PICK UP INTERVIEW
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NOT A NAME SOLDIERS
岡崎発、NOT A NAME SOLDIERSの2ndアルバム「SIGNS」がIKKI NOT DEADからリリース。バンドの勢いが封じ込められたような前作「RESIST FLAGS」でオリジナリティーを確立した彼らがバンドに、音楽に向き合って辿り着いたのは、自らのルーツに立ち返りつつも日本のハードコアバンドとしての新たな覚悟を決めることだった。メッセージ性の強まった歌詞、日本語によるシンガロングと、アルバムからはバンドがネクストレベルに突入したことがはっきりと感じる事が出来る。岡崎ハードコア・レジェンドにして今だ現役バリバリのNOT A NAME SOLDIERSの機関銃、DAIに話を訊いた。

Q.本当に素晴らしいアルバムでした。

DAI:ありがとう!


Q.今作はDAIさんの原点であるUSハードコアへの敬意と、日本のハードコアバンドとしての誇りが同居しているアルバムだと感じました。

DAI:まさにその通りなんだよ。僕の原点は80年代、90年代のアメリカのハードコアにあるんだけど、今回のアルバムで自分達がやったことって、その原点に戻ることなんだよね。でも行為的に戻ったわけじゃなくて。


Q.と言うのは?

DAI:昨年リリースした「RESIST FLAGS」でNOT A NAME SOLDIERSというバンドのオリジナリティーは確立出来たと思っていて。それで「よし、2ndアルバムを作ろう」ってなったんだけど、仕事をしながら週末はライブをして、その中でアルバムを作るっていうことが、思った以上に精神的な部分でのタフさを要求されることだったんだよね。「RESIST FLAGS」はその時の気持ちを全部出したアルバムだったんだけど、それを超えるには、それまでのメンバー全員の人生を全て出し切るようなものを作る必要があったからプレッシャーも凄くて。それだけのものを作るには時間も足りなかったし。でもそんな中で「どうしたら前に進むことが出来るか?」って考えて出した答えが「前進するために後ろを振り返る」っていうことだったんだよね。今までの全ての経験値を出し切らないと本当の意味での前進は出来ないなっていう。


Q.その答えに至るまではメンバー間でもかなり話し合ったのでは?

DAI:相当話し合ったよ。喧嘩上等だよね。ハッキリ言って、バンドは仲良しこよしだけじゃ価値が無いって思っていて。僕は、バンドをやる意味って真剣に遊ぶことだと思っているんだけど、今回のアルバムを作るにあたって「今までこんなに真剣に遊んだことないな」ってくらい向き合って作れたの。真剣に遊ぶってことは真剣に向き合うことだから。メンバーが4人いれば4人いるだけの考え方があって、その考えをひとつの答えとしてまとめるにはどうするか真剣に向き合ったから、今回は本当に良い喧嘩が出来たよ。それに勝る良い仲直りも出来たと思っている。それが今回は原点に戻るってことであったという。


Q.なるほど。しかし今作を聴いて原点回帰だけでなく、新しい武器としてDAIさんの歌の変化を感じました。

DAI:よく気付いたねえ(笑)。確かに今回は歌に関してのプランというか、自分の歌がどうあるべきかってことも考えたし、自分で目標を立てたんだよね。でもひと握りしか掴めなくて。じゃあなんで歌に変化が表れたかっていうと「こんな自分がいたんだ」っていう、今の自分の究極のメンタルが声に出たんだよね。


Q.火事場のクソ力のような。

DAI:まさに。マジで火事場のクソ力だよ。僕なんてヴォーカリストとして全然まだまだだし特別理想を高く持っているつもりもないんだけど、それでも音楽に対して執着を持ち続けるためにも現状に満足はしたくなくて。今回、僕がピンポイントに置いていた課題が、センスやスキルよりもメンタリティーだってことが掴めたから、心で歌おうって思ったんだよね。だから僕の歌が変化したって感じてもらえるんだろうし、それに伴って歌詞も変化しているんだと思う。歌詞は以前よりストレートになったんだけど、その分、本気度が増しているはず。勿論今までも本気で歌ってきたけど、今回はギリギリのところで踏ん張った男の叫びが音になっているからね。まさに火事場のクソ力だよ。


Q.シンガロングが増えた印象もあります。

DAI:ハードコアは怒りだと思っているんだけど、人に伝えたり残したりする手段を考えたときに、みんなで歌うことで分かち合うのが最善な選択なのかなって先ず以て思って。シンガロングはユナイトだから。パンクもハードコアもロックも、どんな音楽にしてもシンガロングは統一性があるし、例え考え方が違ったとしてもシンガロングで絆が深まることもあるかもしれない。それが今になってやっと分かった、っていうか思い出したんだよね。みんなで歌うことが大事なんだよ。元々COBRAが好きで「シンガロング最高だね!」って所から、TOMORROWでもシンガロングしていたし。それが少し薄れていたかもしれないんだけど、今作では心からシンガロングを求めて、心から叫んだんだよ。


Q.つまり心のアルバムなんですよね。

DAI:その通り。まさに心の作品だよね。僕の心の中に眠ってたものを叩き起こすことが出来たから今回のアルバムが完成したって心底思ってるよ。シンガロングは無敵だね。


Q.そのシンガロングが英語から日本語に大幅に変わっているのが今作のキーポイントかなって思うのですが。

DAI:そう!そうなんだよ!今まで英語でシンガロングしてたんだけど、色んな先輩方のライブを見て「日本語ってこう伝えるんだ」っていうことを学んだんだよね。それで生まれたのが「俺達は日本のハードコアバンドだ」っていう意識やプライドだったの。日本語で歌ってるハードコアの先輩のライブを見て日本人としての誇りをもらったんだよ。勿論USのハードコアに対して、今でもリスペクトしているし、今でも習ってるし、そうでありたいと思っている。だから僕は「アメリカのハードコアに影響を受けた日本人が表現する日本のハードコア」っていう、何ら新しくないけど、僕の中では新しい、ここから生まれるオリジナリティーを持って、先輩方や世界と対等にやれるバンドになりたいと思っている。これは日本のハードコアを聴いているだけじゃ出来ないことだと思っているからね。だからNOT A NAME SOLDIERSがきっかけで若い奴らがGORILLA BISCUITSとかYOUTH OF TODAYとかJUDGEとかCHAIN OF STRENGHとかに辿り着いてくれたら最高だなって思うよ。


Q.今回のジャケットのアートワークには、そういったバンドに辿り着くためのヒントが散りばめられていますよね。

DAI:このジャケット、最高でしょ(笑)。こういう部分に気付けるかどうかだと思うんだよね。メロディックにもハードコアにも言えるんだけど、日本のバンドってかっこいいバンドが沢山いるじゃん。そういうかっこいいバンドって、海外のかっこいいバンドを吸収してるんだよ。あの時代の海外のパンクやハードコアってライフスタイルから生まれたミュージックなんだけど、日本に流れてきた当初って「最高のミュージック」「最高のリズム」っていう「音」にまず震えた訳じゃん。でも本来は逆で、社会を変えられなくても、社会に石をぶつける権利はあるってことを主張する手段として音楽があった訳で。そこを含めてルーツを手にして欲しいなって思うんだよね。ぶっちゃけ僕らのCDを買うなら80年代のバンドのEPを2枚買ってくれないかなって思うくらい(笑)。でもそれくらい当時の海外のバンドを聴いて欲しいな。勿論今の時代のバンドだってリスペクトしてるし、日本のバンドもリスペクトしてるんだけど、海外のバンドを聴かない奴を見ると「これありきじゃねえの?」って思うよね。それでさ、今の日本でそういう音楽が生まれなかったら嘘になると思うんだよね。今この国は悲惨な状態だと思う。差別だって起きてるよ。そういうときに、僕が学んできたルーツバンドは音を出して言葉にしてきた訳で。それが文化になったんだから、遅ればせながら日本人もやらなきゃなって本気で思うよね。


Q.そういう気持ちが込められているからこそ、今回のアルバムは物凄くメッセージ性の強い作品になっていますよね。

DAI:伝えたいが為にね。この国に対する危機感を持って歌ったから、必然的にメッセージ性の強いアルバムになったと思う。世の中に対する怒りを音楽に変えることが僕にとってのハードコアミュージックだし。でもね、僕は日本って国を全然諦めてないから。まだ修正出来ると思っているから。だから警告って意味の「SIGNS」って言葉をタイトルにしたんだよ。そしてこのアルバムを完成させることが出来たのは仲間のおかげだから、そこへの感謝もアルバムにはしっかり込めている。だから裏のジャケットには仲間の写真を載せているんだよ。このアルバムはNOT A NAME SOLDIERSっていうバンドに関わる全ての人のおかげで完成したと本気で思っているから。だから今回のアルバムは俺達のニューアルバムなんだけど、仲間のアルバムでもあるんだよね。あとはこのアルバムの曲をライブでみんなで歌うだけだよ。


NOT A NAME SOLDIERS:
DAI-NAMITE(BASTARD.V)
YASUMI(SNIPE.G)
YOSHIHIRO(ASSULT.B)
AK-WAR (GRANADE.Dr)


【HPアドレス】
http://www.basementclub.com/notanamesoldiers/

アルバムジャケット

NOT A NAME SOLDIERS
NEW ALBUM
SIGNS
XQDB-1009

NOW ON SALE

\2,100

Live Schedule

2013
11/23 三重 SUBWAY Bar
11/24 名古屋 HUCK FINN
11/30 横須賀 かぼちゃ屋
12/7 岐阜 ants
2014
1/18 甲府 KAZOO HALL
1/19 横浜 B.B STREET
1/25 札幌 COUNTER ACTION
2/1 水戸 LIGHT HOUSE
2/23 滋賀 B-FLAT
3/1 十三 FANDANGO
3/2 岡崎 CAM HALL
3/8 福岡 Kieth Flack
3/15 下北沢 SHELTER

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