60'S、70'Sの多様なカルチャーから影響を受け、独自の進化を遂げた彼ら。NEW MINI ALBUM『UNITED DIAMOND』は今までのThe John's Guerrillaとは一味違う。前作まで、彼らのサウンドは「サイケデリック」と形容されることが多かったが、今回のアルバムは「サイケデリック」を飛び越え、より自由で、よりロックな仕上がりだ。プロデューサーにアイゴンこと會田茂一氏を迎えた、M-1「Peace」、M-2「The First Nation」、そしてライブではお馴染みT.REXの「TWENTIETH CENTURY BOY」(M-5)も含め1つの作品として最高のクオリティとなっている。

 

Q.本誌初登場ということでバンドの成り立ちを教えてください。最初からサイケデリックなものを目指してたんですか?

Leo:17歳ぐらいから今のメンバーとやってるんですけど、ファッションやカルチャーを含めてリスペクトできるものを表現したくて。
その当時の僕たちに出来るもので、憧れもあったのがSEX PISTOLSとかThe Clashとかの初期パンクで。最初はそういうものをやってました。
それが僕が18歳の頃で…Radioheadがサマーソニックに来たんですよ。僕、Radioheadは「Hail To The Thief」ってアルバムが好きで。丁度そのタイミングでサマーソニックに来て。当時僕は皮ジャンにモヒカンとかだったんですけど、Radioheadも好きだったんです(笑)。
Radioheadを観てから、音楽的なところを含めて僕たちのやってるパンクっていうのは(他のものとは)違うことをやってるつもりだったんですけど、Radioheadは新しい時代の本物のパンクというか、焼き増しじゃないと感じて。
昔からロックとか、ジャズとか、ブルースとかもそうですけど、そうやって名前が付くものって、その時代の反抗とか、新しいものを打ち出してたと思うんです。
Radioheadのライブを観て、その時期のアルバムを聴いて、非常にこう…なんて言うんですかね、言葉に表せないんですけど…「これだ!」っていうのがあったんです。
それがあって、元々色んな音楽は好きで、その選択のうちのパンクだったのが、もっと自由に…音楽的にもっと自由でいいって思えるようになってきて。


Q.音楽的にも70'Sから60'Sへと掘り下げていった感じもあるんですね。

Leo:そうですね。60'Sの音楽…BEATLESとかってみんな好きだったりするじゃないですか。よくミュージシャンが「親が好きで」っていうの聞くじゃないですか。
ウチのギターも、親がBEATLESやサイモン&ガーファンクルが好きだったんで。
僕がギターを持つキッカケになったのもBEATLESだったんですよ。「Beatles 1」ってアルバムが中学1か中学2年ぐらいの頃に出たんですよ。それを母親が買ってきてくれて、それで好きになって。友達にギターを弾ける子がいて、ちょっと弾いてみてよって「A Hard Day's Night」を弾いてもらったんです。
一音目の"チャーンッ"っていうのを友達が弾いた時に、CDとかそういうものを超えて、そこにBEATLESがいるような感覚になって。「うわ!!」みたいな。で、ギター買って、音楽を始めたんです。


Q.「サイケデリック」という音楽ジャンルではなく、自由なものの象徴としての「サイケデリック」なのかもしれないですね。

Leo:そうですね。サイケデリックっていうのも…何なんですかね?色んな人から「サイケデリックだ」って言われるようになってきたんですけど、サイケデリックって僕にとっては精神的な意味合いのほうが強くて、歌ってることだったり、そういう内面性のほうがサイケデリックって感じがしてて。
音としては、サイケデリックっていうのは説明できないと思うんですよね。そういう風に解釈してるんです。まぁ近年MGMTみたいなサイケデリック・バンドが出てきたり、日本でも若いヤツラで「サイケデリック好き」みたいなのも出てきてますけど、そこまで深い…音楽的に縛ってないっていうことがサイケデリックっていう看板に繋がるんでしょうね。


Q.確かに所謂サイケデリックといわれるバンドも、そこまで音楽的に一貫性があるわけではないですしね。

Leo:そうなんですよね。だから聴き手に良い意味で色んなものが映りこむとか…3次元的というか。さっきのRadioheadの話じゃないですけど、説明できないんですよね。


Q.今回のアルバムを聴かせてもらって感じたのは、最早サイケデリックっていうジャンルは飛び越えちゃってるんじゃないかっていうことなんです。

Leo:前作までは精神を突き詰めて、芸術ありきのものにしてたんですけど、今回の作品は、何て言うのかな、本当に裸になるというか…普段の自分から裸になって表現するというところには前より辿り着いたんですけど、そこから更に裸になるというか…。本当に大事なものまで削ぎ落とそうという。
そういった中で、本物の自分に向かえば向かうほど、超個人的な作品になっていったんです。
M-1の「Peace」とかも、自分の大切なもののために歌ってるんです。そうやって超個人的になることによって、ある意味逆説的に…自分を捨てたはずが更に自分に近付くというか、意思そのものになったというか。意思を表現してたのが、意思そのものになった感じ…説明しづらいんですけど。


Q.言霊的なものになった感じですかね?

Leo:そうです!そういう感じです。M-1はサウンド的にも削ぎ落としてるし、今までのサイケデリックな部分は減ってるかもしれないですけど、その曲が超越した「自分自身」、もう精神そのものなんで、ある意味、ものすごくサイケデリックなんですよね。


Q.アルバム全体を通したテーマっていうのは、どういうところにあるんですか?

Leo:今回はひたすらにPOPに向かいたかったんですよ。芸術というものを排除したくて。自分が今まで持ってた意志とか精神とか、そういう芸術至上主義みたいなところをカットして、ひたすらに分かりやすくてPOPにしたくて。
そのPOPっていうニュアンスが分かりにくいかもしれないですけど…例えば街があったとして、壁とか街の公のところに、どれだけ分かりやすく「くたばれ」と書けるかっていう。今までは精神とか色んなものを使って表現してたものを、逆さまにして…逆立ちして「FUCK YOU」って。それが僕にとってのPOP。
今回影響を受けたのが、村上春樹とかPOP ARTとかパスキアとかアンディ・ウォーホールとか…今までもある程度好きだったんですけど、今回はその辺を結構クローズアップしたり…見る機会が多かったっていうのもあって。そういう何ていうか…何て言ったらいいんですかね? (笑)


Q.キャッチーな中にある皮肉とかFUCKな部分なんですかね?

Leo:そうなんです!ウォーホールとか何なんですかね、ふざけてますからね。あんな意味のないものを世界中に広げるっていうすごさですよね。
ピカソとか誰でも知ってると思うんですけど、ウォーホールはどこにでもありますからね。パッと見、意味のない肖像画の中に実は…っていうのがホントすごいと。それが何なのか、ウォーホールが何を表現したかったのかは僕には分からないですけど…そういう気持ち、逆さまのFUCK YOUっていうのは。


Q.万人が聴いても分かるけど、そこには隠されてるものがあるっていう。

Leo:POPへの過程が面白いんですよ。その表現を決めたっていうのが…「何故あれなのか」っていうのが面白いと思うんですよね。


Q.だからこそ、今までのThe John's Guerrillaとは違うんですね。

Leo:そうなんですよ、確かに進化してるんです。


Q.今回はプロデューサーにアイゴンさんを迎えた曲もありますが、やってみていかがでしたか?

Leo:アイゴンさんはおちゃめな人でしたね。ギリギリのスケジュールの中だったんですけど、俺らに興味を持ってくれてプロデュースを引き受けてくれたので、まずやってくれてうれしいっていうのがありました。
それで僕のプロデューサーに対する壁みたいのがなくなって(笑)。で、スタジオに来てもらって6〜7曲聴いてもらった中から、M-1「Peace」、M-2「The First Nation」をやってもらうことになったんです。
M-1はもう聴いてもらって、「このままでいいと思う」ってOKもらって。M-2はもっと複雑だったんですけど、ポツっと「この辺もうちょっと省略してもカッコいいんじゃないかなぁ」と一言。そっから4時間メンバーで試行錯誤(笑)。どんどんシンプルになっていって、最後「いいんじゃないかな」って(笑)。それが4時間(笑)。「良かったー!終わったー!」みたいな(笑)。
でも、アイゴンさんのその一言でこの曲は良くなったと思いますよ。全然、強制とかそういう感じじゃなかったし。


Q. ライブではお馴染みの「TWENTIETH CENTURY BOY」のカバーを今回入れたのは何故なんですか?

Leo:T.REXは全身バンドの頃からすごい好きで。今回のアルバムに「スーパースターと女の子」っていうのを入れたくて。…あ、1曲目から曲のコンセプトあるんですけど、言ってっていいですか?(笑)


Q.是非お願いします!

Leo:1曲目は「平和と命」、2曲目は「国家と独裁と最初の国家」、3曲目は「暴動と団結」、4曲目は「反逆と美しさ」、で「TWENTIETH CENTURY BOY」は「スーパースターと女の子」っていう。
6曲目で「団結と人々」。全体を通して「団結」ってなった時に、一つのスター性というかPOP感というかがほしくて。「TWENTIETH CENTURY BOY」を思いっ切りカッコ良くやるのだけは避けようというのがあって。思いっ切りおちゃらけて、逆にカッコ良くするっていう。とことん軽くっていうのをテーマにしてやってました。


Q.レコーディング自体はすんなりいったんですか?

Leo:僕らレコーディングは基本的に得意なほうで、全然何の問題もなくトントントンと。歌も2テイクくらいしか録らないんで。最初にマイクチェック兼ねて1テイク録って、次で決めちゃう。ほとんどそれで終わりますね。2テイク以上とるとダメなんですよ。ノリが出なくなっちゃうから。それが大事だったりするんで。


Q.今回のアルバムは今まで以上に沢山の人に届くと思うんですけど、聴いてくれた人に伝えたいことってありますか?

Leo:今回はあまりメッセージ性とかはないんですよね。ただ、僕はずっと思ってることがあって。それは、ロックンロールはスイングしてないといけないっていうことで。
最初は「ダンス・アルバムを作りたい」みたいな話になって、僕も「OKです、やりましょう」となったんですけど…僕にとっては今作品、全曲ダンスではあるんですけど、最終的な基準になったのはパーティーっていうか、祝祭的な感じに仕上げたいっていうのがありまして。
テンポとか4つ打ちとか、そういうものじゃなく、人類が進化に向かっていくような…素晴らしい死を迎える前の踊り…地球が終わる前なのか、進化する前なのかは分からないですけど、その時に踊らせる…最期にワーッってなりたい。ただそれだけに徹したんです。
そういうのは歌詞にも書いてあるし。とにかく団結したいっていう。団結と進化。聴いてる人と一緒に進化したい…人間として。そういうアルバム、メッセージですね。


Q.まるでウッド・ストックのような。

Leo:そうです!まさにそういう感じなんでしょうね。でも、こういう60年代の言葉を出すと、イメージ付いちゃうんで(笑)。まぁ、そういう新しい時代に向けてっていう意味では通ずるものはあると思います。


Q.ロックンロール・リヴァイバルなんて言葉もありますけど、リヴァイバルって感じは全然しないですもんね。

Leo:そうなんですよね。もう古いんですよね、ロックンロール・リヴァイバルなんて言葉が。ビギニングだっつうの(笑)!っていう気持ちでこっちはやってるんで。
変な話、リヴァイバルって…アンタら僕に何をしたんだ?っていうぐらいの(笑)。アンタらがいなかったから僕はやろうと思ったんだよって。まさにビギニングの気持ちで。


Q.取り戻したいっていうよりは、新たに作りたいっていう気持ちなんですね。

Leo:そう、僕たちが初めですっていう気持ちですね。だから、今回はレジェンドのロックバンドの1stアルバムの感じ…ロックなんだけど、妙にから騒ぎしてる感じ…。
ジミヘンの1stなんてまさにそうじゃないですか。ロックなんだけど変にから騒ぎしてません?何かこう妙な明るさがあるっていうか。そういう感じができたんで。まさに祝祭的な。


Q.もうライブは完全に祝祭って感じになりそうですね。

Leo:今までって、意志の戦いみたいなライブをしてたと思うんですよ。戦いはずっと続くんですけど、今回は一回、自分を解き放つというか、そういうものがやりたいですね。


Q.今回のアルバムはThe John's Guerrillaにとって一つの起点なのかもしれないですね。

Leo:歌詞に関してもそうなんですけど、3つの大きなテーマがあるんです。「愛」と「魂」と「新しい命」っていうのが決まってて。この3つが僕らにとって大事なことで、僕の日常もそれしかない。
だからこれから僕が歌うことも多分ずっと繰り返し…同じことを歌っていくんだと思うんです。そういうことを(今回のアルバムが)気付かせてくれた。そうしなきゃなって思ったんですよね。
今回のアルバムを経て、永遠のテーマみたいなものが見つかった…昔から思ってはいたんですけど、それが確信に変わった。地獄の底まで行ってみたら、やっぱそれしかなかったっていう。


Q.名古屋の祝祭に集まるみなさんにメッセージをお願いします!

Leo:名古屋は5回ぐらい行ってるんですけど、進めば進むほど色んな人が観にきてくれるようになって。
今年はSAKAE SPRINGにも出させていただいたんですけど…正直、お客さん少ないんだろうなって思ってたんですけど、色んなバンドがやってる中、僕らを観に来てくれる人がちゃんといてくれたんですよね。苦手だった土地が一番のホームになるように頑張るので、これからもよろしくお願いします!


The John's Guerrilla:
Leo Imamura、Ryoji Tonegawa、Kaname Ishii、Junichi Kamegaya

【HPアドレス】
http://thejohnsguerrilla.com/

 

The John's Guerrilla
NEW ALBUM
UNITED DIAMOND
RTC-013

2010/7/21 Release

\1,500(税込み) 6曲入り




■2010.08.20 fri @新宿MARZ<自主企画>

FTR 2nd Anniversary
&The John's Guerrilla "UNITED DIAMOND" release tour

■2010.09.18 sat @新宿MARZ
■2010.09.23 thu @仙台PARK SQUARE

■2010.09.29 wed @十三FAN DANGO
■2010.09.30 thu @名古屋UP SET

 


 

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