COKEHEAD HIPSTERSのベーシストKOBA(Vo)、FUCK YOU HEROESのRYOSUKE(Ba.Cho)、ex. ALL LIVING THINGS 、GMFのATTO(Dr)、ex. TROPICAL GORILLAの8P(G)の4人がスタートさせたHARDCORE FANCLUB。その後、幾度かのメンバー・チェンジを経て遂に1stアルバムをリリースする運びとなった。このアルバムがまた良い!軽くて早くてキャッチーでPOPで…USハードコアの影響を色濃く出しつつも、ハードコアの枠には収まらない柔軟な音楽性は初期NUKEY PIKESを彷彿させる。そのアルバムをリリースするのが、何とIKKI NOT DEAD!HAWAIIAN6以外のバンドとしては初である。

 

Q.まずは結成のいきさつを教えて下さい。

RYOSUKE(Ba.Cho):5年ぐらい前かなぁ…。FUCK YOU HEROESがALL LIVING THINGSと対バンした時の打ち上げで、ドラムのATTOさんと話してて。俺、GMFが好きで。で、ATTOさんそのころ2ビート叩いてなかったから「サボってますね」なんて煽ってたら(笑)、「いや、俺もやりたいんだよね」「RYOSUKEとだったらやりたいよ」って言ってくれて。「じゃあやりましょう」ってなって、ボーカル誰にしようって考えて。
KOBAさんが昔やってたYOUNG PINEの音源だけ聴いてて、イメージがバッチリだったんですよ。チョコマカしてる感じとキュンキュンした声が、理想のイメージの存在で。ボーカルは絶対KOBAさんがいい!ってなって声をかけたら、LO-LITEが頻繁にやってる時期だったから「いや、ちょっと…」って断られて(笑)。「うれしいけど、面倒臭い」みたいな。(一同爆笑)

KOBA(Vo):何かLO-LITEが声にナーバスになってる頃で。あんまりワーッって声出すとLO-LITEに支障が出ちゃうかなって。だからちょっと「出来ません」みたいな返事をしたんだよね。それもあったし、その頃はハードコアをそこまで聴いてない時期だったっていうのもあって。そういうのがあって一回断ったんですね。
で、その2年後ぐらいにカナダに行ったんですよ、SKULL SKATESの社長のところに遊びに。その頃丁度悩んでる時期だったんですよ、仕事なのかバンドなのか…誰もが、バンドを長くやってると…ほら家族もあるし。どうチョイスするの?みたいなところで、自分の中でいっぱいいっぱいになってた頃にカナダに行って。カナダでスケボーやったり、色んな人と交わってく中で、今まで、原点というか…ハードコアっていうハードコアをやれてなかったから、ちゃんとやろうと。自分の中で「ハードコアをやろう」という目標だけカナダで決めて。
で、日本に帰ってきてATTOのところに電話したんだよね。「そういえば昔ATTOとRYOSUKEとバンドやろうって話あったじゃん」「あの話ってまだ大丈夫なの?」って(笑)。で、RYOSUKEに連絡取ってもらって、出来ることになって。その時はギターを8P(ex. TROPICAL GORILLA)に頼んでさ。ほらアイツもハードコア好きだから。その4人っていうのが一番最初のメンバー。


Q.2年空いてもボーカルはKOBAさんじゃないとダメだったんですね。

RYOSUKE:そうですね。その頃ってKOBAさんとはぎこちない挨拶程度の関係だったんですけど…色々考えてみてもやっぱりKOBAさんじゃないとダメだったんですよね。浮気しなかったです(笑)。


Q.もう結成当時からハードコアをやるために集まったっていう感じなんですね。

RYOSUKE:うん。もう根本にあるのはそれがやっぱり好きだから。それを音というか…中から表現するのがハードコアというイメージなので、その為に集まった感じですね。


Q.その為にバンド名もHARDCORE FANCLUBっていうことなんですね。

RYOSUKE:それはKOBAさんに(笑)。

KOBA::俺、やろうって決めたら早いから、カナダからの帰りの飛行機でバンド名とか、もう決めてて(笑)。すごい考えたけどね。バンド名って俺の中ではものすごく重要だから。
まぁ、自分の知らないハードコアのバンドや、もちろん別のジャンルのバンドってものすごく乱立してるわけじゃない。バンド名を聞いても、どのバンドがどんな音を出してるのか僕には分かんなかったから、自分らがハードコアをやるのであれば、分かり易く「ハードコアをやってる」っていう名前を付けたいっていうのがどうしてもあって。RYOSUKEも別でバンドやってるし、忙しいだろうけど、やるからには遊びのセッション・バンドではやらないだろうなっていうイメージがあって。だからこれからちゃんとやっていくっていう意味のあるバンド名を考えて。
で、「ハードコア好きだな、俺」ってところから「HARDCORE FANCLUB」っていう。


Q.見事にバンド名がバンドを表してますよね。今回ジャケットにも遊び心が感じられますよね。MINOR THREATやBLACK FLAG、SKULL SKATESのパロディも入ってて。

KOBA:今回イラストを僕が書いたんですけど…24曲入ってるじゃないですか。普通イラストで書くっていうと1個の絵で表現したりするんだけど、何かそれだと当たり前だからつまんないなって。1曲1曲、自分の書いたリリックとかに合うイラストを書いてみて、それをコラージュして。


Q.1曲1曲ちゃんとイメージが沸きますね。7曲目なんかはBad Brainsの影響も見えるし。やっぱり、アメリカのハードコアっていう感じなんですか?

KOBA:そうですね。トータルではアメリカっぽくなってますよね。もちろんUKのバンドも日本のバンドも好きだし、そういうつもりでやってるんですけど、アウト・プットの一番近いのはアメリカンな感じではあると思います。


Q.そこにKOBAさんの声がバッチリとハマってると思います。

RYOSUKE:狙い通りです!してやったりです(笑)!待った甲斐がありましたね(笑)。


Q.KOBAさんはハードコア・バンドをやる時に、自分がベースでっていうのは考えなかったんですか?

KOBA:ベース弾きながらハードコアが…僕ピック弾きがあんまり得意ではなくて。LO-LITEはちょっと遅めの曲が多かったんで良かったんですけど…。LO-LITEでピック弾きのストロークを覚えたんだけど、ピック弾きの速いのは苦手だなっていうのもあったし…まぁRYOSUKEとやりたかったっていうのもあったしね。


Q.最初に集まった4人のうち2人は辞めてしまったわけじゃないですか。そこで「じゃあ止めようか」とはならなかったんですか?

KOBA:止めようとはならなかったですね。「どうなっちゃうのかな?」っていう不安感はあったけど、曲も徐々に出来てきてたし。DEMO CD的な6曲入りのヤツはライブの前に作っちゃってたし。だから「これで終わりだな」とは思わなかった。「次のメンバーどうしようか」みたいな感じで。

RYOSUKE:最初はATTOさんが色々な事情で辞めざるを得なくなって…。その時は正直どうしようか迷ったんですけど…元々は僕とATTOさんで考えたバンドだったんで。ただ、ATTOさんが「このバンドが好きだから止めないでほしい」って言ってくれて…それがキッカケで、もう止めちゃいけないっていう風に思ったんですよ。…泣きましたしね、僕(笑)。

KOBA:ATTOが「続けてくれ」って言ったのが一番大きいね。


Q.お2人ともこのバンドとは別にバンドをやってるわけじゃないですか。どっちもしっかり活動してると思うんですけど、区別の付け方みたいなものってありますか?

KOBA:いや、あんまりないですかね。HARDCORE FANCLUBのメンバーっていうのもCOKEHEAD HIPSTERSのメンバーっていうのも同じ。どっちが優先的っていうのはない。そこは理解して欲しいって言ってあるし、自分もそう思ってるから。


Q.特にFUCK YOU HEROESをやってるRYOSUKEさんは、どっちもハードコア・バンドじゃないですか。曲が出来た時にどっちに持っていくかってどういう風に決めるんですか?

RYOSUKE:ああ…リアルな質問ですね(笑)。FUCK YOU HEROESの3人では演奏できないものが出来た時にはHARDCORE FANCLUBに持ってくるとか…。
例えばギター2本じゃないと表現できないとか、メンバーの癖的に違うとか…そういう意味でHARDCORE FANCLUBじゃないと表現できない曲はHARDCORE FANCLUBでってなりますね。
FUCK YOU HEROESの3人じゃないと表現出来ない曲はFUCK YOU HEROESにっていう風に勝手に自分の中でしちゃってますね。


Q.その辺KOBAさんはどうなんですか?

KOBA:うーん。曲のイメージで「これはCOKEHEAD HIPSTERSっぽいな」っていうものはCOKEHEAD HIPSTERSに、「これはHARDCORE FANCLUBっぽいな」っていうものはHARDCORE FANCLUBにって、自分の中で決めてるかな。


Q.元々お2人とも長い間バンドをやってきたわけじゃないですか。そこで敢えて更にHARDCORE FANCLUBをやろうっていうのはどんな意図があったんでしょう?

KOBA:色んな音楽があって、色んな音楽を聴くじゃないですか。パンクやハードコア以外でも。ロックもエモーショナルも…打ち込みっぽいものも聴いたりするし。色んなものは聴くんだけど、やっぱどうしてもこう…。自分の中でいつでも最新の音楽っていうか、最先端の自分の興味のある音楽っていうのを剥き出しで表現できるっていうのがハードコアだった。やっぱりハードコアってすごい大事だなって。


Q.M-2の"GOD SAVE THE UNDERGROUND"の歌詞はHARDCORE FANCLUBにとっても大切なスローガンのようにも感じられますが、今回敢えてIKKI NOT DEADからリリースする理由が知りたいです。

KOBA:この歌詞は僕が考えたんですけど、昔からインディーズとメジャーと、あとはD.I.Yで自主でやってる人といて、共存してるわけじゃないですか。ライブハウスとか一緒に使ったりして共存してると思うんですよ。
所謂、自分らがコントロールできないのにメジャーに行く人たちって、ちょっとどうかな?って思うんですよね。そこに対して歌ってて。だから自分たちが好きでやってて、自分たちが地に足ついて一生懸命やってれば、それは良いことだから、そのままで良いよっていうイメージですね。
別にアンダーグラウンドが良くて、オーバグラウンドが悪いっていうわけじゃなくて。オーバーグラウンドに行ける・行くにしても、自分たちがちゃんと地に足ついて選択してやってるなら良いんだけど、他人の作用によって勝手にそこに持ち上げられたりしてる…地に足ついてないものはあんまり好きじゃない。そこはちゃんと考えなさいっていうところもあるし。


Q.自主で2枚出して、しっかり地に足がついてる確認が出来たっていうことなんですかね。

KOBA:もちろん、今でも地に足はついてる。地に足ついてるかどうかって、自分らで…メンバーとかサポートしてくれる仲間で「自分らはこういうバンドだから、こうしたい・こうなろう」っていうのが一致してるってことだと思う。それに対して1人でも欠けてたらもうダメだし。そういうバンドもいるから。
そういうバンドを否定してるわけじゃなくて、「考え直せ」「初心忘るるべからず」。そういうのがちゃんとあって、楽しい環境を自分らで作っていく。ラッキー的な要素…「ああ、メジャー行けてラッキー」みたいなのって良くない。


Q.長年、色んなシーンを見てきて、色んな経験をしてきたからこそ言えることなんだと思います。

RYOSUKE:(笑)。ぶっちゃけ僕は自分でレーベルやってるから…KOBAさんもCOKEHEAD HIPSTERSのことを自分でやってるし、出来るといえば出来るんですよ。
でも、逆に「自分で出来ることの範囲」も分かってるんですよね。そこに対しての+αが足りない、その+αをどうしようかって選択した時に、力になってくれるところがIKKI NOT DEADだったっていうことなんです。
だから、自分の出来るところが見えないくせに、他の力に頼ろうとする人をどうかな?ってことだと思うんですよね。そういうのも運よく経験することが出来た状態で、じゃあ次に作品作る時に、どういう所へ行こうか、どういう所へ行きたいかっていうのを考えて、自分らの力だけじゃ無理かなとか、自分で理解した上で選択した結果、今回IKKI NOT DEADと力を合わせてやってみるっていう結論がでたんですよ。
売れたいとか、そういう気持ちはもちろんありますよ…誤解を招くような発言ですけど。ただ、そこに辿り着くまでの道のりを曲げてたり、言い訳をするような活動でそこに行きたいとは全く思ってない。
KOBAさんの言うように、根底にあるものを変えたり、自分で操作できなくなったりして大きくなったら、果たしてそれは幸せか?っていったら、そうではない。ただ、スゲェ面倒臭いと思いますよ。自分の根底を変えずに大きくなるっていうのは。ホントに夢だけど…。自分がFUCK YOU HEROESっていうバンドをやってて、無理かなって思うような場所、上から下から、右から左から、結構自由に動けたんですよ。憧れだったようなイベントにも出れたし、かといってキッズが集まるような大きなイベントにも出れた。ああ、それが出来るんだ日本は、って(笑)。
普通はコッチをやったらアッチを失って。アッチをやったらコッチを失って…そういう感じじゃないでですか。それを上手いことやれてるバンドに、たまたま俺がいるから、全然HARDCORE FANCLUBでも出来ると思うし、メンバー5人の意思がバンドに対して集中してるから、今は。

KOBA:だから、「君の夢はなんですか?」って聞かれたときに、「僕の夢は有名になることです」みたいな…「何で」「どうやって」有名になるの?っていうさ。何をやってでも有名になって新聞に載ることが…人を殺してでも、悪いことしても何してでも有名になることが大事なのかっていうね。名前がとにかく有名になればいいのかっていったら、それは全然違うから。


Q.音源を聴いた感じだと、当時のUSハードコアの匂いはかなりあるんですけど、それだけには捉われていないように感じます。

KOBA:僕のイメージの中ではNUKEY PIKESなんですよね。彼らの1stとか2nd辺りののイメージ…ハードコアのイメージなんだけど、楽曲のバラエティとかね。特にシングルとかだと、6曲ぐらいだから2ビートばっかりでも男らしくて良いんだけど、24曲となると流石にそれじゃあね。だから所々でそういうロック・テイスト…ハードコア感が残ったロック・テイストっていうのは入れていきたいな。


Q. GORILLA BISCUITSでいうところの"START TODAY"みたいな。

KOBA:そうそう!あれがあるからこそ輝くっていうかさ。


Q.名古屋の皆さんにメッセージをお願いします。

KOBA:僕らのことを気に入ってくれたら、パンクやハードコアのバンドに限らず、僕らと対バンするバンドをちゃんと観てほしい。僕らのことを良いと思ってくれてそこから広がってくれれば…おこがましいけど何かのキッカケになってくれればうれしいなっていう。
無理くりブッキングで対バン決めてるわけじゃなく、自分たちがカッコイイと思うバンドとやってるわけだから、トータルで楽しんでくれれば。あとはディグって(掘り下げて)ほしい。僕らが好きなハードコアのバンドを知ってほしいな。

RYOSUKE:FUCK YOU HEROESやってて、色んな偏見で一回フィルター通して色眼鏡で俺らを観る人結構多かったりしてて。それはハードコアのイベントでもそうだし、メロディックのバンドに混じって出る日もそうだし。そいうのが何かもっと純粋に触れてほしいかな。
HARDCORE FANCLUBというバンドを通してハードコアに対する偏見が少なくなってくれたら良いと思うし、俺が大好きな日本のハードコアを「良いな!」っていってくれる人がいたらスッゲェうれしいです!俺の好きなハードコアを一緒に楽しんでくれる人がいたら、それはすごく幸せなことだと思います。俺らごときですけど、そうやって少しずつ変わっていけばいいなって思います。

 

HARDCORE FANCLUB
Dr : ZAKI Ba/Cho : RYOSUKE Vo : KOBA G/Cho : NONAKA G/ Cho : AKAISHI FROM HELL

【HPアドレス】
http://hardcore-fanclub.com/

HARDCORE FANCLUB
new album
no one can stop it !
XQDB-1003

2010/05/19 ON SALE

¥2415(incl.tax)


"CIRCLE or CROSS TOUR 2010
  〜ダレニモトメラレナイゼ〜
"

■6/3 下北沢SHELTER
■6/5 熊谷HEAVEN' S ROCK VJ-1
■6/6 柏ALIVE
■6/9 帯広レスト
■6/10 札幌KLUB COUNTER ACTION
■6/11 仙台BIRDLAND
■6/13 宇都宮HEAVEN' S ROCK VJ-3
■6/19 滋賀守山BLUE
■6/20 甲府KAZOO HALL

■6/26 千葉LOOK
■6/27 横須賀かぼちゃ屋
■7/3 博多KIETH FLACK
■7/4 岡山CRAZYMAMA 2nd Room
■7/6 神戸BLUE PORT
■7/7 十三FANDANGO
■7/8 名古屋HUCK FINN
■7/10 岐阜BRAVO

 



 

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