PICK UP INTERVIEW
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ZEPPET STORE

1989年の結成から2005年の解散まで日本のロックシーンを走り続けたZEPPET STORE。1994年にUNDER FLOWER RECORDSからリリースした「Swing,Slide,Sandpit」がきっかけでX JAPANのhideに見出され96年にはメジャーデビューを果たすも2005年に解散。その後はそれぞれの活動に専念してきた。そして2011年、東日本大震災を受け、チャリティ配信曲「SMILE」を機に再結成。その後、「SMILE」のCD化の際に初代ギタリスト五味誠も加えた5人でのZEPPET STOREとして復活を遂げる。そしてついに、ZEPPET STOREとしては8年振り、5人のZEPPET STOREでは初となるフルアルバム「SHAPE 5」が完成した。タイトル通り、5人の音がひとつとなり新しいZEPPET STOREの始まりを感じさせる素晴らしい作品となっている。hideの命日である12月13日に生まれた新たな名盤について、木村、五味、赤羽根の3人に話を訊いた。

Q.復活の経緯を聞かせてください。

木村:僕が福島県いわき市の出身なんですけど、被災地のために個人で色々と活動していたところ、ドラムのYANAから「世ちゃん(木村)がひとりでやっていることをZEPPET STOREが集まってやったらもっと大きくなるんじゃないか」って連絡をもらったんですよ。それでまず4人で「SMILE」を作って配信したんです。


Q.復活当初は4人だったんですね。

木村:そうですね。それで僕らはそれぞれの活動もあるのでライブ会場で「SMILE」を手に取ってもらうためにCDにすることにしたんですけど、そのタイミングで「どうせだったら誠っちゃん(五味)も含めた5人でやらないか」っていう話になったんですよ。YANAは最初から誠っちゃんも誘う気だったみたいですけど(笑)。


Q.誘われたとき五味さんはどう思いました?

五味:びっくりしましたよ。僕もTwitter上でZEPPET STOREが再結成して「SMILE」を作っていたことは知ってたんですよ。それでとあるライブハウスでYANAに会ったときに「5人でやらないか?」って誘われたんです。僕は随分前にバンドを脱退してるから、最初はやっぱりメンバーみんながどう思うかが気になったんですけど、7年前にZEPPET STOREは解散したわけじゃないですか。ずっと動き続けているバンドには戻れなかったと思いますけど、ZEPPET STOREとして一区切りついていたからあまり考えずに戻ることが出来たのかもしれないですね。


Q.ある意味全く新しいバンドになったのかもしれないですよね。五味さんは15年振りにZEPPET STOREに戻ってみてどうでしたか?

五味:違和感はなかったですね。世ちゃんとは一緒にHOODISをやっていたし、2007年にはUNDER FLOWER RECORDSの15周年で「Swing,Slide,Sandpit」の再現ライブを初期メンバーでやってるんですよ。だから意外とすんなり戻れましたね。


Q.五味さんと赤羽根さんは今回初めて一緒に音を合わせたわけですよね。

五味:そうですね。

木村:最初は2人ともキャラが違うギタリストだからマッチングするか心配だったんですよ。でも蓋を開けたら意外と似ている部分がいっぱいあることに気付いたんです。僕が聴いてもどっちが弾いてるか分からない音もありますからね(笑)。2人はどうなんですか?(笑)

五味:どうなんですかって(笑)。

赤羽根:僕は単純に面白かったですね。これまで散々比較されたり色んなことを言われましたけど、一緒にやったらとにかく面白かったんですよ。例えば解散時の4人で復活したとしても、懐かしさはあるけど新鮮さはないと思うんですよ。僕は誠っちゃんと音を出したことがないから、一緒にやったら何が生まれるか楽しみだったし期待感があったんです。

五味:やっぱり当時から周りやファンの目は気にしてたし、お互いを意識してた部分はあるんですよ。だから5人でやることには僕もバネも向き合ったし、勿論メンバーも向き合ったと思うんです。その上で5人でやることになったんだから尚更期待感も大きいですよね。あとはびっくりさせるのが好きなんで(笑)。


Q.滅茶苦茶びっくりしましたよ(笑)。失礼な話かもしれませんけど、当時リスナーの間で五味期、バネ期みたいな分け方をしていましたから(笑)。

五味:五味期!バネ期!(一同爆笑)


Q.今回面白かったのは、五味さんと赤羽根さんって全く違うタイプのギターを弾くイメージだったんですけど、木村さん含めた3本のギターが重なったときにひとつの音になっているように感じたんですよ。

赤羽根:お互いの違う部分を引き出せてたのは大きいかもしれないですね。誠っちゃんも僕も当時のZEPPET STOREには持ち込んでいなかった自分のルーツが出てきたと思うんですよ。それでそのルーツが意外と近かったのが大きかったんだと思います。年齢も聴いてきた音楽も近いし、共通する部分も多くて分かり合えたというか。

五味:さっきの五味期、バネ期じゃないけど、そういうのって自分でもどこか意識しちゃっていたんですよ。僕は「五味誠はこういうギタリストだ」っていう枠をZEPPET STOREを脱退した後も作っていたし、ずっとその枠を超えられない自分と対峙してたんです。でも今回バネと一緒にやることである種「関係ねーや、この野郎!」って吹っ切れたんですよね。ZEPPET STORE時代の自分が作った五味誠像を新しいZEPPET STOREが壊してくれたんです。


Q.だから今回の復活には意味があるんですよね。止まっていたバンドを動かすのって色んな理由やきっかけがあると思うんですけど、少なくともZEPPET STOREは昔を懐かしむためではなく、今のバンドとして動き出しているじゃないですか。バンドの長い歴史や、解散後のそれぞれの活動を、メンバー全員が持ち寄って新しいZEPPET STOREを完成させたというか。

木村:嬉しいですね。

赤羽根:ここでインタビュー終わってもいいくらい嬉しいです(笑)。

五味:初期衝動ってあるじゃないですか。僕らは色んな経験を重ねてきたから初期騒動を超えるのは難しいと思うんですよ。でもどうせ動き出すなら超えていきたいんですよね。そこでバネと俺の絡みは初期衝動に一役買ったと思うし、メンバーも5人でのZEPPET STOREは初めての経験だから、それが良い感じに衝動として出たことで新しいバンドになったのかもしれませんね。


Q.楽曲の作り方は変わりましたか?

木村:面白いことに昔に戻ったというか。誰かが持ってきたアイディアを元にスタジオでセッションしてメロディーを乗せて展開していくのがほとんどです。スタジオの空気感で曲を作り上げて行く感じは、メジャー以前にやっていた手法なので昔に戻った気はします。

五味:初日のスタジオの30分くらいで曲が出来ましたからね。頭でごちゃごちゃ考えずに「関係ねーや!」っていうノリが5人全員に派生したっていう(笑)。

赤羽根:ギターでいえば、曲の基礎が出来あがってから上物を乗せる作業に時間を割くことが出来たのは良かったですね。自分のギターを客観的に聴けるようになったんですよ。あと誠っちゃんとギターや歌に関する価値観が一緒だったのは嬉しかったですね。自分が拘った部分をしっかりメンバーが気付いてくれたり、逆にもがいている部分にも気付いてくれるのは嬉しいですよね。同じギタリストという立場で同じ価値観で全体を見ながらアレンジできたのが今回凄く良かったです。

木村:僕はあまりそういうギタリスト同士の会話がなかったからちょっと悔しいな(笑)。

赤羽根:ギタリストとしての会話はしてないけど、一番重要なのは世ちゃんの歌をどう引き立たせるかってことですからね。そこが誠っちゃんと同じ価値観だったんですよ。

五味:だから何も言わなくても「分かってる分かってる」って感じですよ。いちいち言葉でやり取りしなくても、キャリアを積んだのか、時間が経ったのか、時間が空いたからなのかは分からないけど、音で分かり合えている感じはしますよね。


Q.音のコミュニケーションがしっかり取れているんでしょうね。

五味:そう、まさに音のコミュニケーションですね。


Q.では8年振りのアルバムはご自身にとってどういうアルバムになりましたか?

木村:僕らの最初のアルバム「Swing,Slide,Sandpit」と、バネが加入して初めて作った「BRIDGE」の2作品は僕の中で重要な作品なんですけど、今作はその2作と同じくらい聴いてるんですよ。自分の中で新しいZEPPET STOREが形になった大事な作品なので、誇らしいし、嬉しいですよね。良い作品だなって聴く度に思います。

五味:愛しいんですよ。今作はミックスも僕がしているので一音一音が愛しいんですよ。重なっているギターとか、細かいディティールを知り尽くしているし、全部の音が在るべくして在る音なので聴いていて愛しくてたまらないです。今まで色んな作品を作ってきたけど別格ですね。やっぱり僕はZEPPET STOREに対する思い入れが強いんですよね。自分の原点なのでやっぱり特別ですよ。もう全てが愛しいです。

赤羽根:今回は敢えて本チャンのCDプレスがあがってくるまで聴かないようにしています。今作は僕にとっても特別なアルバムだし思い入れが本当に強いんですよ。だから期間をあけて客観的に聴いてみたいんです。僕にとってはそれくらい重要なアルバムなんです。だから聴くのを楽しみにしています。

木村:メンバー全員、本当に大切な作品になったと思っています。


Q.ツアーも始まりますね。4人時代の曲もセットリストには入るのですか?

木村:沢山やりますよ。新しいアルバムが出たからって新曲ばかりのセットリストではなく新旧織り交ぜてのライブになると思います。


Q.4人時代の曲が5人でどういうアレンジになるか、凄く楽しみです。五味さんが素直にコピーするとは思えないので(笑)。

五味:わははは。よくご存じで(笑)。

木村:誠っちゃんがどういうアプローチをしてくるか僕らも謎ですからね。ワクワクしますよね。たぶんセットリストは王道メニューになると思いますよ。新曲もどうアレンジするか楽しみにしてて下さい。

赤羽根:あと誠っちゃんを立ち位置からどれだけ動かせるかが僕の裏テーマですね。上手から下手に動かしたいです(笑)。

五味:千葉マリンスタジアムでやったときも世ちゃんや中村君が花道走って行っても俺だけステージにいたからね(笑)。

木村:あったねえ(笑)。

五味:僕はツアー自体が久しぶりなので本当に楽しみですね。今のZEPPET STOREはいきり立って個性を出すんじゃなくて、5人でひとつのZEPPET STOREとして共存出来ているし、ライブでそれをダイレクトに伝えられていると思っています。既存の曲も初めてライブでやる曲も、今までのZEPPET STOREとは違うZEPPET STOREが見せられると思いますよ。みんなに感じて欲しいですね。


Q.hideさんにも見て欲しいですね。

木村:はい。本当に。きっと見てくれていると思いますよ。

 

ZEPPET STORE:
五味 誠 (G)
中村 雄一 (B)
木村 世治 (Vo&G)
赤羽根 謙二 (G)
YANA (Dr)

【HPアドレス】
http://www.zeppetstore.jp/

アルバムジャケット

ZEPPET STORE
NEW ALBUM
SHAPE 5
GRE-018

NOW ON SALE

3150円

ZEPPET STORE TOUR "COME AND GO"

1月12日(土)福島県 いわきclub SONIC iwaki
1月13日(日)宮城県 仙台MACANA
1月14日(月・祝)新潟県 新潟Live Hall GOLDEN PIGS RED STAGE
1月19日(土)愛知県 名古屋 ell.FITS ALL
1月20日(日)大阪府 OSAKA MUSE
1月27日(日)東京都 LIQUIDROOM ebisu

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