PICK UP INTERVIEW
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KEMURI
90年代から00年代のスカ・パンク・シーンを牽引してきたKEMURIが完全復活の狼煙を上げるべく実に6年振りとなるニューアルバム「ALL FOUR THIS!」をリリースした。昨年「AIR JAM 2012」の出演を機に見事復活を遂げた彼ら。その後「リユニオン・ツアー」と題された再結成後初のツアーを実施するなど本格的に再始動した彼らから届いたニューアルバムは、バンド史上最もラウドで強いメッセージの込められた最高のスカ・パンク・アルバムになっている。KEMURIの新たなストーリーの幕開けを、みんなで盛大に歓迎しよう。

Q.KEMURIの復活はAIR JAM2012の出演オファーがきっかけとのことですが。

伊藤:そうですね。「AIR JAMでKEMURIをやれないかな」って元メンバーの南から連絡をもらったんですよ。それが始まりですね。


Q.その話を受けてすぐにKEMURIを再始動させようと思いました?

伊藤:いや、思わなかったですね。東北のために何かしたいのはみんな一緒だし、ましてやそれがAIR JAMだったらみんな出たいでしょ?だけどAIR JAMに出れるバンドって本当に頑張ってるバンドの中の一握りだけじゃないですか。しかもKEMURIは今までAIR JAMに出たことのないバンドだったから、そんな場所にサラッと出て行く訳にはいかないなって思ったんです。他のバンドに対しても、自分的にも筋が通らないなって思ったし。だからもし復活するのであれば、AIR JAMだけじゃなくアルバムを作ってツアーをやるっていう、他のバンドが普通にやってることを視野に入れて、みんなで仲良く音を出さないと意味がないっていう話をして。そしたらメンバーみんな「じゃあ分かった」「もう一度やろう」と。


Q.当初からちゃんと先を見据えた上での再結成だったんですね。

伊藤:決断するまで時間はかかりましたけどね。


Q.数年振りにKEMURIとしてステージに立ってみてどうでしたか?

伊藤:お客さんから物凄い歓迎を受けたんですよ。あんなにもウェルカムな状況は正直想定外だったからびっくりしました。やっぱりKEMURIにとってAIR JAMは近くに感じてはいたものの遠いイベントだったので、受け入れてもらえて嬉しかったです。最前列なんてみんな泣いてくれていて「ええ!!」って思いました。


Q.再結成ツアーを経て、南さん脱退、Tさん(田中”T”幸彦)再加入という出来事もありました。

伊藤:ツアーが終わって「じゃあ来年はアルバムを作ろうか」って話をしているときに南が抜けることになって。やっぱり南の存在は大きかったので新しいギターをどうするか考えたんですよ。そんな時、僕のソロアルバムの曲をTに頼んでいた経緯もあって彼にお願いすることにしたんです。TがKEMURIを脱退した98年ってバンド史上一番大変な時期だったんですよ。95年の結成から3年間はKEMURIの土台を作ってる時期で。その後、アメリカツアーやレコーディングが決まってやっとKEMURIの状況が変わるっていう手前でTはバンドを離れたんです。だからTとはやり残した感がずっとあって。今回KEMURIも再チャレンジだから、Tも一緒に再チャレンジして欲しかった。それで口説きに行ったわけです。


Q.15年振りにTさんと音を合わせた感触はいかがでしたか?

伊藤:びっくりするくらい違和感なかったですね。今年に入って、T、ブラッド(津田紀昭)、庄至君(平谷庄至)、コバケン(コバヤシケン)、僕の5人でKEMURIを始めた頃…それこそ「Little Playmate」をリリースする前によく練習してた小さなスタジオに入ったんですよ。「New Generation」をやったんだけどコバケンなんか「凄い!」とか言ってウルウルしちゃって(笑)。でも本当に昔にタイムスリップした感覚でしたね。そういう空気感でレコーディングも出来たと思います。


Q.KEMURIとしては6年振りのアルバムですが、物凄くエネルギーに満ちていますよね。

伊藤:アルバムを作ることになってブラッドと腹を割って話したんですよ。そしたらブラッドが「とにかく速くて激しいものにしたい」って言ってきて。それは僕も全く同じ意見だったんです。例えばバッド・レリジョンやバッド・ブレインズ、ディセンデンツもレス・ザン・ジェイクも変に渋くならないじゃないですか。そこはKEMURIもそうありたいなって。そういう速くて激しい音楽って強いエネルギーを持っていないと出来ないんです。そこにメッセージを乗せるからこそ伝わるんですよね。


Q.歌詞からはアジテーションのようなメッセージを感じました。

伊藤:そうですね。M-7「STAND UP!」とかはメンバーに向けての言葉でもあって。5年という期間が長いの短いのか分からないけど、もう一度KEMURIとして言葉を投げかけるようにスカ・パンクをやろうぜっていう思いを込めています。それがメンバー間だけで終わらないようにしたいですしね。バンドの向こう側には最後の最後までKEMURIを応援してくれていたファンがいるし、これからKEMURIに出会う人もいる。そういう人達に届く言葉を投げかけたいんですよね。やっぱりライブ中に泣いているんだか笑っているんだか、拳突き上げて叫んでるお客さんの顔を見ると「この人達には嘘はつけないよな」って思いますよね。


Q.M-4「sky without a cloud」のように目の前の現実を歌った上でしっかり前を向いている曲に勇気づけられる人も多いと思います。

伊藤:結局「自分を信じていこうよ」ってことを伝えたいんですよね。犯人捜しをするような批判っぽい歌は歌いたくなかったんです。政治家が悪いとか、誰が悪いとか。勿論悪い奴はいるだろうし、僕も嫌いな奴はいます。神様にすらどうしてこんなに酷いことをするんだっていう怒りもある。でも全てを真に受け過ぎて、自分が元気なくなったり、自分の口元から笑顔が遠のいたら元も子もないと思うんです。受け流すとこは受け流さないと不安ばかり募るだろうし。


Q.その不安から救ってくれるのがM-11「Don’t worry」だったり。

伊藤:これは敢えて「心配すんなよ!」って言ったんですよね。ブラッドが曲を作ったんですけど、実は彼に向けたプライベートな歌でもあって。ブラッドは心配しすぎるところがあるから(笑)。あと最近、不安を煽るようなことばっかりじゃないですか。そこに対して、適当なこと言う親戚なおじさんみたいに「大丈夫、大丈夫!心配しなくても大丈夫!」って、無責任かもしれないけど言っていこうって思ったんです。僕はそれで結構救われた部分がありますし。


Q.アルバム最後のM-13「Let’s start it again」からはKEMURIがまたここから再スタートすることが力強く歌われていますね。

伊藤:この曲はTが作ったんですよ。この曲の歌詞を書くとき、Tがどんな気持ちでこの15年を過ごしてきたか、どんな気持ちで自分が抜けた後のKEMURIを見てきたか考えたんです。Tが抜けてすぐに、案の定KEMURIはブレイクして、そんなKEMURIをどんな思いでTが見ていたかを考えて書いた歌詞ですね。今回のアルバムの制作にあたって、Tの情熱も痛いほど分かったし。だからまずはTに向けて「もう一回始めようぜ」「もう一回やろうぜ」って伝えたかったんです。その上で全員揃って「もう一回KEMURIをやろうぜ」っていう強いメッセージを応援してくれるみんなに伝えたかったんです。


Q.「もう一回やろうぜ」っていうメッセージは日本にも言えるメッセージですよね。

伊藤:僕はやっぱり日本にまだまだ可能性を感じているんですよ。AIR JAMのステージからみんなを見たときにもそう思ったし。だからKEMURIを再始動して本当に良かったと思っているんです。失ったものも大きいけど、日本もKEMURIも「もう一回やろうぜ」って気持ちが強いです。「何とかなるんだ!」って諦めてない人には是非聴いて欲しいアルバムになりました。


Q.ぼんやり見ていた希望がこのアルバムではっきり見えた気がしました。

伊藤:嬉しいです。本当にこのアルバムを作って良かったです。「また始まるんだ!」っていう清々しい気分です。これからもKEMURIはみんなで楽しくやっていきたいですね。やっぱり楽しくないと楽しい音楽はできないじゃないですか。スカ・パンクの内に秘めたパワーを、明るく楽しくKEMURIが伝えていきたいと思っています。そしていつか武道館にスカ・パンクを響かせたいですね。…やります!


KEMURI:
伊藤ふみお(Vo)
田中 "T" 幸彦(Gt)
津田紀昭(Ba)
平谷庄至(Dr)
コバヤシケン(Sax)


【HPアドレス】
オフィシャル・サイト:http://kemuri.com/
レーベル・オフィシャル・サイト:http://avex.jp/kemuri/

アルバムジャケット

KEMURI
NEW ALBUM
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KEMURI TOUR 2013 “ALL FOR THIS!”

6/14(金)横浜BLITZ
6/22(土)金沢EIGHT HALL
6/23(日)新潟LOTS
6/28(金)仙台Rensa
6/30(日)ZEPP Sapporo
7/07(日)ZEPP Namba
7/19(金)ZEPP Nagoya
9/13(金)松山SALONKITTY
9/14(土)広島CLUB QUATTRO
9/26(木)東京STUDIO COAST
9/29(日)福岡DRUM LOGOS

KEMURI出演予定フェスティバル
7/06(土)“京都大作戦2013”
7/21(日)“JOIN ALIVE”
7/26(金)“FUJI ROCK FESTIVAL'13”
8/25(日)“SKY JAMBOREE”

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