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牙

26号でSOBUTとの対談を決行した牙が、ニューシングルをリリースする!ジャパニーズ・ハードコアを主体に、他ジャンルからの影響も垣間見せる、まさに「進化過程」とも言える3曲入り。等身大の歌詞からは世の中に対する疑問や怒りを感じ取ることができる。ハードコア特有の暴力性と行動力、そしてメンバーそれぞれのキャラクターから来るPOPさ故に、名古屋では唯一無二の存在である!

Q.2ndシングル『ギリギリの暮らしを!!』がリリースされるわけですが、この作品のコンセプトを教えてください。

ダミー:メンバーの貧乏さ加減を音源化しました!切羽詰まってます!生活に切羽詰まってる実態をね(笑)。


Q.やっぱり生活に根付いたものをっていうことなのかな?

ダミー:普段ライブをやってるスタンスというか、より近いところに伝えたいっていうのがあって。分かんないこと歌ってもしょうがないし、そんな大規模なバンドじゃないからさ。…震災後にたくさんの人がボランティアだったり募金だったりしてる中で、「それどころじゃない!」っていう人も多く見てきたんだよね。自分の明日の食い扶持すらもままならない、借金で首が回らないっていうヤツも現実にはいっぱい居たりしてさ。


Q.メンバーはダミーの書いてくる歌詞やタイトルに対してどう感じてますか?

佐野:「ああ、これ俺だな」って思えます!


Q.芳君はどうです?

芳男:(歌詞は)全然聞いてないです(笑)。(一同爆笑)

ダミー:現時点でタイトルも知らないっていう(笑)。

芳男:曲以外は全然興味ないです!(一同爆笑)


Q.PUNK / HARDCOREは生活に根ざしたものを歌うべきっていう意見も多いと思いますけど、牙もそういう感じってことですかね?

ダミー:やっぱり怒りだったり、切なさだったり、他人に対する疑問だったり…今回の作品を通して何を一番伝えたいかっていうと…難しいなぁ…難しいけど「切迫感」かな。こういう世界で生きてる、こういう時代に生きてるっていう…追いつめられた人間の咆哮というか。


Q.メッセージのあるものをやりたい?

ダミー:そうでもないんだけどね(笑)。たまたまそうなっただけ(笑)。メッセージ性っていう意味で言えば前作のほうが強かったと思うよ。今回は少し代弁的な部分があるかもしれない。周りに本当にギリギリの暮らしをしてるヤツが何人も居て…そういう暮らしをしてる人って、何らかの原因があってそういう暮らしに行きついてるわけだから誰も手を差し伸べてくれないわけじゃん。そうなった人って、反省以上に逆恨みのほうが強かったりして。何で逆恨みしちゃうのかなって思ったりするけどさ、本人からしてみれば将来のために自分を戒めるよりも、今日のメシ代のほうが重要だったりするわけでさ。自分にもそういう時期があったから、そういう時期の気持ちを思い出してたらこういう作品になっちゃったね。もっと若い時に書くべき歌詞だったのかもしれないけど(笑)。この歳でこんな歌詞書くなんてそうとうダメなおっさんじゃん(笑)。これが自分たちのこと歌ってるんだったらホントダメなおっさんだよね。(一同爆笑)

芳男:ようそんだけ(答えが)出るな!(一同爆笑)まぁそんだけ考えて歌詞作っとるってことだわな。

ダミー:そりゃ歌詞の時は考えるよ!芳君は何も考えずに楽しくやれりゃあいい人だもんね(笑)。

芳男:その通り!(一同爆笑)


Q.楽曲的には「こういう感じにしよう」っていうのはありましたか?

ダミー:全くない。その時の感情が出てるって感じだね。

芳男:出来たものが全てだよね。

ダミー:…あ、でも全くないっていうとウソになるかも。今年の頭に近しい人間が死んじゃったっていうのがあったりして、その時に本当に久しぶりにメンバー全員がナーバスな感じになってさ。「どういう気持ちで死んでいったのかな」っていうのを想像して。そこから世の中のいろんな人の葛藤っていうのが見えてきて、それを音だったり言葉にしたのが1曲目の「GRAVE」だったりとか。


Q.前作に比べると曲展開も広がって、HARDCORE一辺倒という感じではなくなってきてるように思います。

ダミー:そういうのはどうだろう…最近メロコアとかのライブによく行くからかなぁ(笑)。

芳男:たぶんそうやね(笑)。聴く幅も広がったんだろうね、たぶん。


Q.そういうところからの影響もあるってこと?

芳男:影響じゃない、パクっとるだけ(笑)。こいつらカッコイイでパクっとこうぜって。(一同爆笑)

仁:そこいただき!って(笑)。


Q.(笑)パクってるといっても方法論として使ってるだけで、メロディやリフをまんまパクってるわけじゃないと思うんですよ。牙に新しいエッセンスを取り入れたというか。

ダミー:ものすごく良い風に解釈してくれればそうなるかもね。

芳男:新しい牙っていう風に思うんだろうね、他所の人は。ウチらは全然意識してないけど。

ダミー:今までの話全部、「深イイ話」だったら全員「う〜ん」だろうね(笑)。


Q.変化と言えば、今作からギタリストが加入して4人編成になったわけですが。

ダミー:佐野君が全然ギターの練習しないから!(一同爆笑)


Q.(笑)でも、弾きながら歌うのと、ボーカルだけに専念するのでは全然違いますよね?

佐野:もう全然違いますよ、ホントに。ボーカルをやるようになって「歌って楽しいんだ」って思うようになったんですよね。よりメッセージを伝えることができる場所ってここなのかな?みたいな。

ダミー:バンドやってると上手くリンクするメンバーっているじゃん。それがたまたまこの4人だったっていう感じなのかな。

芳男:今が一番固まっとる感じだね、ホントに。

ダミー:まぁ仲悪いけど。(一同爆笑)


Q.佐野君は元々ギタリストで、ボーカルがやめたからギターを弾きながら歌うようになったわけですよね。で、今回からボーカリストに専念するという。確かSLANGのkoさんも元々ギターじゃなかったでしたっけ?

ダミー:そうそう。でも佐野君の場合はko君みたいにカッコ良いもんじゃなくて、単なるギターの練習不足だから(笑)。


Q.いやいや、4人になってから観せてもらったけど、絶対的にカッコ良かったですよ!

ダミー:3ピースでやり始めた初期の頃から、ずっと佐野君に言ってたんだけどね。「やっぱりギター入れて」「ボーカリストとして表現してほしい」って。

佐野:やっぱり「ギタリストとしての自分」っていうのが抜けない時期が長かったんですよ。すっぱりとギターをやめてボーカルに専念するっていうのは、最初の頃抵抗があって、随分ダミーを悩ませた時期はありましたね。ここに来て吹っ切れたって言ったらおかしいんですけど、前作の『VIOLENT LIBERTY』をリリースしたぐらいから、自分の中に変化があった。「ピンボーカルで頑張ってみようかな」って思えたのは、この時ですね。


Q.仁さんは三重でCONFRONTをやりながら、牙にヘルプで入ろうと思ったキッカケは何だったんですか?

仁:まぁ単純にダミーから電話をもらって口説かれた感じですね(笑)。牙とは付き合いも長いし、何度も共演したりもしてて…印象としては「本当に悪い連中」っていうか。(一同爆笑)だけど、何か…僕の場合はサポートなんですけどすごく楽しんでやれてます。

ダミー:サポートとか言ってるけど、レコーディング仕切ってたよね。コーラス録りの時なんて、メンバーが仕事で来てないのに張り切って来てたもんね。(一同爆笑)

仁:いや「仕事なんかどうでもいい!早く来い!」って!!!

ダミー:今回のレコーディングさ、実は佐野君のボーカルですっごい手こずったのね。ライブで何回もやってる曲なんだけど苦労してさ。そんな中、仁君は練習の段階から何度も録音して、ものすごく練習してきてくれて。そういうのを見てて、佐野君の中にもボーカリストとしての自我が芽生えたんじゃないかと思うんだよね。

佐野:ああ、それはあるね。


Q.今回のレコーディングを経て、更にボーカリストとしての自分が見えてきたわけですね。そうなると今後の牙は更に良くなっていくのかもしれないですね。

佐野:僕は確実に心境が変わりましたね。

ダミー:今はそんなに考えてっていう動きではないんだけど、もっと変わったことがしたいし、色んなところでやりたいし…今までは「井の中の蛙」でも楽しかったんだけど、長いことやってると、それに満足できなくなってきたりして。動き始めて、少しずつだけど変化が出てきてるのかもしれないね。


Q.前作から9カ月という短いスパンでリリースするっていうのも変化の一つなのかもしれないですね。

ダミー:俺らがこうやって動き出したのって本当に冗談みたいな話からでさ。「牙が1年以内に20本以上ライブやらなかったらメンバー全員パンチパーマ」っていうのを、とある男が提案してきて。面白いから俺と芳君は「いいよ」って言ってたの。19本ぐらいで止めて、パンチパーマにしてやろうかって(笑)。でも、佐野君が「それやるなら俺はやめる」って言うから、じゃあ頑張ろうかって(笑)。で、動き始めちゃったら。

佐野:そうだね、スパンスパンと。最初は戸惑ったけどね。

芳男:それ以上にやれたもんね。

ダミー:最初は金土日全部ライブ入れてたら「えー!」って感じだったけど、やってくうちに「今週ライブないの?」みたいな。若い頃俺らのんびり遊びすぎたよね。バンドを始めた時の志っていうのがいつの間にか消滅しちゃってて。一回も脚光を浴びることなく今に至っちゃってて。それでも知り合いだけは増えていくわけじゃん。付き合いだけは長くなって…SOBUTでもそうだけど、SOBUTは全国区で知られてて、俺たちなんて本当に名古屋で知ってるヤツが知ってるっていう程度のもので。「これではイカン」って思ったわけさ。そこでちょっとガツーンッってなって。


Q.次の展望みたいなものって考えてますか?

ダミー:もちろん考えてるよ!FUJI ROCK!AIR JAM!(一同爆笑)

仁:ミュージックステーションとか?(一同爆笑)

ダミー:行くからにはどこでも行ったれ!ってね。最近872回目の解散の危機を迎えたばっかりなので、どうなるのか分からないけど(笑)、解散するまでは走り続けて行こうかなと思ってます!

 

牙:
佐野(Vo)、仁(Gu:From CONFRONT)、ダミー(B)、芳男(Dr)

アルバムタイトル


NEW ALBUM
ギリギリの暮らしを!!
VLLB-002 \1,050 初回プレス特典付き

NOW ON SALE

1.GRAVE
2.ギリギリ
3.畜生!

LIVE SCHEDULE

5/13(日)名古屋HUCKFINN
5/26(土)豊橋チェロキー
6/3(日)岐阜RAD RIVER
6/9(土)名古屋HUCKFINN
6/23(土)浜松メスカリンドライブ
6/30(土)三重BASS1
7/1(日)岐阜柳ヶ瀬ANTS

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