアーは個性は殺さないままBiSH全体で一体感を出せるように意識していて。幕張以降、そこは結構意識していますね。

Q.6人でBiSHという気持ちが強いと。

チッチ:強いですね。あとBiSHを知ってくれる人が増えて清掃員(BiSHファンの総称)以外の人が観てくれる機会が増えたと思うんですよ。そういう人からの期待値も大きいと思いますし。でも今までのBiSHだったらきっと飽きられちゃうと思うからもっと強くならなきゃって。せっかくBiSHに興味を持ってくれた人が観てくれて「こんなもんなんだ」って思われたら悲しいので、みんなで話し合ってより強いBiSHになれるように練習しています。

Q.確かにテレビ出演やゲリラライブで新たにBiSHを知った人は多いと思うのですが、環境や状況が変わる中で感じることはりますか?

チッチ:色んな人が私達を知ってくれたことでBiSHというものが自分達だけの価値観じゃないんだなって最近思うことが増えました。例えばあまり良くないライブをしてしまったときに「良いライブでした」って言ってもらうことがあって、それって自分達じゃ分からないことだったんですけど。そういう意見や見え方を取り入れて行かなきゃなって思っています。

Q.自分達としては良くないライブをしてしまったときに褒められるのはどう感じます?

チッチ:「なんでだろう?」って思っていました。それで「どこがいいんですか?」って聞いたら自分達にはない捉え方をしてくれていて。そこから学ぶことが多いですね。じゃあその良い部分を伸ばそうとか、次はこういうライブをしようっていう。

Q.今のBiSHが理想とするライブってどんなライブですか?

チッチ:1本1本のライブでその都度良い部分や駄目だった部分を見つめ直しながら、その全てを超えて120%のBiSHを見せられるようなライブをしつつ、観てくれた人にちゃんと伝えられるライブがしたいです。その上で色んなことをトライアンドエラーしていけたらなと思っています。

Q.そのためにもメンバー個々の成長は不可欠だと思うのですが、BiSHのライブをずっと観てきて感じるのはその成長のスピードが凄いなと。それが結果的にBiSH全体を強くしていると思うのですが。

チッチ:ありがとうございます。とくにこの子(アユニ)の成長が凄くて。

Q.最近のライブで「GiANT KiLLERS」でアユニが「みなさん、声出せますかー!」って叫んだときは泣きそうになりました。

アユニ:それは…良かったですね。
チッチ:あははは。でもあれは本当にグッときましたね。

Q.アユニは自分で変わったと思いますか?

アユニ:今までは自分が思った通りに中々出来なかったんですけど、あ、まだ全然出来てないけど、でもやりたい感じは出せてる気がします。

Q.色んな経験を経てどんどんBiSHが強くなる中で、自分達では今のBiSHをどう捉えていますか?

チッチ:メンバー全員が成長しているので、誰がメインとかじゃなくて全員に目がいくグループになっていると思います。全員が前とは全然違うなって。
アユニ:これまでずっと全力全力って言ってきたけど、多少遠慮があったんですよ。それがなくなったので無限に全力です。

Q.BiSHとしてどこまで強くなるか本当に見ていてワクワクします。BiSHは最初から完全体な訳じゃなく、ゼロから始まって最強への道を歩んでいるグループだと思っていて。ドラゴンボールだっていきなり超サイヤ人じゃなくて子供時代から追ってきたから感情移入しちゃう訳で。その姿を追えるのが本当に楽しいんですよ。

チッチ:なんか凄い(笑)。
アユニ:凄く分かり易い。

Q.全員がレベルアップしたことは「PAiNT it BLACK」を聴けばすぐ分かります。全員にちゃんと見せ場があって全員が必殺技を撃ってるなと。

チッチ:かめはめ波です!
アユニ:「PAiNT it BLACK」のサビは4人で歌い分けているんですけど、それも今までだったらチッチとアイナちゃんの2トップだったと思うんです。だけど今回はメンバー全員が主人公の曲になっている気がします。
チッチ:歌詞にBiSHって歌詞も出てくるしね。

Q.アニメの世界観と現実のBiSHがリンクする部分がある?

チッチ:そうですね。1番はアニメの主人公の物語で、2番からはBiSHの歌詞なんですよ。アニメの主人公とBiSHを重ね合わせて聴くと共通する部分があると思います。BiSHの曲はいつも等身大だけど、この曲はより気持ちの込めやすい曲になりました。

Q.具体的にどういう部分が重なるのですか?

チッチ:弱くても何かに挑戦して強くなっていくところ。

Q.「諦めること諦めて」という歌詞はBiSHにぴったりですよね。あまりにも刺さり過ぎて自分の言葉のようにツイートしてしまいましたから。

チッチ:あははは。強い言葉ですよね。

Q.これまで諦められなかったことって何かありますか?

チッチ:全部。だから今歌ってる。

Q.チッチ、かっこ良過ぎます。ちなみに2番の「BiSHだって」はBiSH目線ですか?第3者からみたBiSHですか?

チッチ:BiSH目線ですね。1番でアニメに主人公に対して歌ったことを2番でBiSHとして歌っているんです。

Q.なるほど。アユニはこの曲の歌詞をどう解釈して歌っていますか?

アユニ:「いつも僕は目を閉じては現実に怯えていたんだ」とか「涙の夜を壊してよ」みたいな歌詞は自分でも思うことがあるので、こういう病みがちな歌詞は凄く好きですね。

Q.「PAiNT it BLACK」の歌詞には今までBiSHが歌ってきた様々な曲に出てきた言葉が散りばめられているように感じました。

チッチ:私達のことを近くで見てくれている人じゃないと書けない歌詞ですよね。ちなみに「BiSHだって」の部分はモモコが歌っているんですけど、その采配も流石だなって思いました。

Q.確かに歌割にも全て意味がある気がします。この言葉はこの人が歌うから活きるみたいな。

チッチ:そうなんですよね。松隈さん(松隈ケンタ/SCRAMBLES)は「ここは絶対この子」って決めているときもあるし、レコーディングする中で決まるときもあるんですけど、「PAiNT it BLACK」に関してはモモコがあそこを歌うことは決めていたと思います。モモコが歌うと歌詞がスッと入ってくるんですよ。

Q.今日はチッチとアユニの2人でのインタビューなので他のメンバーの話もしましょうか。モモコはどんな存在ですか?

チッチ:モモコは掴み切れないですね。でも天才だと思います。モモコの歌詞とか本当に凄いですから。でもヤバい奴だなって思うときもあります(笑)。良い意味で人に合わせないし。でもそこが好きですね。
アユニ:モモコさんはBiSHとしてというより普通の女の子の感情を分かっている人なので歌詞に共感する人が多いんだと思います。あとインタビューをしてもらっていて私は思っていても言葉に出来ないようなことをモモコさんが答えていると「それだ!」って思います。普通の女の子の感情を持ちながらBiSHとしてもしっかり気持ちを持っているので凄いなって思っていますね。

Q.ハシヤスメはどうですか?完全に立ち居地を確立してきたイメージもありますが。

チッチ:切り替えが早いので、失敗して怒られても次の日にはケロッとしています。そういうのを引きずらないし、表情に出さないですね。あとBiSHのムードメーカーですね。あっちゃん、本当に面白いんですよ。あと言葉が下手なので伝わらない(笑)。
アユニ:笑わせるつもりがないところで笑いが起きるんですよ。そういうとこが面白いです。「どこからその言葉を持ってきたの?」っていう変な言葉を使ったりします(笑)。

Q.何でみんなが笑っているか気付いていないときがありますよね(笑)。ではリンリンは?

チッチ:リンリンはずっとリンリンのままなんですけど、前よりフレンドリーになったかも。アユニが入ってからよく喋るようになった気がします。リンリンとアユニが揃うと悪ガキみたいに遊んでいるんですよ(笑)。あとライブの見せ方は本当にかっこいいです。
アユニ:あのシャウトは絶対に真似出来ないですね。凄いなっていつも思います。フレンドリーというか、私と喧嘩みたいな遊びをして、それをチッチがお母さんみたいにまとめてくれます(笑)。

Q.BiSHにメンバーってちょっとサザエさんみたいな感じがしますよね。

チッチ:誰が誰ですか?

Q.チッチはサザエさんですね。リンリンはタマかな。

アユニ:絶対違う!そんな平和じゃないですよ!
チッチ:モモコがイクラちゃん?あれ?タラちゃん?あ、タラちゃんだ(笑)。
アユニ:私は?
チッチ:リンリンがカツオでアユニがワカメ。
アユニ:カツオとワカメ(笑)。
チッチ:アイナが波平であっちゃんがフネかな(笑)。アイナの立ち居地、ちょっと分からない(笑)。アイナは色んなことを抱え込んじゃうタイプなので、いつも気付いたら泣いてたりするから無理しないでほしいなって思ってる。
アユニ:自分自身に凄くストイックなんですよ。そこは凄いなって思うけど、たぶん自分から誰かに助けを求められる人じゃないと思うからみんなで支えたいです。
チッチ:メンバーの中で一番歌うしね。全員でカバーしていきたいなって思う。BiSHはグループだから。

Q.いい関係性ですね。チッチはアユニをどう見ています?

チッチ:身体の部分で言ったら…。
アユニ:体の部分って何?
チッチ:アユニを身体の部分で例えようと思うんだけど…。
アユニ:指?
チッチ:違う。
アユニ:指じゃないんだ。じゃあどこ?
チッチ:アユニは凄く強い存在だと思う。例えばアイナが崩れたときに支えられるメンバーって前は私しかいなかったけど、その役目をアユニがしてくれるから心強いんですよ。アユニは頑張り屋さんだしBiSHにとって希望だなって思います。ごめんなさい、身体には例えられなかったです(笑)。

Q.なんで身体に例えようとしたんですか(笑)。

チッチ:いけると思ったんです(笑)。でも本当にアユニはかっけーですよ。普段こんなにアホなのにライブであんなにかっこいいですからね。歌い方とか動きとか見せ方がどんどん凄くなっていくじゃないですか。たぶんめちゃくちゃ努力してると思います。そういうとこも含めて、ちゃんとハングリーだから好きです。
アユニ:こんなに褒めてくれるのはチッチくらいです。

Q.チッチはメンバー全員をちゃんと見てますよね。

アユニ:本当に。私には絶対出来ないです。

Q.チッチがBiSHにいることは大きいと思います。メンバー全員をフォローしながら自分もちゃんと強くなっていく。Z戦士におけるピッコロさん感があります。

チッチ:ピッコロさん(笑)。
アユニ:でも本当にチッチはBiSHの大黒柱だと思います。物凄く真っ直ぐでストレートだから心に刺さります。表現力もBiSHで一番だと思うしメンバー全員を支えてくれる。チッチがいないと駄目になっちゃうなって思いますね。

Q.BiSHを取り巻く環境の変化と共に各々がレベルアップしてそれがBiSHという大きな塊になっていくから今のBiSHはどんどん強くなっていくんでしょうね。だから目が離せないんです。

チッチ:まだまだやりたいこともいっぱいあるし、もっと強くなりたいです。この前「Youは何しに日本へ?」でBiSHのライブを観に海外から日本に来てくれた外国人の方がいたんですけど、私達の方から会いに行きたいなって思っているので海外でもライブがしたいですね。色んなことに挑戦してBiSHで面白いことを沢山しようと思っています。

 

PAiNT it BLACK
2018年3月28日発売


■Blu-ray盤【CD+Blu-ray】
AVCD-94027/B
4,000円(+税)


■DVD盤【CD+DVD】
AVCD-94026/B
3,500円(+税)


■CD盤【CD】
AVCD-94028
1,000円(+税)

BiSH pUBLic imAGE LiMiTEd TOUR
2018.01.30 (火)【東京】ZEPP TOKYO
2018.02.03 (土)【熊本】B.9 V1
2018.02.04 (日)【福岡】DRUM LOGOS
2018.02.11 (日)【大阪】なんばHatch
2018.02.12 (月)【京都】KBSホール
2018.02.17 (土)【高松】festhalle
2018.02.24 (土)【広島】BLUE LIVE HIROSHIMA
2018.03.03 (土)【仙台】仙台PIT
2018.03.10 (土)【札幌】PENNY LANE24
2018.03.11 (日)【札幌】PENNY LANE24
2018.03.21 (水)【新潟】NIIGATA LOTS
2018.03.24 (土)【沖縄】ナムラホール
2018.04.06 (金)【名古屋】DIAMOND HALL
2018.04.07 (土)【名古屋】DIAMOND HALL
2018.04.21 (土)【東京】中野サンプラザ
2018.04.22 (日)【東京】中野サンプラザ
BiSH “TO THE END”
2018.5.22(火)横浜アリーナ

http://www.bish.tokyo/