GoneR

名古屋を拠点に展開するブランド「GoneR」が2017年12月15日にGoneR Only Shopをオープンした。様々なアーティストとの交流も深い奥昌志彦が手掛けるGoneRの服からは彼のバックボーンである音楽やカルチャーを感じることが出来る。そんなGoneRを愛用するバンドマンも多く、GoneR主催によるイベント「Day of the Dead」にはこれまで数多くのバンドが出演してきた。今回はショップのオープンを記念して奥昌志彦、w-shun(KNOCK OUT MONKEY)、SHiNNOSUKE(ROOKiEZ is PUNK’ D)、Nobu(Pulse Factory)、岡田(LASTGASP)、KOKIの6人が集結してのGoneR対談を決行。共鳴し合うブランドとバンドがどんなシーンを作り上げていくか、とても楽しみだ。

Q.奥さんが洋服に興味を持ったのはいつ頃からですか?
奥:中学くらいの頃ですね。うちの親父が厳しくてお小遣いでも高額のものを買うのが駄目だったんですよ。それで親父に隠れてNBAのトレーナーを買うっていう(笑)。実は親父もアパレルの仕事をしていて、格好にもうるさかったんですよ。そういう流れもあって服には自然と興味を持つようになっていった感じですね。それで洋服屋で働くことになったんですけど、服と同じくらい好きだったのが音楽で。

Q.確かにGoneRのバックボーンに音楽が色濃くあるのは服からも奥さんのライフスタイルからも伝わります。
奥:元々はHIP-HOPが好きでクラブで遊んでいたんですよ。だからライブハウスに行くようになったのは意外と遅いんですけど、メロコアとかが流行った頃からライブハウスでも遊ぶようになって。僕はone crewっていうDJグループに所属していたからそこで出会った仲間も多いですね。GoneRのロゴにも真ん中にoneを入れてますからね。だからブランド名からもバックボーンは感じてもらえると思います。one crewって色んな奴がいたし色んな奴が遊びに来ていたから色んなカルチャーが交差していたんですよ。それはGoneRでも引き継いでいきたいですね。

Q.今日はGoneR主催のイベント「Day of the Dead」に出演したバンドのみなさんに集まってもらっていますが、奥さんとみなさんが出会ったのはいつ頃ですか?
w-shun:俺が一番古いかな?
奥:出会った順で言えばSHiNNOSUKEなんだけど、ブランドとしての付き合いはw-shunが一番長いね。俺がGoneRを立ち上げたタイミングでOllie主催の「MAD Ollie」でDJをしたことがあるんだけど、そこにKNOCK OUT MONKEYが出ていて。まだロゴTシャツくらいしか作ってない時期だったんだけどw-shunが着てくれて。そこからの付き合いだから長いよね。

KOKI:歴史があるなあ。僕はまだ3年くらいですからね。
奥:田中君(KOKI)は「Day of the Dead Vol.6」にバンドで出てもらってからの付き合いだよね。
SHiNNOSUKE:俺はいつ頃でしたっけ?
奥:SHiNNOSUKEとはまだ出会ってないから(笑)。今日、始めましてだよ(笑)。
SHiNNOSUKE:どういう扱いなんですか(一同笑)
奥:あははは。SHiNNOSUKEは昔一回出会ってるんだけど、大して仲良くならなくて改めてKAZUAKI君経由だよね?
SHiNNOSUKE:そうですね。KAZUAKI君から「奥君って知ってる?」って連絡がきて。
挨拶だけしたことがあったんだけど「連絡取りたがってるよ」って声をかけてもらったのが最初ですね。

岡田:僕らは「弱虫ペダル」のツアーでROOKiEZ is PUNK’ Dと対バンすることが決まっていたんだけど面識がなかったから、豊橋のclub KNOTにROOKiEZ is PUNK’ Dが来たタイミングで挨拶に行ったんですよ。そこで奥さんにも初めてお会いして。
奥:そうそう。ROOKiEZ is PUNK’ Dの楽屋に行くのが怖くてビビッていたLASTGASPを見てclub KNOTの受け付けの京子に「楽屋に連れていってあげて」って言われて。それで俺が初めて会った岡田をROOKiEZ is PUNK’ Dに紹介するっていう(笑)。
KOKI:初めて会った怖い人に初めて会う怖いバンドを紹介されたんだ。(一同笑)
岡田:何処に連れて行かれるんだろうって内心ビビッてましたからね(笑)。

Nobu:俺は俺でLASGASPの成瀬さんに奥さんを紹介してもらったんですよ。繋がっていきますね。
奥:Nobuは未だにネットで通販してくるからね。ずっと本名を知らなかったからお客さんだと思ってメッセージを書いて送っていたんですよ。それでNobuに会うといつもGoneRを着てるから「なんで着てるの?何処で買ったの?」って思っていたんだけど本名を聞いたら「俺、結構通販送ってるわ!」って(笑)。「言えよ!」っていう。(一同笑)

Q.凄く良い関係性ですね(笑)。ちなみに奥さんの最初の印象ってどうでした?
KOKI:ガラが悪い(笑)。
奥:ちょっと!
KOKI:なんか怖い人を紹介されたなって(笑)。
岡田:ついにこっちの世界に足を踏み入れてしまったなって(笑)。
w-shun:名古屋の先輩でまた一人悪い人が出てきたなって(笑)。言い方悪いですけど名古屋の先輩にまともな人がいないんですよ。単純にその枠の先輩が増えたなって(笑)。
奥:お前達…。(一同笑)

Q.あははは。そんなやっかいな先輩として出会った奥さんと時間を重ねてきた中で今はどのような存在になりました?
奥:やっかいな先輩って(笑)。
SHiNNOSUKE:かなり深い話が出来る先輩ですね。電話で2時間くらい相談に乗ってもらったりもするんですよ。そういう関係でいてくれる頼もしい先輩にやっかい枠から変わりました(笑)。
岡田:僕は奥さんによく怒られるんですよ。
奥:ちょっと!それ、今言わなくても良くない?結局やっかい枠になるじゃん(笑)。
岡田:いや、でも僕らが間違った道に進もうとしていると軌道修正してくれるんですよ。ちゃんとバンドに向き合って話してくれるんです。そういう存在って他にいないので本当に感謝しています。
奥:(睨みを利かせて)だな。
岡田:はい。人生の先輩です。
w-shun:心許せる人ですね。お互い信頼出来る関係性だと思っています。それは最初に会ったときからずっと感じてました。一緒にいて心地良いですね。馬鹿なことも一緒にやれるし。
KOKI:僕はバンドで初めて対バンのイベントに出たのが奥さんのイベントだったんですよ。だからライブでのバチバチ感とか負けたくない気持ちとか、あとは対バンの楽しさとか、色んなことを教えてくれた人ですね。

Q.そんな奥さんが手掛けるGoneRをどう見ていますか?
Nobu:ブレない一貫したGoneRらしさがあるじゃないですか。トレンドも取り入れつつブレない。そこがかっこいいですね。
岡田:僕は大事なライブでは絶対にGoneRを着てますからね。服ってやっぱりかっこよくなかったらもし貰っても着ないじゃないですか。だけどGoneRは本当にかっこいいからお金出してでも欲しい服だし。自分にとっては勝負服ですね。あとは着ていると奥さんに見られている気がして下手なライブが出来ないんですよ(笑)。
奥:田中君も最初ネットで買ってくれたよね?
KOKI:一瞬でばれましたけどね…。
奥:だって注文してきた名前が田中聖だからね。(一同笑)
KOKI:あははは。そりゃバレますね(笑)。
奥:でもそういうのが本当に嬉しいよね。

Q.その関係性があるからこそイベントでもGoneRに対する思いをバチバチに感じます。
岡田:LASTGASPはイベントのトップバッターを任せてもらうことが多いんですよ。その責任感って凄く大きいと思っていて。それに応えられるライブをしたいなっていつも思っています。
Nobu:Pulse Factoryは今回の「Day of the Dead」で初めて出演したんですけど、奥さんは僕らのライブにも足を運んでくれて、ライブを観た上で誘ってくれたので凄く嬉しかったですね。その気持ちに応えていきたいです。ただ、正直まだちょっと何処まで弄っていいかの距離感だけ探っています。(一同笑)
w-shun:俺らは出会った頃からずっと誘ってもらっていて。
奥:ずっとな(笑)。
w-shun:そう。でも中々タイミングが合わなくて。でもやっと一緒にやれることが出来てめっちゃ嬉しかったですね。やっぱりこういうイベントって誰の御輿を担ぐかじゃないですか。俺達はこの人だからその御輿を担ぎたいんですよ。それがカルチャーだと思ってる。そんな人が自分のショップのオープンイベントに呼んでくれたんだから、そんな光栄なことはないなって。これからも一緒にやっていく、そういうお互いの意志の見せ合いのつもりでGoneRのイベントには出演しました。
奥:ずっと誘っていたんだけど、お店のオープンのタイミングでやれたのは嬉しいよね。
w-shun:お互いフックアップし合えるタイミングだったと思う。仲が良いだけじゃ出来ないと思うんですよ。そこを友達だからOKにしてしまうとお互い上に行けないから。そういう意味でも俺らとGoneRは合致してるんだと思う。ここから大きなムーブメントにしていけたらなって思っているから。そういう意味でもショップが出来たのは素晴らしいですね。

Q.ショップの構想はいつ頃からしていたのですか?
奥:去年の12月15日がオープンだったんですけど、やろうと思ったのは11月15日くらいですね。
KOKI:行動早っ!(一同笑)
奥:あははは。勿論前から店をやりたいって気持ちはあったんだけど上前津ZIONのビルでお店をやらないかって声をかけてもらって、自分の背丈にあった店からスタートしてみようと思って即決めました。本当に小さい店だけど、いきなり大きな店を作って潰れたら意味がないですし。同じビルにライブハウスもあるし、音楽とリンクした場所から始めるのがGoneRらしいなって。それでオープンの1ヶ月前に決めて20日間で内装をして開店しました。
w-shun:ケトルばりに早い(笑)。一瞬でお湯沸くからね。(一同笑)
SHiNNOSUKE:お店で自分達のDVDを流してくれているのも愛を感じますね。本当にありがたい。
w-shun:あ、あのDVDの人やったんですか?
SHiNNOSUKE:だから今日俺どんな扱いなの?(一同笑)

Q.奥さんはブランド、お店、イベントをこれからどうしていきたいですか?
奥:店はみんなの溜まり場になればいいなって思っているから気軽に遊びに来て欲しいですね。話すだけでも全然良いし。あと、始まったばかりですけど今の店は5年って決めているんですよ。5年以内には大きくしたい。それか2店舗目を出したいですね。やっぱり5年後にまだ同じ規模でやっていたら駄目だと思うんですよ。そのためにもGoneRってブランドをもっと大きくしないとなって思っています。ブランドにファンを付けたいんですよね。じゃないと出演してくれる面子によってイベントの動員も変わるじゃないですか。それじゃ駄目なんです。ブランドが前に出ていかないとバンドに頼ることになっちゃうので。そこは意識していますね。

Q.では最後にGoneRに対する思いを聞かせて下さい。
岡田:これからもずっと一緒に面白いことをしていきたいし、いつか奥さんに凄い景色を見せられるようなバンドになりたいです。
Nobu:シンプルにGoneRの服が好きだし、奥さんはライブをしっかり見て僕らと話してくれるのでこの繋がりを大事にしていきたいと思っています。もっと濃い関係を築いていきたいですね。
w-shun:自分達みたいな激しい音楽を何歳までやれるのか、GoneRのような服を何歳まで着れるのか、そこで悩むこともあるんですけど、俺達はそこで折れないタイプなんですよ。ブランドもバンドもどれだけ続けられるかお互い意地を張ってやっていきたいし、それがお互いのプラスになると思っているので。そういう関係でいたいですね。
KOKI:奥さんって音楽や服に対する思いが言葉にしなくても伝わる人なんですよ。一緒にシーンを作っていきたいし、俺もGoneRに負けないようにかっこよくなりたい。単純にそう思いますね。GoneRのイベントに俺が出ていることが奥さんの自慢になるようなかっこいいバンドマンになりたいです。くたばるまで音楽をやるので奥さんにはずっと見ていて欲しいです。
SHiNNOSUKE:GoneRがかっこ悪かったら着ないし奥さんがかっこ悪かったら連るまない。逆に言うとかっこいいから一緒にいる。だから俺もかっこよくいたいし、俺が着ていたらGoneRが売れるくらい自分がかっこよくならなきゃなって思っています。
奥:嬉しいね。俺がバンドマンじゃないけど、ブランドとバンドで対バンしてる気持ちなんですよ。今日集まってくれたみんなは本当にかっこいい奴らばかりなんだけど、誰にも負けたくないから。そこはバンドもブランドも一緒だと思う。みんな仲間であってみんなライバルなんですよね。一緒に上がっていきたい。その為にもGoneRとしてかっこよくあり続けたいと思っています。

奥 昌志彦(GoneR)
w-shun (KNOCK OUT MONKEY)
SHiNNOSUKE (ROOKiEZ is PUNK’ D)
Nobu(Pulse Factory)
岡田(LASTGASP)
KOKI

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