PICK UP INTERVIEW
前のページに戻る
GENERAL HEAD MOUNTAIN
メジャー1stアルバム「深まる日々に、微笑みを。」から僅か10ヶ月、早くもGENERAL HEAD MOUNTAINからニューアルバムが届いた。プロデューサーに佐久間正英氏、江口亮氏を迎え制作された最高傑作「バタフライエフェクト」だ。前作で辿りついた答えを自ら壊しまたゼロから走ることを決めたバラエティに富んだ全11曲。新しい世界へ羽ばたき始めた彼らから目が離せない。

Q.前作からわずか10ヶ月でアルバムが聴けるとは思ってなかったのですが、メジャーで活動することでバンドの状況は変わりましたか?

松尾:そんなにガラッと変わったわけではないんですけどね。でも前作「深まる日々に、微笑みを。」で僕の本当に作りたかったものがしっかり作れたんですよ。そういうこともあって今回は気持ち的にも凄くラフに望んだ作品ではありますね。こういう風に作品を作ったのは初めてかもしれません。

Q.これまでの作品には明確なテーマがあったと思いますが、今回は?

松尾:今回テーマはないです。「深まる日々に、微笑みを。」でテーマを持って作ることができたので、今回は持たなかったんです。「とりあえずアルバム作ってみるか?」くらいの感覚。ライブ感が欲しいとかそういう小さいテーマはありましたけど、哲学的な意味でのテーマは今回はなかったですね。


Q.そういう心境になったのは?

松尾:何かを全て木っ端微塵に壊す時には何も考えずに突入するしかないなって思ったんですよ。あと僕は、何かを作るにあたってこれまでずっと線を引いてきたんです。「これ、出来るけど今じゃないよな」とか。今回はそういうのも全部取っ払ってゼロから作ったんで。


Q.GENERAL HEAD MOUNTAINのタイトルって今まで全部日本語だったと思うんですけど、今回のアルバムは「バタフライエフェクト」というこれまでとは明らかに違う名付け方をしていますが。

松尾:分かり易く「ほら、ぶっ壊したぜ」っていうのをまずタイトルで表現してみたんですよね。この蝶の羽ばたきが地球の裏で台風を起こすかもしれないっていう意味合いの言葉があって。あと映画「バタフライエフェクト」も好きだったし。


Q.アルバムにテーマがないのも、タイトルが英語なのも、これまでのバンドのイメージを壊したかったって事ですか?

松尾:とにかく音楽を作ろうと思って。これまで苦行みたいな感じで作ってきたのがひと段落したっていう中で音楽を作ろうと思って。


Q.結成10周年っていうのも関係しているのかもしれないですね。

松尾:それもあるかもしれないですね。でも「深まる日々に、微笑みを。」を作れたことが一番大きいと思いますよ。インディーズの頃からやりたくても出来ないことが出来るようになってきたんで。あと今回はプロデューサーがついてくれたのも強みではありましたね。


Q.プロデューサーに佐久間正英氏、江口亮氏を迎えての制作はどうでした?

松尾:佐久間さんがいてくれることで、安心度が圧倒的に違いましたね。OKラインの線引きを僕がしなくて良かったのでレコーディングに集中できましたし。江口さんに関してはこんな若くて才能に溢れた人に初めて会ったなって思いましたね。

オカダ:スタジオで一緒に楽器を弾いてくれるから凄く分かり易かったですし、良い意味で引っかき回してくれました。

松尾:やっぱり音のよけ方とか巧いんですよ。音をよけながらどんどん重ねていくから。しかも隙間をノイズで埋めたりするでしょどんどん曲に深みが増していきましたね。


Q.M-1「薊」でアルバムがスタートしますが、「殺してくれないか」っていう歌詞から始まるアルバムを初めて聴きました(笑)。

松尾:ハハハ。でもこれって究極の愛情表現だと思うんですよね。「殺すぞ」は違うと思うんですけど「殺してくれよ」は愛情表現としては究極だなって思います。


Q.この歌詞だけじゃなくて松尾さんの書く詞って真意を探るのが面白いですよね。本当は何を歌っているんだろうか、この歌詞で伝えたいことは何だろうか、って。松尾さんは歌詞の種明かしはするほうですか?

松尾:種明かしはあんまりしないですね。僕たちのアルバムを聴いてくれる人は言ってしまえば他人じゃないですか。共鳴や共感はあれ、同じ景色を見てるわけじゃないので。なのでそこはもう好きなように聴いてもらえたらなと思います。提案だけはしますけどね。


Q.M-2「揚羽蝶」はこれまでになかったリズムパターンの曲ですね。

松尾:これは江口さんと一緒にやりましたね。

海太:新しかったですね。リズムも軽快だけどどっしりしていて。

松尾:この曲は僕なりのロックを作ったつもりです。


Q.新しいことをやってもしっかりGENERAL HEAD MOUNTAINになるのは軸がしっかりしてるからですよね。

松尾:「洋服が変わったな」くらいなんじゃないですかね。「いつもはTシャツだけど今日はVネックです」って感じ。でもVネック着るだけでイメージ変わるでしょ。首が長く見えたり。そういうことですね。着てる人は一緒ですからね。そういうイメージで作りました。


Q.M-3「鍵穴」はピアノが印象的ですね。

松尾:佐久間さんに弾いてもらいました。これぞ佐久間さんっていう感じがしますよね。


Q.鍵穴に飴を詰め込める発想が面白いです。

松尾:「見える世界を閉じ込めちゃえ」ってことなんですけど、ただ閉じ込めるのは嫌だから飴でも詰めておくかっていう。「合図」っていうのはノックしてるんですよ。右上から左上から。違和感ありつつも閉じ込めちゃったねっていう。そんな訳分かんない歌です。


Q.でもこういう書き方って松尾さん独特の詞世界ですよね。

松尾:大得意です(笑)。


Q.M-4「菜々」はどういう意味なんですか?

松尾:バナナのことですね。バナナの皮には幻覚作用があるんですよ。なんて人間は滑稽なんだろうなってことを思って書きました。


Q.M-5「天照」は神話から作られているのですか?

松尾:宮崎県に神話の里みたいな所があるんですよ。そこにまつわる神話で、太陽の神様が山に隠れちゃった時に「帰っておいでよ」ってみんなで踊ったっていう伝説があって。じゃあそんなイメージの曲を作ってみようと思って滑稽なダンスミュージックを作りました。
宮崎は地元なんですけど、そこにまつわる伝説をもとに歌ってみたっていう(笑)。「神様も踊るのか、じゃあ人間ももっと踊らなきゃ」っていう。


Q.M-6「林檎」は凄く情景が浮かぶ綺麗な歌ですよね。

松尾:秋の切ない物語ですね。待ち合わせしてて、女の人の頬っぺたが赤いんだけど、それは?みたいな。

オカダ:これも江口さんと一緒にやったんですけど、今までこういうギターの重ね方をしたことがなかったからレコーディングも楽しかったですね。

海太:今までに全然やったことのないリズムだったので勉強になりましたね。

松尾:この曲は作り方としては一番バラードに近いというか、その延長線上にあるはずです。面白い曲になりました。


Q. M-7「感情論」も松尾さんの必殺技ですよね。

松尾:そうですね。この曲のテーマは悪魔のダンスです(笑)。バイキンマンみたいな奴が踊ってるイメージですね。この曲に関してはもうバイキンマンのイメージで聴いてくれれば(笑)。


Q.M-8「蜃気楼」の歌詞は何を比喩しているのですか?

松尾:これは死ぬ直前の奴がカレー食べたいなって思ってる歌なんですよ。「赤い月」が人参で「素足の太陽」が玉ねぎで「へどろの海」がルーで…。そうやって聴いていくとマジふざけてますよね(笑)。この曲は種明かししてもいいかなって思います。


Q. この曲はギターがめちゃくちゃかっこいいですね。

オカダ:自分でも良いフレーズが出来たなって思います。アコギを重ねたりしてギターだけでも沢山トラック使っていますね。

松尾:ギターが歌う曲が好きなんですよね。


Q.M-9「風車」の詞世界が松尾さんの詩集「窓辺より」のイメージに近く感じました。

松尾:ああ。「〜ました」っていう表現をジェネの曲で使ったのは初めてですしね。いつもならもうちょっと置ききった言葉になるんですけど。この曲ではちょっと丁寧に書いてみました。


Q.M-10「すばらしい日々」のような曲を書くようになったのは前作が出来たことが大きいですか?

松尾:っていうより、構えてなかったのが大きいかもしれないですね。いつもは凄く構えてたんですよね。出てくるまで何時間も待つとか。でも今回待つ姿勢が全然違ってたんで。気持ちが軽くなったっていうか。


Q.その気持ちの変化はどこから?

松尾:ライブをいっぱいやってお客さんの顔が浮かぶようになったんですよね。「こういう曲聴きたいかな」とか。

 
Q.作品の向こうに聴いてくれる人の顔が見えるようになったと。

松尾:それは間違いなくあります。それが良いのか悪いのかは分かりませんが、今回はそれを良しとして書きました。


Q. 最後のM-11「本当に僕は、君だけの太陽になりたかったんだ。」は本当に優しいラブソングですね。

松尾:これも究極の愛情表現です。このアルバムは「殺してくれないか」で始まって「いつまでも、君を愛している」で終わるんです。究極ですよね。


Q.アルバム全体を通して今作は歌が生きている気がします。どの感情も本物の生きている歌だと感じました。作り物じゃないっていうか。

松尾:今回はそうかもしれないですね。あとやっぱり前回の達成感も大きかったんでしょうね。次はまたここから探しますよ。この作品が引っ張ってくれるだろうから、こいつに着いて行こうかな。網持ってこの蝶を追いかけます(笑)。


Q.ではこの作品を聴いてくれる人にメッセージをお願いします。

オカダ:今回のアルバムは、サウンドの広がりだったり、自分の中でも良い音で録れた自信があるので細かいところまで聴いて欲しいです。

海太:前回のツアーに続き、今回もワンマンがあるので楽しみにしていてください。

松尾:これで届かないのなら現世では無理なのでまた来世に期待してください。って書いておいてください(笑)。

 

GENERAL HEAD MOUNTAIN:
 松尾昭彦(Vo.Ba)
 海太(Dr)
 オカダコウキ(Gt)

【HPアドレス】
http://www.generalheadmountain.com/

GHMアルバム

GENERAL HEAD MOUNTAIN
NEW ALBUM
バタフライエフェクト
COCP-36519

11/17 ON SALE

\2625

GENERAL HEAD MOUNTAIN TOUR2010
「音楽家とバタフライ」

2011年2月25日 名古屋APOLLO THEATER(ワンマン)
2011年3月6日 静岡 磐田FM STAGE(ワンマン)

●松尾昭彦アコースティックライブ
12月16日 名古屋CLUB UPSET

前のページに戻る
2YOU MAGAZINE編集部
〒453-0837 愛知県名古屋市中村区二瀬町153 ニルヴァーナ101号室
Tel: 052-485-5993