PICK UP INTERVIEW
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THE MIRRAZ

6月に自身初となるシングル「観覧車に乗る君が夜景に照らされてるうちは」をリリースしたばかりのThe Mirrazが早くも2ndシングル「ラストナンバー」をリリースする。これまで社会をズバズバ切っていく痛烈なメッセージ性をエンターテイメントをもってユーモラスに聴かせてきたThe Mirrazだが、「観覧車〜」、そして今作「ラストナンバー」ではこれまでとはモードが変わったように感じる。そう、今のThe Mirrazはロックンロール・モード全開なのだ。バンドがそこに至る経緯、新曲「ラストナンバー」とは。前号に続き、畠山に話を訊いた。

Q.「観覧車に乗る君が夜景に照らされてるうちは」で完全にThe Mirrazのモードが変わったと思うんですけど、そこに至った経緯を訊かせてください。

畠山:The Mirrazをより拡げたいっていうのがメインにあって。じゃあどういう風にTheMirrazを世に出していくか考えたときにこういうモードの方が伝わりやすいんじゃないかなって。あと音楽性の面で「We Are The Fuck'n World」はちょっとJ-POPに寄り過ぎたと思うんですよ。The Mirrazらしさみたいなものが歌詞と言葉の量にフィーチャーし過ぎてて、サウンド面が結成当初のような2000年代以降の洋楽を意識したサウンドをリズムの部分しか取り入れてないんじゃないかなって。
だから歌詞と言葉の量とリズムがThe Mirrazの売りみたいになってたんだけど、どうもそれが自分の中でしっくりきてなくて。それで「今年の洋楽はこういうのがくるんじゃないかな」っていうのを想像して先にやってみようかなって。


Q.それがロックンロールだったと。

畠山:そうですね。割とギター1本で歌えるようなロックンロールが今のモードですね。


Q.歌詞の面でも変化がありますよね。「観覧車〜」以降、ラブソングが多いですよね。

畠山:そうですね。でもそれは単純に「ロックンロールならラブソングかな」みたいな結構安易な感じです。なんか女の子のことを歌ってるみたいな。その程度の感じですね。


Q.今までのThe Mirrazってメッセージ性が強いイメージが大きかったと思うんですが。

畠山:そうだと思います。でもメッセージ性が強すぎるのって今の世の中に必要とされてないんじゃないかって思って。だったらもっと単純に音楽を楽しめるだけにしたい。エンターテイメントとしてのメッセージ性やユーモアはありだと思うんです。
「CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい」とか「check it out! check it out! check it out! check it out!」って自分の中ではエンターテイメントやユーモアの部類だと思ってやってきたんだけど、割とへヴィーに捉えられてるのがなんか違うなって。そこに意味をおいて歌詞を書いたわけじゃなかったんですよね。
「CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい」って書いたのはギャグみたいなものだったけどそれを深く捉える人もいるし。それでも良いんだけど、音楽を単純に楽しむっていう意味では今はそういうモードじゃないかなっていうのがあって。


Q.ユーモアで書いてた歌詞が真に受けられることが多くなったと。

畠山:真に受けられるし、違う解釈になることもある。勿論それはそれで良いんだけど、今自分達がやりたいのはそこじゃないっていうか。特に震災以降はそういうメッセージよりも音楽自体を楽しむことを考えています。


Q.震災後は意識も変わりましたか?

畠山:何かが滅茶苦茶変わったってわけじゃないんですけどね。震災前からも「今の日本って暗いなー」って思ってて。じゃあ今、自分が音楽で出来ることって何だろうって考えたら、楽しませることなんじゃないかなって思ったんです。皮肉やユーモアが有効的な手段ではないなって少しずつ感じてたんだけど、そんなときに震災があったんです。


Q.「観覧車〜」をリリースするときに「本当は別の曲をシングルとしてリリースするはずだった」と言ってましたが、それはどういう曲だったのですか?

畠山:音楽で新しいムーブメントを作っていこうっていうメッセージっていうか、2000年以降の音を作っていきたいってメッセージを込めた歌でした。意思の強い曲で。でももしかしたらエゴでしかないのかなって思ったんです。The Mirrazらしいとは思ったけど、メッセージとしてじゃなく形で表したほうが良いなって思ったときに「観覧車〜」が出来たんです。
あとはさっきも言ったリズムと歌詞と言葉の量だけがThe Mirrazの売りっていうことへの迷いもあって、本当は攻めるつもりだったけど音楽性の面でも見直したらモードが変わって「観覧車〜」のような曲をシングルで出すことにしたんです。


Q.「ラストナンバー」もそういう曲ですよね。

畠山:そうですね。ストロークスやリバティーンズの2000年以降のロックリヴァイバルをJ-POPで鳴らすというか。日本で鳴らすんじゃなくてJ-POPで鳴らすっていう。分かり易い要素を輸入して分かり易く鳴らすんです。


Q.物凄くリアルなラブソングですよね。

畠山:まず「ふざんけんなってんだ」って歌詞が出てきて。それでこの「ふざけんな」を皮肉に転がすかラブソングに転がすか考えたんです。それで「ラブソングで「ふざけんな」ってどうやって使うんだ?」って。失恋ソングっていっぱいあるけど、大体が恋が終わって時間が経ってからの曲か、思い出を歌った曲が多いじゃないですか。でも5分前に別れたばかりの失恋ソングってないなって思ったんです。ラブソングで「ふざけんな」って怒ってるのは面白いなって。それって凄くエンターテイメントとして面白いなって。


Q.だからリアルなのかも。失恋したときなんて最初は大体「ふざけんな」って思ってますもんね。

畠山:そうそう。その感情を歌にしたのってあまりないでしょ。


Q.会いたくて震えるんじゃなくて、会いたくて頭狂いそうっていうのも面白い(笑)。

畠山:そこは意識しましたね。日本の売れてる曲って「会いたくて○○」っていうのが多いみたいで、インターネットで調べたらいっぱい出てくるんですよ。GLAYはこう、西野カナはこう、みたいにリストアップされてて。じゃあThe Mirrazはこうだって(笑)。


Q.そのリストに「頭狂いそう」って追加されたら最高ですね(笑)。あと最近のThe Mirrazは演奏も凄くシンプルですよね。

畠山:バンドを拡めようって思ったときに演奏面をフィーチャーするより、The Mirrazらしさがどこにあるのかっていうのを一個に絞ったほうが良いんじゃないかって。そう思って書いた曲だから、今回は演奏面で拘るよりか、よりシンプルにっていうのは意識してますね。


Q.一個に絞るって意味ではThe Mirrazってトータルプロデュースがしっかり出来てるなって思うんですよ。アートワークだったり、グッズだったり、木乃伊君(The Mirrazのキャラクター)だったり。どこから誰が見てもThe Mirrazってわかるっていう。

畠山:はい。それもやっぱりバンドを拡めていきたいってとこからの発想ですよね。コンセプトが統一されてるほうが好きなんですよ。


Q.あと今の時代にシングルを切ることにも拘りを感じます。

畠山:今までシングルを切ってこなかったから単純にやってみたかったのもあるけど、やっぱりシングルを切ることで次のアルバムへの期待感を高めて欲しいっていうのが大きいですね。昔の日本ってアルバムまでにシングルが2枚くらい出て、「アルバムはこんな感じかな?」って想像しながらドキドキする感じがあったじゃないですか。あれをやりたかったんですよね。


Q.それ、凄く分かります。アルバムは制作中なんですか?

畠山:今作ってるところです。たぶん今の流れのアルバムになると思いますよ。全体的にシンプルだし、ロックンロールなアルバムにはなってますね。


Q.シングルをリリースしたことで、今のロックンロールモードのThe Mirrazしか知らないリスナーもいるかもしれないですね。

畠山:そうですね。多いと思いますよ。まあ、今までThe Mirrazを聴いてくれてた人は、期待を裏切るのが俺の仕事かなって思ってるんで、「観覧車〜」や「ラストナンバー」を聴いてもらってそれが駄目だったらドンマイって感じです。新しく知ってくれる人は昔の音源を聴いてみて「なんか怖いな」って思ったらドンマイって感じです(笑)。


Q.(笑)。レコ発は名古屋クラブクアトロで2DAYSですが、この2日間ではどっちのThe Mirrazが見れるんですか?

畠山:2日間あるんでコンセプトを分けてやろうかなって思ってます。HIP HOPっぽい日と、ロックっぽい日に分けてやったら面白いですよね。分けてやることで今までやってきたことが理解してもらえるんじゃないかなって思っています。


Q.じゃあ2日間来て初めてThe Mirrazがわかると。

畠山:はい。The Mirrazがやってきたことの狙いもよくわかると思います。

 

The Mirraz:
中島ケイゾー(Ba) 畠山承平(Vo.Gt)佐藤真彦(Gt)  関口塁(Dr)

【HPアドレス】
http://the-mirraz.com/

アルバムタイトル

The Mirraz
NEW SINGLE
ラストナンバー
KINOI-1003

2011/09/07 ON SALE

\1,050

シングルリリースライブ
『ぶっちゃけ2日間だけ好きにやっちゃって〜 2011』

■9月14日(水)、10月15日( 木)@ 心斎橋CLUB QUATTRO
■10月8日(土)、10月9日(日)@ 名古屋CLUB QUATTRO
■10月13日(木)、10月14日(金)@ 赤坂BLITZ

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