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PaperBagLunchbox
2001年に大阪で結成されたPaperBagLunchbox(以下PBL)。2005年に「PBLEP」でデビューすると瞬く間に耳の早いインディーロックファンから注目され、2006年の1stアルバム「ベッドフォンタウン」は各メディアからは数々の賞賛を、そして多くのバンドマンから支持を受ける。しかし、順風満帆に見えたPBLはライブ活動はしていたものの表立った活動はなく沈黙したまま5年の歳月が流れた。そして2010年、遂に沈黙を破りアルバムのリリースが発表された。しかも2ndアルバム「Lost&Found」、3rdアルバム「Ground Disco」と立て続けにリリースされるのだ。一体、PBLに何があったのか?そして沈黙の5年間に何があったのか?メンバーにじっくり話を訊いた。

Q.2006年にリリースされた「ベッドフォンタウン」は当時反響も凄かったですよね。

伊藤:そうですね。実感はありましたし、展開も大きくしてもらったり、期待されているのもわかっていました。でもそれに対して自分達の何かが足りてなかったと今になって思うんですよね。

中野:追いついていない感じは明らかにありました。

伊藤:周りが凄いスピードで動いていったのに自分達の事としてちゃんと捉えられていなかったのかもしれません。訳の分からないままに進んでいたのかなって。


Q.その結果が5年間の沈黙に繋がると。

伊藤:そうですね。

恒松:CDをリリースするという事がどういう事なのか分かっていなかったんです。それがあの5年間に繋がったと思います。

中野:僕自身は完全に曲作りには行き詰っていました。
言葉もメロディも世界も、余りにも偶然出来上がったものが多過ぎて、もう自分には何も作れないって。完全に迷路の中に迷い込んで周りも全く見えない状態に陥りました。自分の狭い世界の中で小さなファンタジーを見つけて作ろうとしても、東京に出てきたことで強烈なズレを感じてしまったんです。
それでメンバーに酷いことを言ったり、物凄く焦ったり。でもなんとかファンタジーを見つけるように頑張ってみたんです。どうやって音楽をやっていこうか考えて、狭い世界から抜け出すためにバンドマンと友達になったり世界を広げていこうとしたんです。
でも結局また焦っちゃって、ぐちゃぐちゃになってしまって。そうやってメンバーを振り回してばかりで。


Q.そこからどうやって抜け出そうとしたのですか?

中野:自分が歌いたい歌をメンバーにポロって出したときに、一瞬で形になる経験が何度もあったんです。それが余りにも奇跡的なんですよ。何故出来たのかもわからない興奮というか。未だに思い出せない、だけど最高、みたいな。
そういう曲はライブでもお客さんが感動してくれるんです。「CD出して欲しい」っていう声も沢山貰って。でもそうなるとまた「やらなきゃやらなきゃ」って自分で背負い込んでしまって、また繰り返すんですよね。そうやって積み重ねてきた葛藤の日々から抜け出すのに5年かかりました。


Q.なにかきっかけはあったのですか?

中野:「watching you」って曲が出来た事だと思います。実は俺のせいでメジャーのプレゼンが白紙になったことがあるんです。ディレクターの方に「他のメンバーは良いけどボーカルだけ音楽をやっていく覚悟が足りない」って言われたんです。
結局俺のせいでやってきたことが駄目になってしまったから、凄く落ち込んだしメンバーも「何だよ!」ってなってて。でもそれをきっかけに本当に好きな歌だけ歌ってみようって思ったんです。色々背負い込んだりするのも一切辞めて何でも自由にやってみようって思ったんです。ただ楽しむことだけを考えて作るようになったというか。
それで出来たのが「watching you」だったんです。

伊藤:バンドとしては、メジャーが駄目になった後、メンバー全員が振り切れたんですよね。レーベルの加藤さんが「何やったって君達は変わらないよ」って助言をくれたんです。それでシンクを導入してみたりと、自由に何でもやってみたらPBLの癖のある部分だけ残って、ちょっと新しいPBLになったんですよね。

恒松:バンドが色々開き直った結果、外に向く意識に変わっていったんですよ。それが今回のリリースにも繋がっていると思うんですよね。


Q.でもその後、またもや解散の危機があったんですよね?

伊藤:2010年の頭に大きいのがありましたね(笑)。

中野:あの時期は出したくてもCDが出せなかったり思うように曲が出来なくて悩んでたんです。そういうときに自分達を昔からよく知ってくれてるイベンターさんのイベントに誘ってもらったんですよ。
でもその日はお客さんを全然呼べなかったんです。そのことでイベンターさんからバンドを否定されたんです。結構嫌な言葉を言われて。それで溜まってたイライラが爆発して「バンドを辞める」ってメンバーに言って。もう解散しようって。

伊藤:色んなことがあって、もう一度みんなで頑張ってやっていこうって決めた矢先だったから私もブチ切れちゃって。それにその直後に自分達のイベントが決まってたので、流す訳にはいかなかったし。バンドの状況は全然良くなかったけど主催イベントはそのままやることにして。
そのライブを見にきてくれたレーベルの人が「結構曲はよくなってきてるんじゃないか」って言ってくれて。あと、その解散騒動の直後にDJイベントに出たんですけどお客さんが凄く踊ってくれて。その反応を見て「間違ってないんだ!」っ思ったんです。
それを経て、3月から隔月のイベントが始まって。お客さんからの反応をしっかりバンドで確認できるようになったんです。

中野:自分が足りないって思っていたものがそれで分かった気がしました。外向きの音を鳴らしているのに結局自分は内側を向いて音楽やってたんだなって。
その解散騒動直後のDJイベントは俺も完全に吹っ切れてて、どうでもよくなって「オラー!」ってステージに出て行ったんですよ。そしたらお客さんが大喜びしてくれて。「これで良かったんだ!」って。そこから大きくパフォーマンスが変わったんですよ。凄く手応えも感じるようになったし。


Q.その手応えが音源を作るきっかけになったと。

伊藤:7月のイベントの日がPBLの10周年だったんですよ。それで腐りながらも10年やってきたし、そろそろ音源を作ろうってメンバーで集まって曲を並べたら80曲くらいあったんです(笑)。
良い曲もいっぱいあってプリプロに入ったんですけどガンガン曲があがっていくんです。それで80曲から30曲までなんとか絞ったんですけどどうやっても1枚のアルバムに収まりきらなくて。そうしたらレーベルの加藤さんが「2枚出そう」って言い出して(笑)。

中野:完全に外向きの新しい雰囲気を持った曲と、それまでの曲が分離して聴こえるようになったんですよね。これは一緒のアルバムに入らないなって思って。2枚に分けることで説明も出来るし。だから凄く嬉しかったですよね。
あと自分が周りに任せることを覚えたんですよね。チームで何か出来る形になり始めたんです。今まで俺が抱え込んで結局みんなに迷惑ばかりかけてきたけど、みんなで動ける状況に少しずつなっていったのは大きいです。

伊藤:それもあるし2枚出すことが決まってからは遙ちゃんの頑張りも凄かったよね。音源を作るってことに対して物凄いエンジンのかかり様で。本領発揮っていうか。

恒松:「Lost&Found」はとにかく待ってくれている人に早く届けたかったんですよ。8月にレコーディングして9月には出てますからね。あと、2枚出すことの意味も感じとって欲しいですね。ジャケにも表れてるんですけど「Lost&Found」は密室で作られた5年間のベストアルバムだし、「Ground Disco」は外に出た感じがするし。


Q.2010年までのPBLが「Lost&Found」で、これからのPBLが「Ground Disco」っていうイメージですよね。

恒松:まさにそうですね。

伊藤:「Lost&Found」は鉄を打ち直すかのように作ってきたものだし、「Ground Disco」の曲は今年から作り始めたし、レコーディング中もどんどん進化していったんですよ。

中野:「Lost&Found」は本当に詰まってます。知り合いのバンドマンも「全部詰まってるじゃん!大事にするよ!」って言ってくれたんです。

伊藤:お客さんに「やっと家でも聴けます」って言われたときに本当に待たせちゃって申し訳なかったなって思いましたね。待っててくれたみなさんには感謝してます。

恒松:手売りだから余計に感じますよね。

伊藤:そうやってダイレクトにお客さんから貰った反応が「Ground Disco」を作る原動力にもなりました。待っててくれたみなさんのために作ろうって思いましたからね。本当に活力になりました。

中野:お客さんには本当に感謝してます。随分待たせてしまったけどその分返していきますから。今のPBLをしっかり見て欲しいですね。

 

PaperBagLunchbox:
恒松遙生(Key) 倉地悠介(Ba) 中野陽介(Vo.G)  伊藤 愛(Dr)

【HPアドレス】
http://www.pbl.jp
【PBLブログ】
http://paperbaglunchbox.seesaa.net/
【最新情報はPBLツイッター】
http://twitter.com/PBLofficial

アルバムジャケット

Paper Bag Lucnhbox
2ndALBUM
Lost & Found〜2006–2010〜
PBLCD-001

NOW ON SALE

\1500

アルバムジャケット

Paper Bag Lucnhbox
3rdALBUM
Ground Disco
WRCD-47

2011/1/12 ON SALE

\2415

3rd album 「Ground Disco」リリースツアー2011

■1月30日(日)静 岡・JAMJAMJAM
■2月5日(土)タワーレコード近鉄パッセ店インストア
■2月5日(土)名 古屋・UPSET
■2月27日(日)四 日市・Club Chaos
■3月4日(金)豊 橋・ell.KNOT
■3月5日(土)浜松・Force

ツアーファイナル東名阪
■3月20日(日)大 阪・福島2nd Line
■3月21日(月・ 祝)名古屋Club Rockn’ Roll
■3月26日(土)東 京・新宿Marz(ワンマン)

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