PICK UP INTERVIEW
WEB限定インタビュー


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フラワーカンパニーズ
フラワーカンパニーズにとって2009年は激動の年だったと言えるだろう。深夜高速という超名曲オンリーのトリビュートアルバムの発売、今までのバンド活動で生み出された楽曲の中から選ばれたオールタイムベストアルバムの発売、そして日比谷野音でのワンマン。20周年という節目を迎え、今まで彼らが経験してきたことが全て好転し始めた。もちろん彼らの音楽は素晴らしい。それは今までの音源を聴けばすぐに分かることだ。しかしそれだけではここまで愛されるバンドには成り得なかっただろう。音楽もさることながら、彼らは人間としての魅力が大きい。13枚目となるアルバム『チェスト!チェスト!チェスト!』からは、その人間性の一部が垣間見える。本当に日本のロック史に、いや音楽史に残る名盤だ。ロック好き以外の人にも是非聴いてもらいたい。

Q.2009年はフラカンにとって、とても重要な1年だったと思うのですが、率直にどう捉えていますか?

鈴木圭介:20周年ってことで周りも色々盛り上げてくれて、ホント楽しかったよ。こっちも徐々にテンション上がってきて、ギアがセカンドに入ったっていうかさ。


Q.一昨年までと比べて状況が変わったと思うんですけど、何が一番変わりました?

鈴木圭介:やっぱりねぇソニーと組んだっていうのが大きいと思うよ。今まではほら、自分たちだけでやってきたじゃない。手伝ってくれる人が増えたし、こういうプロモーションもすごく増えたし。規模が変わったっていうのが大きいだろうね。


Q.僕の勝手な意見ですけどフラカンってミュージシャンズ・ミュージシャンというか、バンドマンが憧れるバンドっていうイメージが強かったんですけど、今はお茶の間レベルにまで届いてるように感じます。

鈴木圭介:ライブの本数も減らしてないし、メジャーと組んだっていっても事務所は自分らでやってるし、基本的にやってることは変わってなくて。ツアーも全部自分たちで組んでるしね。リーダー(グレートマエカワ)がブッキングしてるし。給料もリーダーから…手渡しから振込みに変わったぐらいか(笑)。
そういうところは変わってないけど、プロモーションが圧倒的に変わった。それで今まで知らなかった人のところにも届いたんじゃないかな。初めてライブに来るっていう人も増えたしね。
そうなるとこっちの気持ちも燃えてくるからさ、そういうのが上手く回ってると思うよ。


Q.前にメジャーでやってた時は、状況の変化に自分たちが上手く対応できなかったと仰ってましたけど、今回はそういうのも上手くいってるんじゃないですか?

鈴木圭介:うん。もうだって41歳だしね(笑)。もう浮かれる年頃じゃないし、分かってるからさ。あの頃は一時期調子に乗ってたから、同じ過ちはもうさすがにね。
で、時代も変わってるじゃん、不況だったりさ。そんな浮かれてもいられないしね。かといってそこまでシリアスになるのも嫌だし。割と…なるべく楽しもうとしてるかな。そんなに余裕はないんだけど、ギリギリを楽しむっていうか。


Q.そういう気持ちって今回のアルバムにも出てますよね。

鈴木圭介:出てると思うね。


Q.前回のインタビューで仰ってた「映画の主題歌がやってみたい」っていう夢も実現して。

鈴木圭介:え!?そんなこと言ってたっけ?うーーん、実現したんだ。怖いなぁ。世の中で一番不幸なことは夢が実現することだってアニーって映画で言ってたよ。


Q.(笑)もう一個の夢はどうですか?有線やラジオでたまたまかかってるのを聴いてみたいって言ってましたけど。

鈴木圭介:まだ聴いたことないなぁ。立ち読みしてたらかかるとかね。そういうのあったらいいのに。例えばタワーレコードに挨拶に行ったときにかかってる…っていうかかけてくれてるっていうのはあるよ。ほらアポとってるから、気ぃ使ってかけてくれてる(笑)。それはあるけど、コンビニに夜中に行ったらかかってるとかさ、パチンコ行ったらかかってるとかさ…パチンコ行かないけど。一回もないねぇ。
ああ、昔ねぇレンタルビデオ屋にエロビデオ返しに行ったらフラカンのアルバムがかかってたことがある。アルバムだよ!?(一同爆笑)有線かと思ったら次の曲もかかっちゃってさ。もうこうなったら開き直るしかないからさぁ、返す時に「これ僕ですよ」って言ったら「分かります」だって(笑)。更に開き直って「オススメのエロビデオあります?」って聞いて、もう一回借りて帰ったね。(一同爆笑)あれは辛かった(笑)。


Q.2008年の大晦日にインタビューさせてもらったときに、過去を振り返って「あれだけ評価されないと自分たちの武器も分からなくなる」と答えてましたが、今回のアルバムは逆に「2009年にあれだけの評価を受けたからこそ生まれた」フラカンの魅力が詰まったアルバムだと思います。

鈴木圭介:そうだね。…でもTRASH RECORDSに移籍してからは、もう自分たちの武器もちゃんと理解してたよ。「歌」であり「言葉」であるって。そこからはもう一切迷いはなかったね。
それからでも、もう10年経ってる。今回のアルバム…っていうかここ3枚ぐらいは曲作りに全く煮詰まってなくて。アレンジとかは煮詰まることもあるんだけど、最初に自分で作る段階では煮詰まることはほぼないね。
…確かに去年1年で更に自信がついたと思う。自信ついたし、2年出してなかったから「言葉」が溜まってて…1曲で10番まで歌詞ができちゃったりするのよ。もうロード13章…これ13章いけるなって(笑)。深夜高速だけで13章書けるぐらいの。
それを…今回あんまり長い曲作りたくなくてさ。対バンありのライブとかフェスとか出ると持ち時間が30分、40分だったりするじゃん。そうすると5分ぐらいの曲ばっかりだと6曲ぐらいしか出来ないのよ。それをさ2〜3分の曲ばっかりのバンドは10曲ぐらいやったりするじゃん。これはマズいと。こりゃ俺たち損してるぞ!って(笑)。
そういうのがあって今回は短い曲を作ろうっていうテーマがあって。で、言葉を削る作業に苦労したかな。ワーッと歌詞だけ書いて、それを削っていくっていう。そこぐらいかな苦労したのって。


Q.タイトルの「チェスト!チェスト!チェスト!」に込められた意味を教えてください。

鈴木圭介:タイトル決め会議みたいなので、色々アイディアが出るじゃない。でもまぁ「うーーーん」って感じだったんだよね。で、今日はまぁ終わりにして、次回また考えましょうってなってみんなが帰り支度してる頃に「チェストってどうですかねぇ?」って言ってみたんだよね。「いいねぇ」ってことになったんだけど、そこでレコード会社の人が「チェスト!チェスト!チェスト!」って3回言ったんだよね。もうみんな大賛成でさ。
「チェスト!」ってほら格闘家が使う…大山 倍達、空手バカ一代みたいなさ、下手したら誤解される、マッチョ系に。俺はどっちかつったら文系だから。そういう誤解されてもなっていうのも、3回言うことで…なんかね。
フリッパーズギターの「カメラ!カメラ!カメラ!」、Damnedの「Damned Damned Damned」…渋谷系とパンク系にもアピールできるし(笑)。


Q.で、ニューロティカの「よっしゃ!よっしゃ!よっしゃ!」もありますね。

鈴木圭介:そう!「パンチ パンチ パンチ」もあるし!こりゃロティカ・ファンにもアピールできるぞと(笑)。イケル!ってことになって。まぁ一旦持ち帰って考えましょうとなったんだけど、結局「やっぱチェスト!チェスト!チェスト!じゃない?」ってことになってね。


Q.言葉の意味よりも語感の方を重んじた感じなんですかね。

鈴木圭介:そうだね。でも一個だけ問題があってさぁ…タ行が続くから噛むんだよね。チェッチェッみたいにさ。トとチが繋がるっていうのがもう。これだけちょっとねぇ、コメント録りの時に失敗したなって思ったね。1分ぐらいにまとめてくださいって言われてるのに噛んじゃうの。(一同爆笑)


Q.M-1「感情七号線」で亀田誠治さんをプロデューサーに起用していますが、どういった経緯で?

鈴木圭介:これはレコード会社の人から「1曲プロデューサーを立てるのはどうか?」っていう話が上がって。まぁ全曲っていうのは嫌だったんだけど、1曲なら面白そうだなと思ってさ。
かといって俺は全然そういう事情を知らないから、誰に頼めばいいのかも分からないし、全然知らない人当てられても困るしなぁって思ってて。
でも亀田さんのことは知ってたんだよね。たまたま情熱大陸で見て、この人面白いなって思ってたから。レコード会社の人が「思い切って亀田さんどうですか?」って聞いてきてさ。もう亀田さんっていったら、今日本で多分一番売れてる人かもしれないでしょ。一番忙しい人だと思うのね。もう「ヒット・メーカー」「外れなし」って言われてるような人だからね。
で、「亀田さん」って言われて、亀田さんなら俺、情熱大陸でよく知ってるから。(一同爆笑)もう亀田さんのことなら任せて!俺情熱大陸見てるから!って。(一同爆笑)みんなも「亀田さんならいいんじゃない」ってことになって。
その後スピッツと一緒にやる機会があって。スピッツは亀田さんにやってもらってるから、田村君とかマサムネ君とかに「亀田さんてどう?」って聞いてみたら「亀田さんは褒め上手なんだよ」って言われて、もう即決。(一同爆笑)情熱大陸でも褒め方がすごかったのよ。よし!この人とならできる!って思ったね。
中にはダメ出しするプロデューサーさんもいるじゃん。「いい曲ないねぇ」っていう人もいるじゃん。それ言われると打たれ弱いからさ…不貞腐れちゃう(笑)、スネて帰っちゃう(笑)。でも亀田さんなら優しそうだし、情熱大陸で見てる限りではバンドを崩さないタイプの人だったから、これならいけるって。もうね、大正解!


Q.やってみてどうでした?

鈴木圭介:いや、もうすごかったよ。リハーサルも2、3回一緒に入ってさ、4時間ぐらい。まぁ元々完成してた曲だったから、基本的な部分…メロディとか歌詞は全然変わってない。変わったのは前奏と後奏を付けてくれたことと、ストリングス・アレンジをしてくれたことかな。楽曲をより良くするためのアイディアを出してくれたっていう感じ。
亀田さんは元々フラカンのことは知っててくれたみたいで「出来上がってるバンドだし、曲も歌詞もすごく良いから変えたくない」って言ってくれて。「ただ前奏と後奏はあったほうがいいと思うから、そこは任せてくれる?」って。もうこっちは今回亀田さんにやってもらうってことで…歌詞とメロディ変えないっていうのが決まった段階で100%信頼してたから「ライブで再現できなくてもいいし、バンドのイメージぶっ壊してもらっても構わないんで」「この曲が良くなるためだったらどんなことしてもらっても構いません」ってお願いしたんだよね。
でも基本的には殆ど変わらなかった。ちょっとしたフックの部分、キメとか前奏と後奏とか…もうそこはホントにすごかったね。


Q.今後、自分たちが曲作りをする時の参考にもなったんじゃないですか?

鈴木圭介:なった、なった。もう驚きの連続、発見の連続。レコーディングすごかったよ。綿密っつうか…チューニング一つとってもね。結構チューニングとか適当にやってたから(笑)。
前に話したじゃん、ノットリもそうだって言ってたけど、理論上はマイナー・コード使わなきゃいけないのに普通に弾いちゃってたりさ。ウチも似たようなもんでさ。コードはセブンスいってるのにメロディは全然関係なかったりとか。そういうの平気でやってたんだけど、そこはガツっと来たね。ストリングスが入るからピッチがずれるとやっぱり気持ち悪い音になるんだよね。
ちょっとでもベースのピッチがずれてくると「ごめん前川君、もう一回チューニングしようか」ってシビアにやってた。あとは、ここぞというところは「ここはキッチリやろう」って。


Q.亀田さん自身もベーシストですし、ベースに関しては余計シビアになるのかもしれないですね。

鈴木圭介:そう!だからグレートはね、ホントは亀田さんに弾いてほしかったみたい。もちろん本番は自分で弾くんだけど、亀田さんだったらどういう風にベース・ラインをつけるのかっていうのが知りたかったみたい。基本全部グレートのラインなんだよね。
でも、ちょっとだけ亀田さんが「ここはこういうのどう?」って…1、2箇所ぐらいだったと思うけど。それがまた良いんだよね。ホントすっごい勉強になった。
もうね、亀田ジャンプっていうのがあってさ…まぁ俺が勝手につけたんだけど(笑)。良いテイクが出るとね、亀田さん舞うのよ「やった〜!」って。「出た、亀田ジャンプ」つって(笑)。良いテイク出たんだなってすぐ分かるの(笑)。


Q.メンバーより楽しんじゃってるかもしれないですね(笑)。

鈴木圭介:もう、すごいよ!褒め上手どころの騒ぎじゃないよ。舞うんだもん。3回転ぐらいするんだもん。もう俺、心の中で叫んでたもん「キター!亀田ジャンプ!」って。


Q.あ、流石に目の前で言ってたわけじゃないんですね(笑)。

鈴木圭介:流石にね(笑)。まぁ言ってもいいんだけど。全然言える雰囲気の人だしね。ホント雰囲気も明るく盛り上げてくれるしさ。ムード作りから全てが最高だったね。


Q.亀田さんの件もそうですが、今回はゲスト・ミュージシャンを迎えたりと、今まで「ライブでの再現性」を重視してきたフラカンにとっては大きな冒険だったと思うのですが。

鈴木圭介:前回の『たましいによろしく』の時は完全に4人だけでレコーディングしてるんだよね。録り終わってギリギリでソニーと契約ってことになったから。あれでね、ある意味やりきった感があるんだよね。だから4人にこだわらなくてもいいだろうっていうのが、まず1つの理由。
で、もう1つは自信がついた、土台はしっかりしたなっていうのがあるね。昔はパーカッションまではありなんだけど、鍵盤にちょっと抵抗があったし…今回ストリングスを初めて使ったんだけど、昔だったら断ってたと思う。何でかっていうと、やっぱり自信がなかったから。
色んなミュージシャンが入ることによってバンドが負けちゃうんじゃないかとか、ライブでやったら再現できないから「何かショボイな」って思われちゃうんじゃないかとか。今回はもうそれはないから。鍵盤も呼べないし、もちろんオーケストラなんか呼べないし。なんだけど、絶対それより良いものをライブでやれる自信がついたっていうのがあって。
4人でってことにこだわる必要はないから、とにかく曲にこだわろうと。この曲が一番良く響くようになるんだったら、どんなことでもやろうと。曲ごとに分けて、何が足りないのか、この歌がより響くには鍵盤があった方がいいんじゃないかとか。それはもうレコード会社の人とかも交えてみんなで考えて。1曲1曲考えて、一応鍵盤入れてみたけど「やっぱりないほうがいいね」とか、そうやって試行錯誤して作っていったんだよね。
プリプロもしっかりやって、今までで一番時間をかけて作ったアルバムだね。1年半ぐらいかかってるんじゃないかな?制作全てで考えたら。


Q.映画の主題歌にもなったM-2「元少年の歌」の歌詞に、今回のアルバムの全ての歌詞が通じていってるように感じます。

鈴木圭介:そうだね。この曲が一番古いのかな…違うわ「ペダルマシンミュージック」が一番古いんだ。もう4年ぐらい前からある曲なんだけど、毎回選考で落ちてるんだよね(笑)。『脳内百景』ぐらいからある曲なんだけど、毎回選考で落ちちゃうの。「ペダルマシンはいいんじゃない?」って(笑)。今まではアルバムの流れに合わなかったんだろうね。
ただ、毎回選考に上がるってことは、時期を選ばない曲だってことだよね。普遍的だから、いつ出してもいいんじゃない?って。多分10年後でも大丈夫だったと思うよ。完全に曲が出来なくなる時期もあるだろうから、そういう時用にとっておいてもいいんじゃない?ぐらいの気持ちはあった。
「元少年の歌」は前作出した後すぐ作ってるから、前のアルバムのテーマである「昔の自分と今の自分」「大人と子供」っていうのをちょっと引きずってる。この後作る曲に関しては「大人と子供」っていう言葉はなるべく使わないようにしてた。ただ、結局テーマは近いから、この曲がアルバムの最後に来てもいいかなと思ったりもしたね。実際、曲順決める時にそういう意見も出てたし。


Q.初回限定盤のみに収録されている「ドッチ坊主大会」にこのアルバムのメッセージが集約されてるようにも感じます。

鈴木圭介:そう!?セッコイ歌でしょ?


Q.いや、でも自分に置き換えると思ったことあるようなことばっかりですし。特に「おまえこないだまで俺のこと 君づけで呼んでなかったっけ?」なんて時々思うことありますよ。

鈴木圭介:あるでしょ!この変わり方が一番イヤだよね。ちょっと待て、ちょっと、ちょっと…何か事業で成功した?ってね(笑)。青年実業家になったのか?家建てたのか?って(笑)。
この曲ねぇ最初に出した時、メンバー苦笑いしてたよ。やっちまったなぁみたいな(笑)。これ実は18年ぐらい前に、同じようなテーマで作ってるんだよね。


Q.じゃあ圭介さん自身はあんまり変わってないってことですね(笑)。

鈴木圭介:変わってないね(笑)。これは結構前からあった曲でライブではやってたの。もちろんアルバムに入れるつもりで。ギリギリの段階で落ちた(笑)。やっぱり曲が多すぎるのはちょっとイヤだったからさ。15曲はちょっと多いだろうと。
90年代なら16〜17曲っていうのも流行ったけど、今また時代が変わって10〜12曲が主流になってきてるじゃん。どうせみんなi-Podとかに好きな曲だけ入れて聴いてるんでしょ。そうなってくると15曲はやっぱり多いよって。だから入れるのはやめたんだけど、でもライブではバンバンやってたし、しかもライブだとこの曲早口だから歌詞が分かんないんだよね。次のアルバムにはこの曲は入れないだろうし、何かいい方法ないかなって思ってたら、初回ボーナスに入れるっていう手があったなと。


Q.じゃあみんな初回盤買った方がいいですね!

鈴木圭介:でも2YOUが発行される頃には、初回盤ないかもしれない(笑)。まぁいいです!大丈夫です、ライブでやりますから!


Q.M-8「切符」は結成当時にチラっと考えたThe Poguesっぽい音で。

鈴木圭介:分かってくれた?The Pogues大好きだったからねぇ。この曲はね、ネタを明かすと、前奏がCCRで、AメロがThe Clash、サビに行く前のTOY DOLLS、サビがThe Pogues…まぁ要するにアイリッシュ、で最後Oi PUNKっていう(笑)。だから、俺の高校時代に好きだったものを全部やってみたの。
この曲はホント思いっきりルーツに帰った。高校時代にやってたパンク・バンドで作っててもおかしくない。こういう歌詞は書けないだろうけどね。


Q.確かにパンクっぽい曲ですけど、しっかりとフラカンの音楽になってますよね。

鈴木圭介:確かに。今だからこそ出来ることなんだけどね。歌詞もやっぱみんなが一回は話すことでしょ(笑)。今のまんまの頭脳でやり直せるなら戻りたいけどって。今のままの状態で戻れたら、俺絶対モテるだろうな(笑)とか。
ウハウハだよね、このまんまバブルの頃に戻れたら。千人切りできるよって思うでしょ?いっくらでも女抱けると思うでしょ?(一同爆笑)


Q.「オーストラリア ハンガリー イタリア ドイツにポーランド そもそもどっかへ行かなくっちゃ 見つからないのか?」っていう歌詞に笑わせていただきました。

鈴木圭介:これさぁ…ホントにそうなのよ。○○さんに一言言いたいね。あ、これオフレコでお願いね。(一同爆笑)今頃になって自分探しって。もう見つけてるはずだろう!(一同爆笑)お前が自分探しとか言い出しちゃったら、今の10代どうすりゃいいんだよ!今さら迷うなよ〜!(一同爆笑)
この国の名前も相当考えてさ。思いつく国を羅列してって。最初は「エロマンガ島」っていうのを見つけたから、どうしても使いたかったんだけど…これじゃ女子高生にモテないなと思ってやめた(笑)。だって女子高生にモテたいもん!家の前とか張られたいし!(一同爆笑)で、この「ドイツにポーランド」の「に」ね。これが一番気に入ってる。もしかしたらこのアルバムで一番気に入ってるかもしれない(笑)。


Q.こういうみんなが思ってることをサラっと歌えちゃったりするところも含めて、ちゃんと当時憧れたThe Poguesだったりパンクだったりを継承してるんじゃないかと思うんですよね。

鈴木圭介:そうだね、昔だったら表面上しか出来なかっただろうけど、今は違う解釈ができてるかもしれない。ただ俺…酒呑めないんだけどね(笑)。ウチはほらギタリストが酒飲みだからね。アイツはシェインだね。まぁアイツは酒で終わるだろうね、その内。あんな飲み方してたらね(笑)


Q.まぁ竹安さんのお酒を心配していたのに、小西さんがOTODAMAの打ち上げでまさかの骨折をかましたらしいですね!なにやっちゃったんですか?

鈴木圭介:打ち上げで小西君が足を骨折してしまったっていう。詳しくはまだ言えないんだけど、小西君が完全に治ってから言うつもりなんで待っててください!(一応聞かせていただきましたが、バンド側からの発表をお待ちください!抱腹絶倒です!)


Q.アルバムのレコーディングも1曲残ってたんですよね?

鈴木圭介:うん。もうね、打ち込んだ(笑)。小西君の録ったドラムの音があったから、これでもう打ち込みでいこうってことになって。正直打ち込んだ(笑)。


Q.例えば、その曲だけ他のドラマーにヘルプを頼むっていう方法もあったと思うんですけど。

鈴木圭介:それは考えなかったね。もう打ち込みでやっておかしなことになったら、この曲は入れるのやめようと思ってた。まぁやってみたら結構いい感じで。
ただ、小西君的には複雑だろうから、俺は入れなくてもいいんじゃない?っていうスタンスだったんだけど、曲として一番新鮮だし、バンドのツアー・ソングでもあるし…内容的には一番臭いんだけどメンバーがこの曲で気持ちが上がったんだよね。で、小西君にも相談して了解とって、じゃあ入れるかって。


Q.正直違和感なかったんですけどね。

鈴木圭介:そうなんだよね。多分言わなきゃ分かんないんだよ。


Q.それを言っちゃうのも、ドラムのヘルプを頼まずに打ち込みで小西さんの音にこだわったのも、全部ひっくるめてフラカンの魅力だと思います!

鈴木圭介:4人でやることが大事で、そこにゲストが入るのはいいんだけど、誰かが欠けてっていうのはちょっと違うかなって。だったら小西君の叩いた音で、打ち込んだほうが解釈としてはアリかと。


Q.打ち込み使ったことって書いちゃっても大丈夫なんですか?僕個人としては、それを包み隠さず話してしまうフラカンってカッコイイと思ったんですけど、受け止め方は人それぞれですし。

鈴木圭介:打ち込みを使った件は公式の場では言ってないんだけど、ファン・クラブの会報にも書いてあるし。一応、今までの取材では打ち込みを使ったことは話してない…話したかもしれないけど、記事にはなってなかったんだけどね。全然書いてもらって構わないよ。元々言おうっていう話だったしね。言ったところでライブでは4人でやるんだし。


Q.あくまで小西さんの音でっていうのは、すごく良いエピソードだと思うので是非載せさせてください。

鈴木圭介:いや、もう是非!


Q.今回のアルバムはメンバーが「最高傑作」だと自負してるわけですよね。

鈴木圭介:正直言うと、毎回最高傑作なんだけどね。でも、今回「名作を作ろう」っていうテーマがあってさ。それはいつも頭では考えてたことなんだけど、口に出したのは初めてだね。お互いプレッシャーを掛け合ったというか。
この前のアルバムは自分たちで作ったものをソニーに出してもらったっていう感じだったでしょ。だからガップリ組んでやるのは今回が初じゃない。ベスト盤もトリビュートもそんなに関わってないからさ。ガツッと組んでアルバム作るのは初めてだから、レコード会社の人も「いきましょう!」って気持ちはあるし、こっちももう41歳だしさ、そろそろ良いアルバム作らなきゃ80歳まではやれないよって話しになってさ。
そりゃ無理だよ。同じようなセールスのままいったらさ、80歳どころか、来年で終わるじゃんっていう話になって。絶対良いもの作らないと食えないよ?長生きできないよ?ってさ。だってさ、今さら働ける?無理だろう。やるしかないじゃん!良いアルバム作るしかないじゃん!って。だから曲も今までで一番沢山書いたね。曲も沢山書いたし、プリプロっつうのも実は初めてやったんだよね。


Q.ええ!?初めてだったんですか?意外です!

鈴木圭介:今まではそのまま本番。クッソ音悪いスタジオで、ボーカルなんかロクに聴こえないようなところで、カセットとかMDに録ったやつのあとそのまま本チャン。
それが今回初めてプリプロをやって、全体像が見えた段階でレコーディングに入ったから、色々家で考えることができた。そこでゲスト・ミュージシャンを入れることも考えてさ。そういうのも全部含めて1年半ぐらいかかったのかな。


Q.例えば「ロックの名作を作る」っていう意識でアルバム製作をしたっていう話はよく聞きますけど、そこで「このままじゃ食えないぞ!名作作るぞ!」って素直に言えてしまうフラカンが僕は大好きです。人間がやってる音楽なんだ、血の通った音楽なんだって思えるんです。

鈴木圭介:だってさぁもう41歳だもん!ギリギリだからね。もちろん聴く側に対して夢は見せたいけど…まぁそっちのタイプじゃないからね。ディズニーランドじゃないから。ソープランドのほうだからね!(一同爆笑)
ウソウソ!今のウソ!ソープランドはウソだけど(笑)。まぁファンタジーも必要だと思うし、好きなんだけど、そういうのは得意な人たちに任せてさ。こっちは身の回りの数cmのことやってりゃいいかなって。


Q.怒髪天の増子さんも同じようなこと言ってましたよ。俺はファンタジーなんか歌ってられないって。

鈴木圭介:ああ、増子さんもそうだろうね。向いてないだろうね。俺はやっぱりミッキー・マウスは作れないわ。基本、隠し事ないからね。全部言っちゃうから。まぁよっぽどね…まぁあるけどさぁ(笑)。ケツの穴までは見せられないね、そこは(笑)。ケツの穴だけは隠す!チンコは出せるけど(笑)。でも、増子さんはケツの穴も見せるって言ってたけどね(笑)。むしろ出すって(笑)。うれしいって(笑)。


Q.それはただの性癖じゃないですか!

鈴木圭介:まぁ分かんないけどね。このまま身の丈のことを歌っていくのか、それとも違う何かを歌うのかっていうのは分かんない。先のことを決め付けようとも思ってないしね。俺は身の回りのことしか歌わないって決めてるわけでもなく、たまたま今まではそうだったっていうだけで。今回のアルバムもそう。


Q.春にはフラワーカンパニーズドキュメンタリー映画『終わらないツアー -フラワーカンパニーズ結成20周年とその後-』が発売されますね。

鈴木圭介:これは映画「誘拐ラプソディー」の榊監督が、ツアーに来れるだけ来てくれて…最初は野音のライブをそのまま出すつもりだったんだけど、普通ああいうのってすぐ出さないとさ、2ヵ月後ぐらいには出さないとね。でもそのタイミングで俺ら渋ってたからさ。
で、今になって野音のライブを完全パッケージで出してもタイミング的になんかなぁって。だったら、野音のライブをメインにツアーの楽屋裏だったりとか、ツアーの車の中だったりとかを撮ってドキュメンタリー物にしようって。それを榊監督が来れる時に来てもらって、楽屋裏なんかを撮ってもらってね。まぁ情熱大陸みたいな感じになれば。(一同爆笑)


Q.きっとこの映像を見たてフラカンの音楽と人間性に触れたらみんな好きになると思いますよ。

鈴木圭介:まぁでもアクが強いからね。リーダー(グレートマエカワ)とか…好き嫌い分かれると思うよ、あの顔は。


Q.ええ!?顔ですか?

鈴木圭介:まぁ俺もそうだけど、分かれると思うよ。どっちでもいいっていうのはないと思うね。好きか嫌いかだろうね!(一同爆笑)ホント顔大事だからね!


Q.いや、顔はアー写でも分かるし、せっかくの映像作品なんで他のところにも目を向けてほしいというか…。

鈴木圭介:いや、アー写じゃ分かんないよ。生身のグレートはすごいよ!間近で見たら(笑)!


Q.じゃあライブも見に来ないとダメですね。

鈴木圭介:もちろんです!ライブが一番人間性が伝わるからね。ライブ見たらほぼ素っ裸の…ケツの穴寸前まで見えてると思う。まぁかと言ってヒロトさんみたくチンチンは出さないよ!


Q.いや、分かってますから!

鈴木圭介:そういう意味じゃないからね!心のフリチンっていうかね。心はパンイチだね。パンイチぐらいにしとかないと。チンチンは…横キンまでかな。ケツの穴は流石にライブでも隠してる。それはもう流石にベッドの上でしか見せたくないかな。


Q.(笑)ベッドの上なら見せちゃうんですか!?

鈴木圭介:ベッドの上かイヌだね。イヌなら見せる、路上でも。(一同爆笑)だってイヌは出してくれてるんだもん。(一同爆笑)
そりゃ出されたらこっちも出すよ。だから客がケツの穴出してきたら俺も出すよ。そこは絶対裏切らないけど、まぁそんな客いないでしょ!周り引くもん(笑)。色々問題発生しちゃうもんね。


Q.最後に読者にメッセージをお願いします。

鈴木圭介:もちろんアルバムも聴いてほしいんですけど…。やっぱライブね。何かの間違いでもいいからライブに来てほしい。もう日にち間違えたでもいいよ。もう頼むから来て、1回でもいいから。で、肌に合わないなと思ったら…もう1回来て!(一同爆笑)
最低10回来て!10回来てダメならこっちも諦める。10回来たら良いとこ一個はあるって!(一同爆笑)良いとこ一個は見つかるって。
アルバムもそうですよ。10回から受け付ける、感想を。10回聴いてください。10回聴いたら一個は良いところ見つけられるから!10回聴いて良いとこ一個もなかったら…諦めるわ。縁がなかったと思います。(一同爆笑)
全部10回から!よろしくお願いします!

 

フラワーカンパニーズ:
鈴木圭介(Vo)、グレートマエカワ(B)、竹安 堅一(G)、ミスター小西(Dr)

【HPアドレス】
www.flowercompanyz.com

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フラワーカンパニーズ
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Live Schedule

■1/22(土)E.L.L
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