オトナはサイコー!そうなんですよ。実は大人って楽しいんです。若い頃は大人になるのがイヤだった。でも実際大人になってみたら楽しいことのほうが多いわけで。にも拘らず、そういえば誰もそんなこと教えてくれなかった。怒髪天のニュー・アルバム「オトナマイト・ダンディー」はまさに大人のバイブル。大人はこれを聴いて共感を覚えることでしょう。若者は大人に憧れることでしょう。こんな作品を待っていた!「大人になんかなりたくない」なんて、もう言わせない!やっぱり怒髪天って今の日本に最も必要なバンドなんだなぁ。Vo.の増子氏にロックから政治まで熱く語ってもらった。

 

Q.『オトナマイト・ダンディー』のテーマを教えてください。

増子:今回もう、どこまでやれるのかやってみよかと思って。アルバムを作る、作らないとか、俺らがやる、やらないとか関係なくとにかく曲を作っていった。最初、友康が30曲ぐらい作って、その中から「これは面白そうだな」っていうのを選んで作ったの。


Q.じゃあ今までのアルバムの中でも、沢山の曲の中から選んでいった作品なんですね。

増子:まぁ、今までも多かったけど、今までは「こういうアルバムを作ろう」ってセレクトしてきたからさ。
今回はそういうの全然なかった。「オトナノススメ」と「ド真ん中節」が入ることは決まってたから。この2曲があれば核は出来てるからさ。あとはもう、大人の無茶っていうかさ、そういうところをどのぐらい出来るかっていうのがテーマでやったろうと思ってやったから…凄まじい曲入ってるよ。


Q.確かに今までの怒髪天ではありえないような曲もありますよね。

増子:イントロ聴いただけでは俺らって分かんないような曲、コード進行とか俺らではありえないっていう曲、それをどこまで俺らのほうに引っ張ってこれるかっていうのをやったから、すっごい面白かったね。半年ぐらいかかったけど。忙しかったから制作期間を何回も分けてさ。


Q.前作『プロレタリアン・ラリアット』で「生きるとは」「働くとは」ということを歌ったわけじゃないですか。今回はその先について歌ってるのかなと思ったんですが。

増子:そうだね。より日常的というか、日記に近い。
あとは、今俺は43歳、今年44歳になるけど、43歳の俺が日々感じてること…1週間ってリアルにこういう感じですよっていうかさ。いつも元気なわけじゃないし。メチャクチャ凹むわけじゃないんだけど、何となくウーンっていう日もあるっていうかさ。メチャクチャ凹む日より何となくウーンって日のほうが絶対多いから。
かといってメチャクチャ凹んだ曲を作らなくてもいいじゃない。何となくウーンっていう気持ちの曲を…微妙な気持ちの曲を作るっていうのもさ、なかなか面白かったよ。そこまで落ちてないっていうさ。あるからね、朝起きたら何となくウーンっていう日。天気によってもあるからね。


Q.M-1「オトナノススメ」ではオトナであるからこその楽しみがあるんだ!ということに気付かされます。

増子:これは所謂「ドント・トラスト・オーバー・サーティー」ってものに対するアンチだよね。
俺らも元々ハードコアだから、ずっとそう思ってやってきたけどね。そう思ってやってきたけど、気付いたら大人じゃない。あれ?大人楽しくね?誰だ?大人ツマんないなんて言ったのは(笑)。大人がツマんないんじゃなくて、言ってるお前がツマんないだけだろうって話しで。
そこをキチンと自分でケリつけとかなきゃイカンなと思ってさ。大人って全然楽しかったですよみたいな。それを言わないとさ、若いヤツラも歳取りたくないばっかりになっちゃうでしょ。全然大人のほうが楽しくない?実際。
大人のヤンチャは最高に楽しい。子供の時のほうが良かったなんてこと一個もないわ。


Q.「全人類肯定曲」の進化系なのかなと思いました。

増子:そうだね。いちいち一個ずつ潰していこうと思って。何か早死にするのが美しいみたいなのあるでしょ、ロックの文化でさ。「全人類肯定曲」はそこに対するアンチで。今回は「ドント・トラスト・オーバー・サーティー」に対するアンチ。一個一個潰していかないとさ、自分思ってたこと…「これはこうで」「これはこうで」みたいなことを。


Q.ロックは大好きだけど、ロックの価値観をぶっ壊すことも必要だってことですよね。

増子:そう!それじゃないと意味ないと思うしね。それだったら今までのロック・スター見てればいい話でさ。俺はロック・スターになりたいわけじゃないから。「カッコイイバンド」がやりたいんじゃなくて「いいバンド」がやりたいだけだから。


Q.この曲とM-6「武蔵野流星号」で若手のアレンジャーが編曲に携わってますよね。

増子:アレンジを何パターンか考えてもらって、自分たちのアレンジが正しいか正しくないか…若いアレンジャーが考えるところに、どのぐらい近いのかということを知ってみたかった。そうしたら全然間違ってなかった。じゃあその案でいきますか、そこキーボード入れますかって。


Q.ものすごく怒髪天の魅力を理解されてる方なんだと思います。より怒髪天らしい曲に仕上がっていると。

増子:そうだね、よく分かってる。聴きやすくしてくれたっていうか、押し上げる部分…サウンド的にね。
例えばドラムの音一つにしても全然印象違うのね。それをどこまでやっていいのかっていうジャッジが必要で、そのために呼んだんだけど。あんまりやりすぎるとやらしい。丁度いいところでっていうのがあって良かったね。たまには人とやってみるのも面白いよ。


Q.結果的にはこの2曲が最も怒髪天らしい曲に仕上がったんじゃないかと思います。

増子:そうだね。あと「ド真ん中節」かな。これは昔っからの俺らの真髄だからさ。「オトナノススメ」と「ド真ん中節」入ったら他いらんぞっていうぐらい、今の怒髪天としては表現できてるから、他の曲はホント好き勝手やらせてもらった。今やりたいこと全部やっとこうみたいな。


Q. M-2「ヤケっぱち数え歌」はホントに好き勝手やったんだなって思います(笑)

増子:メタルでしょ。外国のやつに聴かせたら、ハード・ロックとして完璧にカッコいいものだと思う…歌詞知らなきゃね(笑)。こういう遊びも出来ることがうれしいよね。M-7「悪心13(おしんサーティーン)」とかもそうなんだけど、重いリズムで来て…結局二日酔いの歌っていうね(笑)


Q. M-7「悪心13(おしんサーティーン)」は楽曲的にも完全に二日酔いを表してますよね。

増子:頑張ったでしょ。まさにこういう感じでしょ(笑)。


Q.こうやって最後には笑えちゃうところが怒髪天らしいなって思います。

増子:それがやっぱり俺らの中で一番大きなファクターであって。「まぁ、笑っとけ」っていうさ、そういうのが大事だと思うんだよね。悲劇で終わらないっていうか。
一回俯瞰で見て、自分を笑う。そこに救いがないと自分としてオチがつかないっていうかさ、納得いかないんだよ。一個の作品として完結してる気がしないんだよ。
投げっぱなしのやつは最初から投げっぱなしだから、それはそれでいいんだけど、段階踏んでいく中でそういうことは思うね。


Q.それこそ二日酔いの話しを肴に、また飲んじゃうみたいな笑い話ですよね。

増子:そう、迎え酒的な。あとはみんな二日酔いになった時に(「悪心13(おしんサーティーン)」の)イントロが流れてくるような曲にしようっていうね。大分具合悪くなるような(笑)。こういう曲もあって、アンチテーゼ的なものもあってっていうのが怒髪天らしいところなんだろうね。
M-10「我が逃走」なんて、逃げるということは美徳とされないけど、死んじゃったらしょうがない。そういうアンチ的な歌だし。


Q.これは勇気付けられると思います。

増子:死んじゃったらしょうがないから。俺、いっつもそう思ってるよ。勝負時なんてそうそうないから。まぁまぁいいんじゃないっていうさ。最後の最後に命かけて戦わなきゃならん時だけ立ち向かえば、男としてメンツ立つでしょ。


Q.逃げるべき時ってありますもんね。

増子:あるある!「逃げるが勝ち」って言葉は昔からあるわけだから。何でもいちいち立ち向かってたら、本懐遂げる前に死んじゃう可能性大だからね。だからって何でも逃げればいいってことでもない。
今が勝負時なのか、そうでないのかを見極めるのが、実は一番男らしいことであるっていうさ。


Q.曲調も歌詞にぴったりな。

増子:デッケネ(DEAD KENNEDYS)的なね!「Viva Las Vegas」的なイメージで最後にふさわしく。完全にアニメとかコントで逃げる時の曲(笑)。


Q.ここまでやっちゃうのは珍しいですよね。

増子:そうだね、あんまりやらんね。今回はそれを表すためには、こうしたほうが雰囲気合うから。


Q.前作でいうところの「セバ・ナ・セバーナ」に近い感じなのかと思ったんですが。

増子:確かにそうなんだけど、あれ(「セバ・ナ・セバーナ」)はサウンド的に自分らに寄せてるから。今回は割りと雰囲気残しつつみたいな。そのためにキーボードも買ったからね。
M-4「オレとオマエ」でも使ってるんだけど…この曲って高校の時の友達と久々に会って飲んだ時の歌で。そういう時に頭の中で流れてる音楽って、その時の…俺たちの青春時代に流れてた音楽、80年代の音楽。そうすると、そこに80年代の音のするキーボードがどうしてもほしいわけよ。


Q.情景が浮かびますよね。こうやって昔の友達に久々に会うっていうのも、大人にならなきゃ分からない楽しみの一つじゃないですか。

増子:そう。シチュエーションは、限定してそうでしてないし、限定してなさそうでしてるし…誰にでもあるよねっていう。


Q.M-5「俺ときどき…」これはもう、誰もが陥る漠然とした不安を見事に表していると思います。怒髪天のファンは増子さんがこういう気持ちになるなんて思ってないかもしれないですけど。

増子:まぁ人間だから結構あるよ。何とも言えない気分っていうかさ…ノらん!ってことだよね。俺だってナーバスになることも…ほとんどないけどね!人が100回ぐらいなるところを1回ぐらいしかならんけど、そりゃあるよ。


Q.増子さんでもそうなるんだっていうのが、聴いてる人に勇気を与えるかもしれないですよね。

増子:みんな同じ人間だから。みんなもこういう気持ちになると思うし。ホント漠然としてるんだよな。完全に落ちた時じゃなくて、漠然としてる気持ちを歌詞に乗っけるって難しかったけどね。


Q.若い人でも読んだら共感できる部分は多いと思います。

増子:若い頃とかだったら男女間とかでもあるでしょ、温度差的な(笑)。絶対あると思うよ、男は特に。男は絶対分かると思う。


Q.どんどん男のお客さんが増えていきそうですね(笑)。

増子:そうだね、ありがたいよね(笑)。


Q.M-6「武蔵野流星号」…これは男なら誰でも経験あると思います。

増子:これはthe pillowsの山中と飲んだ時に「増子さん、俺怒髪天のラブソング好きなんですけど、もう何年も作ってくれないじゃないですか」「いいよ、照れくさいから」「いや〜お願いしますよ」みたいなやり取りがあって。
the pillowsも20周年だったから「そうか。じゃあ作るか」って作ったのね。俺の出来うる範囲でのラブソング。リアルじゃないと歌う意味ないし、男ってホントこうだから。
「とにかく俺が悪かった 機嫌なおしてくれないか?」っていう一文が入ってるけど、これホントは絶対言っちゃいけないことだから。余計怒らせるから(笑)。そういう男だからこそ夜中にチャリンコで謝りに行かないといけない(笑)。


Q.分かってても言っちゃうんですよね(笑)。

増子:何しろ怒ってたりしたら言っちゃう(笑)。


Q.何に怒ってるのか分からないけど、とにかく謝っちゃう(笑)。

増子:そう!それが一番悪い(笑)。「分かんないのに謝らないでよ!」ってなっちゃう(笑)。で、チャリンコ乗って走りだす(笑)。電車ないからね。駅まで行ってみて終電で電車ないからチャリンコで走る。タクシーで行くと誠意伝わらないから。下で領収書切ってるの見られたりすると非常に良くないからね(笑)。チャリンコで汗流していくのが誠意。
イメージ的に、汗流してハァハァ言いながら謝りに行ったら、怒ってた彼女もちょっと「クスッ」っとなるっていうかさ、それはあると思うね(笑)。


Q.M-8「ふわふわ」これはちょっと怒髪天としては珍しい内容なんじゃないでしょうか?

増子:やっぱり俺ら80年代の曲とかもすごい好きで。この曲作った頃って、俺らの中ですごいTom Tom Club(TALKING HEADSのリズム隊夫妻によるバンド)ブームでね。ああいう淡々としてるのにフォークロアっぽいものって面白いなとか言ってて。
歌もボーカルにデジタルでエフェクトしてるんじゃなくて、2回歌ったり余韻の来ないように自分で切って歌ったりしてる。人力でしてるのね。


Q.歌詞も新境地のような気がしますが。

増子:何にも言ってないっていうね(笑)。でも、そういう時もあるでしょ。何も考えてない時…軽いうつ状態じゃないけど(笑)。何にもヤル気なくなっちゃって、何だかなぁ…っていう日もあるからさ。それを表すには一番いい感じになった。


Q.今回、曲と歌詞がものすごく合ってると思います。

増子:今回、結構考えてやった部分もあって。どのぐらい引っ張っていけるかっていうことと、歌詞とのバランスみたいなものを。ものすごく時間かけたからなぁ。


Q.曲が先にあるわけですよね。

増子:今回は全部そうだね。元々歌詞は色んなの書いてるから、曲聴いた時に「ああ、あの歌詞合うな」とか「あの歌詞のことだ」とかなるんだよね。
最初はラララとギターしか入ってないけど、聴いた時に気分に影響してくるじゃない。アッパーな曲聴いたらアッパーになるし、切なそうな曲聴いたら落ちた気分になるし。そういう心情になった時に「ああ、こういう気持ちってあの歌詞に合うな」っていうのがあって作っていくから。
今回は特にすごいバラエティに富んだ曲があるから、色んな心情が入ってる。こういうのを作ろうと思ってたから。


Q.このタイミングでこのアルバムってすごく良いと思いますよ。

増子:確かにこのタイミングで、この内容のアルバムが出せるのはすごいうれしいよ。
例えば、フェスとかシングルだけで怒髪天を知った人がアルバムを聴いたらさ、良い意味で裏切られるっていうか、「結構色々やるんだな」って楽しんでもらえるアルバムだと思うんだよね。「思った通り!」だけじゃなくてさ。だから反応が楽しみなんだよね。もちろん、昔から知ってるやつも楽しめるアルバムだし。


Q.ホント今、怒髪天に注目してる人が多いですからね。

増子:こうやっていっぱい来てくれるようになってうれしいよね。ありがたいなと思う。
こっからまだまだドーンっといって武道館だなんだって出来るかもしれないし、かといってここら辺がピークで落ち着くのかもしれない。でもそんなのどっちでもいいんだよ。やってること変わらないから。4人で仲良く、良い曲作って良いライブやってればそれでいいから。それの結果だからさ。全然構わん。
売れるためにどうしましょう?とか、ウケるためにどうしましょう?なんてまるで考えなくていいっていう。売れ線どうこうって言うでしょ?でも俺らって言われないの。何でだろう?ってメンバーで話してたんだけど、最初っから売れ線だから(笑)!「これをみんなが聴かないわけない」と思って作ってるからね。最初の最初から「全員聴くべきだ」と思って作ってるから。


Q.結成から25年以上経って、年齢も40歳を過ぎたのに、まだまだ成長していってるように感じます。

増子:そうだね。イケイケだよ。何でもやってやろうとか思ってるから。色んな概念ぶっ壊してってやろうと思って。
最悪4人で楽器置いてダンスだけでもいけるぐらいの(笑)。そのぐらいのところまで持っててやろうかなと思ってる(笑)。まぁ意気込みはね。実際にはやらんけどね(笑)。それはできないでしょ。踊れないよ(笑)。
だけどそういう可能性っていうか、何でも出来るんだよっていうのをね。人間だからね。


Q.僕らが若い頃に聴いてた怒髪天のイメージすら、どんどん壊していってると思うんですよ。それでもブレない芯がしっかりあって。

増子:そうだね。増えてってる…増設してってるから。最初の一個のイメージにプラスしていって、大きくなっていって楽しみの幅が広がるっていうか、引き出しが増えるっていうのは絶対良いことだと思うんだよな。
しかも俺、所謂パンク・バンドって言われてるものよりも、言ってることもやってることもアグレッシブだと思うよ、判り易い分。聴いた時に絶対意味が分かるように歌ってるからさ。


Q.そのパンクっていう意味で考えると、「新しいことを」とか「自由である」とかって大切だと思うんです。

増子:絶対そう思う。それが好きでパンク聴き始めたし。形をなぞるっていう作業は俺がしなくてもいいし。


Q.パンクは様式美ではないですもんね。

増子:そうなんだよね。それなのに70年代とか80年代ぐらいの所謂パンクが出てきた頃のものから外れると、それはパンクじゃないとかね。教科書的なものになっちゃってるんじゃないかな…何か変なんじゃないかなって。
すごい不思議。そういうのイヤだからパンク始めたんじゃないの?って思うんだけどね。


Q.今の怒髪天はパンクやロックが好きな人も、そうでない人も取り込んでますよね。

増子:そうやって普段ロックとか聴かない人が聴いてくれるのはすっごいうれしい。ロックだからって聴かないのはもったいないからね。その…音量の差ぐらいだと思うから。ロックにも良い曲いっぱいあるんだから。


Q.世間のロックに対する考え方は分からないですけど、ビートルズだってロックですからね。

増子:ホントそう!あれなんて教科書にも載ってるんだから。


Q.怒髪天が教科書に載ることもあったっていいと思いますけどね。

増子:あったらすごいけどね…何が載るのかな。酒爆(酒燃料爆進曲)ではないだろうね(笑)。だけど、そういう意味でスタンダードになり得るもの、みんなの歌になり得るもので、ちょっと毒入ってるものが作れるといいよね。


Q.やっぱり毒は入ってたほうが。

増子:性格的にそうしたい。何かに対するアンチテーゼが入ってたほうがいいと思う。そのほうがシビれる、自分で。だからそういう風にしちゃうんだろうし。


Q.例えば間口は広げるけど、ちゃんと分かって聴いてほしいっていうのはあるんですか?

増子:あ、それはない。全然勘違いして聴いてくれて結構。楽しいバンドだなと思って、覚えて口ずさんでたら、意外ととんでもないこと口ずさんでたっていうことに後で気付いてくれたらそれでいい(笑)。そういうパターン多いから(笑)。「何言っちゃってんだ?俺」みたいなね(笑)。そういう仕掛けはしてあるから。


Q.増子さんはロックが大好きだし、愛してると思います。そんなロックをもっと色んな人に聴いてほしい、ロックに触れてほしいっていう想いがあるんですね。

増子:そうだね。こういうのもあるよっていうのをさ。所謂ロックの概念っていうものをぶっ壊したいし。何しろ好きにやっていいんだよっていうさ、迷惑かけなきゃ。最低限のものは何かっていうのだけ分かってりゃいいんじゃないの?っていうことだけだよね。
日記みたいなもんだから、曲は。俺はこう思ってるよ、お前も同じように思ってるんじゃないの?っていう話しだけであって。「さぁこうしなさい」なんてまるでないね。
何かの先駆者になろうって気もないし、シーンを引っ張っていこうっていうのもないし。孤高の〜とかよく言うけどさ、俺らぐらい孤高なバンドっていないよ。フォロワーもいないんだから(笑)。


Q.いや、それはやりたくても出来ないだけですよ!怒髪天みたいになりたくてもなれないですもん。

増子:まぁキャラクターで音楽やっちゃってるからね。人間性で音楽やっちゃってるから(笑)。


Q.最近、大きなフェスで「ルールだ」「マナーだ」ってやってるじゃないですか。みんなこのアルバム一回聴いてから話し合うといいかもしれないですね。

増子:自己責任っていうのもあるしさ、ルールっていうのもあるしね。納得できるルールは守るべきだし…賛同するのであれば。それがイヤなら参加しない、観にいかないっていうのが一番いいと思うんだよね。ダイブとかで怪我するヤツもいるからさ。
…ケース・バイ・ケースなんだよ。全部一概にはめちゃいけない。全部一個のルールで縛っちゃいけない。


Q.直接このアルバムにそういう言葉があるわけではないですけど、この作品を聴くことで何かを感じて、自分の意見を持つことができるんじゃないかと思うんですよね。

増子:それでいいと思うよ。本来そんなに固い世の中でもないわけじゃない。人が住みやすく、生きやすくしていくべきじゃない。その中で何をするのか、どこを改善していくべきかっていうのを考えて生きていくっていうのがさ…自分なりにね。それが生活をしていくってことだから。そういうところとも向き合っていかなければいけない。
「アレぶっ壊せー!」「アイツらをつるし上げろー!」…で、次どうすんの?となった時に「それは分からん」では困るわけだ。「変わりにこれをやろう!」ってところまで考えてないとダメだと思う。
今の政治家も大変だと思うけどね。ホント思うけど。あれほら政治献金の問題とかでもさ、あーでもない、こーでもないってやってるけどさ、そんなのみんな知ってるって。日本中全員が知ってるって。もらってんのも知ってるって。
だけど、それが明るみに出た時に、何て言うのかをみんなは見てる。そこで「もらいました」と。「でも聞いてください」と。「今の日本の政治をやっていく上で、このぐらいのお金が無いとできません、実際お金必要なんです。だから悪いことではありますがお金を受け取りました。それでこういう仕事をしました。その分、俺は多少の泥水被ってでも日本のために、みんなのために良い国を作ります」と言ってくれれば良い。でも、言わん!「知りません」「秘書が」…馬鹿じゃないかと。
あんなこと言ってるヤツ誰も信用できるわけがないし、任せられるわけがない。ホント馬鹿じゃねぇの!そんなヤツにアレやコレや言われたくないわ。


Q.とりあえず政治家は全員このアルバム聴いたほうがいいですね!

増子:買って聴いたほうがいいよ、ちゃんと。我々国民が何を思って暮らしてるのかを知ったほうがいい。できれば全作品聴いたほうがいいね、歴史を紐解いて(笑)。


Q.(笑)今よりはいい国になると思うんですけどね、ホントに。

増子:そうだよ!少ない予算でなぁ(笑)。


Q.(笑)いや、怒髪天を聴いた少年が将来的に政治家になるかもしれないですよ。

増子:おお!そうなるといいね!割りと原始的な国になると思うけど(笑)。でもそれ大事だよ。


Q.(笑)男が男だった時代に戻るかもしれないですね。

増子:ホント思うけど、男は男だし、女は女じゃない。お互いにせっかく男は男に、女は女に生まれてきたんだから、それぞれにできることを楽しまないとさ、意味ないじゃない。


Q.じゃあ怒髪天を聴いた人に政治家になってもらって、「オトナノススメ」を国家にしてもらって…。

増子:その頃には俺は死んでると(大爆笑)。


Q.最後に東海地方のみなさんにメッセージをお願いします!

増子:俺が感じてることってみんなが普通に働いて…会社行ったり、工場行ったりさ、現場行ったり、本屋行ったり、色々働いてると思う。俺もバンドマンっていうだけで、職業が違うだけだからさ。同じように毎日生活してるのであって、感じることは同じだと思うんだよね。
そういう同じ思いで、苦いなぁっていう想いも、楽しいなっていうのも全部この中に詰まってるから。聴いて、ライブに来てくれると…それこそバンドとかロックとか、もう聴かねぇよって思ってる人にこそ来てほしいな。
面白いもんないなんて思ってるヤツは気付いてないだけだから。それは今まで聴いてきたバンドがツマんなかったんだ。是非来てほしい。

 

HPアドレス:
怒髪天オフィシャルサイト  http://dohatsuten.jp/index_gate.html
テイチクエンタテインメント  http://www.teichiku.co.jp/artist/dohatsuten/

 

怒髪天
Album
オトナマイト・ダンディー
TECI-1277

2010/3/3 ON SALE

¥2,800- (税込)


2010年5月23日(日) 浜松MESCALIN DRIVE
オトナマイト・ダンディー・ツアー 2010 "NEO ダンディズム"
ワンマンライブ

 OPEN 17:30 / START 18:00
 前売¥3,500(ドリンク代別)/ 当日¥4,000(ドリンク代別)

 チケット発売日:2010/4/3 (土)
 ●チケットぴあ 0570-02-9999  ●ローソンチケット 0570-084-004  ●e+<http://eplus.jp
 info. JAILHOUSE 052-936-6041


2010年6月26日(土) 名古屋CLUB QUATTRO
オトナマイト・ダンディー・ツアー 2010 "NEO ダンディズム"
ワンマンライブ

 OPEN 18:00 / START 19:00
 前売¥3,500(ドリンク代別)/ 当日¥4,000(ドリンク代別)

 チケット発売日:2010/4/3 (土)
 ●チケットぴあ 0570-02-9999  ●ローソンチケット 0570-084-004  ●e+<http://eplus.jp
 info. JAILHOUSE 052-936-6041




 

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