Q.ondo recordsはレコード会社なのですか?

中川:「レコード」と付いてはいるものの、自分がこれまでやってきた「記録」っていう意味も含めの「レコード」なんですよ。なのでただレコード会社というわけではないんです。もちろんレーベルとしての稼動も行いますけど、僕に関しては音楽に関わる全てのコンテンツをやりますよ、お手伝いしますよっていう。
今でも継続してメジャーとはお付き合いしてるので、そこで培ったノウハウをインディペンデントのフィールドに落とす事も出来れば、逆もしかりだったり。役割としては双方向のインターフェイスっぽい所でありたいんですよね。


Q.中川さんと言えばメジャーのイメージが強いかもしれません。

中川:そうですよね。でもそれはむしろ、取っ払ってもらった方がいいのかもしれません。当然敷居が高い訳でもないのでちょっとした相談でも声をかけていただければ嬉しいです。「これってどうするんですか?」「これはこうしたらいいんじゃない?」「なるほど!」みたいな。それこそ知恵袋的な存在で良いとは思うんです。


Q.では所属バンド以外でもオファー出来るという事ですか?

中川:コンテンツが必要な時に、「中川に聞いてみたらいいんじゃないか?」って思って頂ければどなたでもお気軽に。自社でレコーディングしてプレスしてっていう、所謂自主原盤リリースだけのスタンスでやっていくつもりもないので。
例えばプロデュース請負だったり、現場のディレクション請負だったり、PVの撮影だったり。一コンテンツ一アクションみたいな感じが僕も一番フットワーク良いなって。インディペンデントな人達もその方が使い易いと思うんですよね。
だから「ondo」っていうのはそういう意味での「音頭」をとるって事や、体温の「温度」でもあるんです。そこはもうみなさんの受取り方次第で。


Q.そもそも音楽の仕事を始めたきっかけは?

中川:きっかけはテレビCMなどの音源製作でした。昭和から平成にかかる頃の話ですね。
当時バブルの時代だったのでローカルCMが多かったんですよね。機材もデジタル化にシフトする黎明期でした。所謂打ち込みって言葉が定着化したり。それくらいの時にタスカムのオープンリールの16トラックのMTRを持ってて。
最初は娯楽気分でやってたんですけど、「こういう企画があるので曲を作ってくれませんか?」っていう依頼が何故か沢山あって。それがこの業界への入り口ですね。


Q.ビクターではどのような事をされていたのですか?

中川:新人発掘、育成、メジャーへのブラッシュアップですね。積極的に原盤制作ディレクターの実務を始めたのは2001年以降です。もちろんそれまでも色々やっていたのですが、自分の感覚重視でやり出したのはその頃ですね。


Q.これまで担当されたアーティストは?

中川:2001年以降で言えば、ビクターからメジャーデビューしたLife。その後はプリングミン。プリングミンとクロスフェードする形で竹内電気をやり出しました。どちらもメジャーデビュー。そして現在は里帰り、viridian、THEモールスシンゴーズをビクターのインディーズチャンネルであるcolla discからリリースしています。


Q.音楽制作以外でもPV撮影だったり、アーティスト写真の撮影もされていますよね。

中川:事の発端は好きだからって事なんですよね。人に頼むなら自分でやりたいっていう。物凄くおこがましいのですが(笑)。
映像もカメラも好きなんですよね。だから最初は娯楽的に始めたんですけど気が付いたら結構な需要があって。
ホームページにも僕が撮ったPVやアーティスト写真を載せているんですけど、それを見てオファーして頂く事もあります。そうやって言ってきてくれた人は、感性的に似ているものがあったりするんですよね。


Q.「FLASH POINT」というイベントを始めたのは?

中川:ここ数年、名古屋のシーンが熱いと言われてるじゃないですか。でもそのシーンに対しての音楽ビジネスの生態系が変わったと感じる瞬間が多々あって。でっち上げる事も含めて、都合の良い時だけ利用されるような状況が出てきたなって。
それに違和感を感じて、本当に見せたい場所や、見せたい人は誰だろうって考えた時に、「まさにここが着火点ですよ」「ここから火が点いているんですよ」っていう気持ちで始めました。


Q.イベントにしろ、BLOGやtwitterでの発言にしろ、中川さんっていつも戦っていますよね。

中川:戦ってますねぇ。見えない敵と(笑)。
ライブハウスに足を運ぶ人がどれだけ沢山いるかって事をメジャーの人間も知らなさ過ぎるんですよ。例えば違法ダウンロードだとか、売れない事の大義名分はいっぱいあるだろうけど、音楽が売れない事をそういうせいにしないで下さいって。結局はこういうシーンの中にいるかいないかだと思うんですよね。
メディアはメディアで上澄み拾うのは簡単だけど、リアルにそこにいるかいないかの差は大きいと思います。解らずに物を言うのはどうかと思うし。もちろん僕もリスク背負ってやる訳で、自分の責任下においてやれる事を等身大でやれれば伝わると信じてるので。


Q. もしかしたら今、大きく時代が動いているのかもしれませんね。

中川:そうなんですよ。偶さか今、坂本龍馬ブームだったりするから何かにつけて幕末の感じとオーバーラップしていて。倒幕運動が盛んになったりする状況と、今の状況って似てない?っていう。
みんなが思ってさえいれば、アーティストやリスナーさんの力で維新は出来るんですよ。それに対してメジャーもマスも含めたメディアがどう動くかが2010年代のシーンだと思うんです。僕はそこにしがみ付きたいというよりか、どうやって牽引すればいいかという気持ちが強くあります。そこで傍観者でいるのは簡単だけど、やっぱり志士側でいたいんですよ。
iPodのリリースで、これから書籍もデジタル化していくかもっていう流れの中で、言ってみればあれも黒船じゃないですか。コンテンツが大きく変わろうとしている中で今やらないでいつやるんだっていう。それを迎え撃つなんて下らない事じゃなくて、どうコラボレーション出来るかって事ですよね。強いて言えば戦ってるのはその為の環境作りなのかもしれないですね。


Q.では中川さんからアーティストにアドバイスがあればお願いします。

中川:まだまだ依存型のアーティストが多い気がします。「この人なら売ってくれるだろう」「何やってくれるんですか?」っていう。「誰かが売ってくれる」って概念はもう止めた方がいいですよね。
事務所がどうだの、レーベルがどうだので顔色伺いながら音楽を作る時代はもう終わったと思うんです。もっと自らが表現したい事を責任を持って自由に動けばいいと思います。
サラリーマンしながらでも音楽をやってる人はいるじゃないですか。NOT REBOUNDさんが良い例ですよね。素晴らしいじゃないですか。決める所はバシッと決めるっていう。そういう良い先輩の動きをもっと見習えばいいのになって思いますね。あと青春の思い出に1枚CDを出すだけならいいですけど、ガチで売りたいなら本気の作品を作って欲しいです。
こういう時代だからこそ甘いものじゃないと思うんですよね。良い作品を作る努力を惜しまないで欲しいですね。メジャーインディー、売れてる売れてない、儲かってる儲かってないは関係無く、お客さんが手に取る一枚のCDはやはり特別な1枚なんですよ。そこまで考えて作品を作れれば素晴らしいですよね。

 

株式会社オンドレコード:
中川竜雄
 ●music works
   主なディレクター作品、プロデュース作品: 竹内電気/plingmin/里帰り/ THEモールスシンゴーズ/ viridianなど
 ●movie works
   主なPV撮影・製作作品: 竹内電気/里帰り/viridian/ポタリ
 ●photo works
   主なアーティスト写真撮影、ジャケット写真撮影: viridian/里帰り/THEモールスシンゴーズ/D.L.P./若狭香奈依

【HPアドレス】
http://ondorecords.co.jp/

 

FLASH POINT vol.3開催決定!
  FLASH POINT会場限定・音源リリース!

●「里帰り」24bit 48KHzによる HQD配信音源「あきのうた(仮題)」1曲 \500(税込)
  CDマスター以上のクオリティでお届けする待望の里帰りの新曲、このハイファイ感はまさにスタジオクオリティ。
  里帰りファンのみならず必聴の音源です。セル期間はFLASH POINTの三日間、会場販売のみとなります!

  ゲストアーティスト Dr:神谷佑(from viridian)/マコトツカサ(from THEモールスシンゴーズ)

● ondo records サンプラーCDを限定リリース 4トラック \1,000(税込)
  参加アーティスト:里帰り/viridian/マコトツカサ(from THEモールスシンゴーズ)
  ondo recordsに関わってくれているアーティスト達のコラボレーションサンプルです。
  こちらもセル期間はFLASH POINTの三日間、会場販売のみとなります!



 

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