今回locofrankがNEW ALBUMに付けたタイトルは「STANDARD」。結成から12年という長い月日を経てようやく「これが自分たちのSTANDARDだ」と胸を張って言えるようになった。随分長い年月がかかったなと感じる人もいるかもしれない。が、この年月が彼らを磨き、悩み苦しんだ時間が血となり肉となり「本物のlocofrank」に辿り着いたのだ。幅広い音楽性を見せながらも、筋の通った「彼ららしさ」はより深みを増し、楽曲の魅力を際立たせている。前作までのlocofrankを遥かに超えたlocofrankがそこにいる。必聴の衝撃作である!

 

Q.前作からの2年間はどんな感じでした?

木下:いつもと何も変わらないです。ライブやって…今回初めて曲作りのために1ヶ月ライブを入れないっていうのはありましたけど、基本いつもどおりの2年間でした。


Q.2年間で変化したことってありますか?

木下:前回のツアーで、先輩といわれる方々にツアーに出てもらったりしたんですけど…無理やりに作るカッコ良さ、筋、芯っていうものではなく、自分たちの素の部分から築き上げてきたもの、自然に身についてきたものみたいな強さがカッコいいんだってことを確認しあいまして。それを全員で心がけてやってきた2年間だったと思います。


Q.そういうのが今回のアルバムにも現れてる?

木下:そうですね。良い意味で吹っ切れた部分もありますし、良い意味で見直した部分もありますし。


Q.楽曲制作はどうでした?

木下:カチっと決めないっていうのはあったかもしれないですね。前作、作ってる最中に気付いたことでもあるんですけど、柔軟にというか…自分の引き出しを開けて相手(メンバー)に見せて、見せた上で投げるというか、相手に吸収してもらって…そうやって3人で作り上げていくっていうことが多かったですね。


Q.じゃあ、アルバム全体のテーマとかコンセプトっていうものはなかった感じですか?

笹原:全くないです!上がってきた曲をやってみて、出来上がったらこういう感じになったというか。


Q.じゃあこの「STANDARD」というタイトルは録り終わってから考えたんだ。

笹原:そうですね。まぁだからホンマに(木下が)言ってたみたいに、12年間やってきて吹っ切れたっていうか、結局俺らは俺らでしかないし、俺らのカッコ良さっていうのは俺らにしか出されへんわけで。
人のカッコ良さって真似してもそれはカッコ良くないじゃないですか。そういう意味で吹っ切れたっていうか。
これが俺らのベーシックっていうか、基準になってくるんやろうなって。そういう気持ちに立ち返ったから「STANDARD」ってタイトルを付けました。


Q.そこに辿り着くにはやっぱり迷いだったりもあった?

木下:それはもう12年間で、迷いなり、苦しみなり、楽しみなり、喜びなりっていうのを繰り返してきたんですが…。この2年間で改めてそういうことを振り返らないといけない状況というのが少なくなってきたというか。
自分たちである程度消化して、それでも疑問符が出てきたのであれば、各々が持ち寄って確認し合えるっていう環境が出来てると思うので、不安になったりどうのこうのっていうのは少なくなってはきてますね。
…前回がすごかったです!前作出来るまでがホントに大変でした。俺たち、自分たちが立ってる位置も意味さえも分からなくなったこともありましたから。


Q.それを乗り越えたからなんでしょうか、今作は楽曲そのものに深みが増したように感じます。

森:曲として割り切れるようになったっていうのがデカいかもしれないですね。
前作までって「俺らはこれしかできない」みたいな自分たちを突き詰めるっていう意味ではガッチリしたものが出来たんですけど、今回は1曲に対して…「この曲はキャッチーだから、とことんキャッチーなものを作れる」とか「この曲はハードな感じだから、今まで経験してきたハードな部分を全部詰め込んじゃえ」とか、1曲に対して考える余裕が出てきたんだと思うんですよね。
曲によって良い意味で割り切れるから振り切れるようになったんですかね。

笹原:前はやっぱどの曲に対しても「俺らはこうあらなくちゃいけない」とか「俺らはこういう風にカッコ良くなくちゃいけない」みたいなのがどっかにあった。
(メンバーに)あったやろ?(メンバー頷く)
だからちょっとポップなところでも、ハードなところでも…何ていうんやろう…同じ感じやったかもしれないです、曲の捉え方、やり方が。それを自分らなりに色んな色を出せるようになったのかなっていうのはあるかもしれないですね。


Q.確かにアルバムを通しての統一感は前作はすごく高かったと思います。今作は幅は広いけど「locofrankらしさ」がより深くなってるように感じますね。

木下:自分ら自身をより信頼できるようになったというか。

笹原:自信持てるようになったっていうのも一つの理由やと思うし、今俺らのやってることに筋を通すっていう意味でも、自分らを信じてやるしかないのもあってこうなんたんやと思います。


Q.M-3「Pack of mutts」みたいにハードなものから、M-12「Birth」のようなメロウなものまで幅広くやっても「locofrankの音楽」っていう感じがするのはそういう理由があるんですね。M-12なんて昔だったらもっと味付けをしてたんじゃないかと思うんですけど。

木下:ああ、そうかも。

笹原:かもしんないですね。一番最初にこの曲が出来た時って、もうちょっと速かったんですよ。曲聴いた時にイメージとしてそれがあったんですけど、一回それじゃないところも出来るんじゃないかっていう風に…こういうのも気持ち良いんちゃう?っていうのが出るようになったんですよ。やってみたら全員が「これメッチャ気持ちええな」って。多分これは昔だったらこうはならなかったですよ。


Q.楽曲の良さを引き出す能力が高まったのかもしれませんね。

木下:それだったらありがたいですね。


Q. M-12「Birth」はどんなことを歌ってるんですか?

木下:ライブをするなり、誰かと出会うなりしていって、俺たちはここまで来たんですけど、それって夢みたいなことって言われたら夢みたいなことなんですよね。
俺たちのスタンスが誰かにとっては羨ましいかもしれない。でも俺らからしたらその人のスタンスが羨ましいかもしれない。
俺たちが作ってきたもの、出会ってきた人、その人たちが作ってきたもの、出会ってきた人…それっていうのは俺たちにしか分からないし、その人にしか分からないですよね。だからこそ大切に想う気持ちをもっと深く認識しないといけないだろうし。俺たちはこれが、あと10年20年30年と続けばもちろんいいんですけど、もしかしたら誰かの命が絶たれてとかで、可能性がなくなるかもしれないですよね。
そうなった時に、今俺たちが生きてる証として、ちゃんと刻まないといけないんじゃないかと。だからこそ一瞬一瞬を愛おしくも、激しく生きていきたいなと、思った歌です。


Q.歌詞は知らなかったんですけど、楽曲から伝わるイメージと近いですね。

木下:まぁ茶番ですけどね。(一同爆笑)


Q.locofrankってとにかく熱いイメージがあるんですけど、今作聴くと熱い自分たちをちゃんと外から冷静に見てるように感じます。

笹原:良い意味で客観視できるようになったとは思いますね。それが余裕に繋がってるんかなぁと。前はどっちかっていうと「内へ内へ」自分の中へ入っていくっていう感じだったんですけど…。


Q.そこはやっぱり先輩方との対バン経験が大きいんですかね?

木下:いや、もう絶対そうですね。先輩、後輩関係なくですけど、自分たちにないものを持ってる人に対してカッコ良さを見つけ出したりとか、自分たちに情けなさを感じたりとか、っていうのを繰り返してきたんですけど…。
必死すぎて自分たちに余裕を持つっていう考えがまるでなかったんですよ。ただ、自分たちが必死だったからこそ、周りは俺たちをちゃんと観てくれたんだと思うんですよね。そういうのに救われて、自分たちはこういう風に観られてるんだ、こういう想いで一緒にステージ立ってくれてるんだっていうことを認識できたんです。
自分たちを見つめ直すっていうことは、自分たちをちゃんと出すっていうことのためには欠かせないことなんだなって。


Q.M-7「Desperado」これはイーグルスのカバーですよね。何故またイーグルスを?

笹原:他にも候補曲はいっぱいあったんですよ。やりたい曲がありすぎて(笑)。その中でも(聴き手が)多分知らんであろう…って言ったら変なんですけど、驚きも与えたいというのもありつつで。
尚且つ自分らの良さを乗せれる楽曲っていう。それがたまたまイーグルスやったっていう感じなんですよね。もちろん(イーグルスは)好きですから。


Q.やってみてどうでした?

笹原:自分らの曲にはない曲調ですからね。自分らにない分、自分らでやる時ってどういう形にも変えれるし、でも変えるってことは原曲を潰す可能性もあるわけじゃないですか。
良い意味で原曲は活かさないかんと思ってるんですよ。それを自分らなりにどうアレンジできるか、聴かせれるかっていう…原曲を超える…並ぶぐらい良いものにするっていう楽しみもありきで。やってみたらどうなるんやろう?っていう楽しみもあって面白いですよ。


Q.5月に発売されたシングルでも「TIME AFTER TIME」をカバーしてますしね。

笹原:こっちは誰でも知ってる曲をっていうのもありましたね。間口を狭めてるつもりはないんですけど、どうしてもやっぱりパンクとか呼ばれるジャンルって、それだけで毛嫌いしてる人もおるやろうし…。
それやったら誰でも知ってる曲で自分らを出してみようと。「僕らは受け入れる体制はあるよ」と。「入ってくるんやったら入ってきてもええよ」「入ってけへんのやったら入ってけへんでもええよ」と。そういう意思表示も含めて「TIME AFTER TIME」をやりました。


Q.ああ、だからこそシングルで出したわけですね。

笹原:このご時勢、誰もシングルなんか出さへんじゃないですか。それをやる以上は何かちょっとでも面白いことを…自分らの意思としても面白いことをやりたくて。だから1曲目にカバーを持ってきて…言うてみれば昔の外道なやりかたじゃないですか(笑)。
でもそれを「俺らは面白いと思ってるからやってるんすよ」って胸張って言えるからできたことやと思いますね。


Q.あとはオリジナルがカバーに負けてたらできないことですよね。

森:勝ってるのか負けてるのか分かんないですけど。(一同爆笑)


Q.いや、でもこのアルバムに入ってない「HAPPY」も素晴らしい曲だと思いますよ。

森:それメッチャ古い曲なんですよね。

木下:12年前の曲です。


Q.ええ!?そうなんですか?何でまたその曲を収録しようと思ったんですか?

木下:一つにはさっきも言った「面白いことをやろう」っていうことと…ウチのSAK(レーベル・オーナー)いるじゃないですか。
アイツがこの曲を知ってて…12年やってきてシングルっていうものを初めて出すわけだし、面白いことをやろうっていうことだしっていう中で、結成当時の古き良きものを出してもいいんじゃないかって。それが面白味でもあるし、自分たちが言ってることのスジでもあるし、俺はこの曲好きだしって言ってくれて。自分らとしてはこっ恥ずかしかったし嫌だったんですけどね(笑)。
(SAKに)そう言われたら、そうだなって思ったのと、今だから歌えるっていう…28歳ですけど「HAPPY」なんて言っちゃって…。(一同爆笑)ホントにスイマセン、完全に茶番です。(一同爆笑)

笹原:高校生の時に作った曲を今やれっていうたら恥ずかしいじゃないですか(笑)。


Q.いや、そんな高校生の頃に作った曲だなんて全く思わなかったですよ。

木下:そうやって言っていただけると、唯一の救いです(笑)。

笹原:アレンジとか一切変えてないんですよ。作った時のままの形なんです。ホンマに全部一緒で。


Q.じゃあ、ある意味12年前の段階で「STANDARD」というものはできてたのかもしれないですね。

木下:おお、そこに繋ぐ…それ絶対書いといてください。(一同爆笑)

森:多分12年間で巧くなったんだと思いますよ(笑)。

笹原:ちゃんと表現できるようになったんやろうな。昔は多分聴けたもんじゃなかったやろうと(笑)。


Q.ただ結成当初からイメージは出来上がってたんだなって思いますよ。それがブレてないんじゃないかと。

笹原:やってる時は違和感しか感じませんでしたけどね(笑)。12年前に作った曲と、今作ってる曲って、意味は一緒でも感じは変わってると思うんですよ。元のもんは変わってないと思うんですけど。
そういう意味でやってる時には違和感を感じるんですけど、逆に今はそれが面白いですよ。


Q.実際、録り終わって聴いてみてどうでした?

木下:とにかくこっ恥ずかしいですね…。(一同爆笑)

笹原:この曲ができたのが12年前で良かったなと(笑)。


Q.今だったらボツになってたかも?

木下:ですよね。可能性高いですよね。とりあえず俺は持っていってないですね(笑)。


Q.歌詞も12年前の自分にしかかけない歌詞だったんでしょうしね。

木下:ホントそうですよね。…とにかく恥ずかしいですよ。

笹原:それもあって歌詞を載せてないんですよ。(一同爆笑)


Q.どんなこと歌ってるんですか?

木下:「お前になにが分かるんだよ」って感じですけど…「誰かの幸せを願う」みたいな「お前が笑ってるのがいいんだよ」みたいな…っていう茶番ですよ。(一同爆笑)

笹原:結成して1年ぐらいの時にできた曲で、ライブでバンバンやってたんですよ。で、やる前に必ず正行(木下)の言う一言が「みんながHAPPYでLUCKYでありますように!『HAPPY』」つって始まるんですよ。(一同爆笑)


Q.(笑)いや、でも少年だからこそ純粋な気持ちで言ってたんだと思いますよ。大人になると、そこに計算とか入ってきちゃったりするし。

笹原:そうなんですよ!ウソ臭い感じになっちゃうじゃないですか。今日とかMCで言っちゃえばええんちゃう?「みんながHAPPYでLUCKYでありますように!『HAPPY』」って。(一同爆笑)

木下:もう死にたい…。(一同爆笑)


Q.このシングルを聴いてからアルバムを聴くと、ちゃんと繋がってるんだっていうのが分かりますね。

木下:そういうつもりで曲順も決めました。最初にカバーを入れて、次に古き良きものを入れて、最後にアルバムにも入ってる「HOPE」を入れてっていう。ホントに繋がってくれてるといいと思います。


Q.12年の総括でもあり、この先も見据えての「STANDARD」であるわけですね。

木下:そうですね…ホントは「Hi-STANDARD」にしたかったんですけど(笑)。それは色んな方面で無理かなと。(一同爆笑)


Q.(笑)付けてもいいぐらい大好きでしょうし、直系の音だと思いますけどね。

メンバー一同:ホントに大好きです!

笹原:直系の音だっていうのはホンマに自負してます。何か「それ言ってりゃいいや」みたいな人もいてますけど、ライブとかやり方とか見てると「全然違うやん!お前」ってなりますもん。


Q.実際に観て育った世代ですしね。

笹原:そうですね、17、18歳の頃にライブ行って最前で暴れてました。


Q.この「STANDARD」にはHi-STANDARDも入ってるっていう。

木下:いや、後付です!(一同爆笑)申し訳ございません!そんなことしたら俺、クソみたいな人間になると思うんで。

笹原:人の名前使ってアルバムタイトル付けてんじゃねぇよ!って(笑)。メッチャ好きだからこそ、絶対そんなことできないですよ。


Q.ツアーに来てくれるであろう皆さんにメッセージをお願いします!

木下:ただ観にきて、その時だけの思い出だけでは終わりたくないので…俺たちはそういう気持ちでやってますので、これから何年か後に一緒に何か作っていけたらいいなっていう一日にしたいです。

森:とにかく僕らのライブに限らず、ライブハウスに行って感じるものっていうのを大切にしてほしいなって思いますね。
そこだけで終わらない、そこで感じたものを自分のその後に繋げていってほしい。それは別に音楽じゃなくてもいいし。僕らはたまたま音楽ですけど、自分の人生の中で何かの起点になればうれしいなって思います。

笹原:アルバムの中にも「この曲は好きやけど、この曲は嫌い」とかあると思うんですよ。それは今までの俺らの曲全てに言えることやと思うけど。
それにライブで自分が思ってる感じでノリたいとか、遊びたいって思っててもできひんかったりする。それはみんなを守るためでもあり、僕等を守るためでもあったり…一日を良くするためなんですけど。それを不自由とかそういう風に感じる人もおると思う。
僕はその不自由の中に自由を感じて楽しんでくれたらええなぁっていう。それを自分で探してほしいな…曲に対しても、ライブハウスでの遊び方にしても。楽しんでくださいっていうだけですね。

 

locofrank:
木下 正行(Vo/B)、森 勇介(G/Vo)、笹原 達也(Dr/Cho)

【HPアドレス】
www.773four.com

 

locofrank
4th Full Album
STANDARD
XQEJ-1005 [773F-008]

NOW ON SALE

\2,300(税込み)


■7/14(水)富山 SOUL POWER
■7/15(木)金沢 AZ
■7/22(木)長野 CLUB JUNK BOX

■10/22(金)豊橋 LAHAINA
■10/23(土)清水 JAM JAM JAM
■11/26(金)名古屋 DIAMOND HALL

 



 

2YOU MAGAZINE編集部
〒453-0811 名古屋市中村区太閤通9-20 ミヤウラビル302
Tel: 052-485-5993 Mail: info@info@2youmag.com


opyright(C) 2009 2YOU MAGAZINE All rights reserved