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ヒトリエ
VOCALOIDシーン、ネット音楽シーンで絶大な支持を誇るwowakaを中心に、シノダ、イガラシ、ゆーまおといったそれぞれのバックボーンを持った4人が集結したヒトリエ。ホームとも呼べるネットシーンとは一定距離を置き、本格的にライブ活動を開始した彼らはソニー・ミュージックグループ傘下に立ち上げられた新レーベル「非日常レコーズ」より1月にシングル「センスレス・ワンダー」、2月にミニアルバム「イマジナリー・モノフィクション」と立て続けにリリース。ネットシーンもバンドシーンも巻き込んで話題となっている。前回のインタビューに続き、バンドについて、メンバーの出会いについて、ヒトリエが生みだす独自の世界観について、メンバーに直撃!

Q.バンドを組む上での具体的なビジョンはあったのですか?

wowaka:ビジョンというよりは、とにかくバンドがしたいっていう衝動が強かったです。元々楽器を始めたきっかけは中学の頃にロックバンドに興味を持ったことだったんですけど、考えてみたら僕は演奏する人間としてバンドに本気でのめり込んだことがなかったんです。それで、2011年にVOCALOIDでアルバム「アンハッピーリフレイン」を完成させたときに、今後はバンドで自分の音楽をやりたいって思って。


Q.結成当初はスリーピースだったんですよね?

wowaka:そうですね。「この3人でバンドをやりたい」という欲求で始まりました。

イガラシ:単純にこの3人でバンドをやったら面白いことは出来るんじゃないかって。


Q.出会いのきっかけは?

wowaka:ネットシーンと言うとざっくりし過ぎてるかもしれないんですけど、最初の出会いはそこですね。その後、2人がライブ1回の為だけに一緒に演奏したイベントがあって、僕はそれを見に行ったんですけど直ぐに「この2人とバンドをやりたい!」って思ったんです。それで2011年の夏にまた彼らの出るライブがあったので「今日は頑張ってバンドに誘うぞ!」って意気込んで遊びに行ったんです。

イガラシ:告白する前みたい(笑)。

wowaka:本当にそんな感じ(笑)。


Q.シノダ君がメンバーと出会ったのは?

シノダ:僕は今出てきたようなイベントにいつも名古屋から遊びに行ってたんです(笑)。


Q.それはお客さんとして?

シノダ:そうっす(笑)。面白そうな同人系やボカロ系のイベントがあるととりあえず見に行ってましたね。イガラシとは数年前から面識があったんですけど、何故か参加させてもらった打ち上げでゆーまおとも知り合って着々と関係性が出来上がっていったっていう。

ゆーまお:東京に基盤を築いていったよね(笑)。


Q.バンドにシノダ君が加入することになったのは?

wowaka:3人で曲を作る上で、自分が表現したい音楽を再現するにはどう考えてもギターが2人いないと駄目だなって思ったんです。でも納得できるギタリストが周りに誰もいなかったんですよ。良いなって思う人が全くいなかったんですよ。一人も。何処にも。(一同爆笑)

ゆーまお:そんなに言わなくても(笑)。

wowaka:つい当時の記憶が蘇ってきちゃって(笑)。それでメンバーに相談したら、ギターとは関係ないところでシノダって名前がよく出てきて。

シノダ:関係ないところで(笑)。

ゆーまお:打ち上げのインパクトが強かったんだよ(笑)。

wowaka:僕もちゃんと話したこともないのにシノダの存在だけは知っていて(笑)。それで彼がネットに上げている音源を聴いたり、この2人から話を聞いてシノダとなら面白いことが出来るなって思ったんです。

ゆーまお:スタジオとライブのために半年くらい名古屋から通ってたよね(笑)。

シノダ:そうそう(笑)。だけど自主で音源を作ることになって月の半分以上東京にいたので名古屋の家賃払うのが馬鹿らしくなって上京しました(笑)。


Q.自主制作の音源を2枚発表されていますがどんな層のリスナーから反響がありました?

シノダ:最初はやっぱりネットリスナーが多かったのかな。

wowaka:同人って言った方が近いのかも。

ゆーまお:あとコミケね。


Q.所謂ライブハウスシーンからの反響を感じるようになったのは?

wowaka:正直、それが今ですね。


Q.なるほど。ヒトリエの活動が活発になるに連れ、敢えてインターネットと一定距離を置いたとのことですが。

wowaka:インターネットを使用した活動は一旦やり尽くしたなって。でもネットシーンに対する愛は勿論あるので、そこを踏まえた上で生身の活動というか、バンドとして当たり前の活動に意識が向いたんです。


Q.メジャーで活動するにあたってどんな青写真を描いていますか?

wowaka:僕は今までやってきたことをそのまま大きなフィールドでやりたいんです。圧倒的な規模感で。その為にはメジャーという土壌は必要だなって思っていて。そんな時に自主レーベルを用意してもらえる話を頂いたんです。所謂同人シーンがルーツにあるバンドが日本中に拡がっていく現象を起こしたいんですよ。他のバンドがやっていない角度から自分達の音楽を提示していきたいんです。


Q.ヒトリエの歌詞はwowaka君が書いているんですよね。

wowaka:はい。全部僕ですね。


Q.VOCALOIDと繋がるのかもしれませんが、wowaka君の歌詞はどの曲も主人公が女の子じゃないですか。その女の子がwowaka君に乗り移って歌っているような感覚を覚えたんです。

wowaka:びっくり。完璧にそれですね。

シノダ:よくそこに気づきましたね(笑)。

wowaka:僕が歌詞を書くときはどの曲にも全員違う女の子がちゃんといるんですよ。それぞれのアイデンティティーを持った女の子に僕の身体を使って歌わせる感覚なんです。


Q.だからフィクション要素を強く感じるのかも。

wowaka:そうやって女の子を設定すること自体がフィクションなので歌詞は全部想像上の作り話というか、実体験とは直接的にリンクしていないですね。頭の中の女の子に「こういうことを思っていて欲しいな」「こういう風に笑っていて欲しいな」っていう想像を反映させたものが僕の歌詞なので。


Q.その書き方はVOCALOIDの頃から?

wowaka:そうですね。最初からずっとこの作業をしています。毎回、曲ごとにちゃんと女の子がいるんですよ。この曲の女の子は15歳で身長はどれぐらい、とか(笑)。


Q.面白いですね。今回のミニアルバム「イマジナリー・モノフィクション」とシングル「センスレス・ワンダー」は同時期に制作されたのですか?

wowaka:同時期です。相当詰め込んでます(笑)。

イガラシ:時間的にも精神的にもカツカツの状態で作ったので僕らのギリギリ感が出てるんじゃないかなって(笑)。

wowaka:物凄く生々しいよね(笑)。


Q.確かにヒトリエはパブリックイメージとして無機質な印象があったのですが楽曲を聴くと物凄く肉体的ですよね。

wowaka:そうなんですよね(笑)。元々の世界観が無機質なフィクションの世界ですし、生気のない無感情な女の子の感じが好きなんですけど、そこに対して僕の声と身体で歌うという行為で肉付けされて出来上がった楽曲がヒトリエの音楽なんです。そのバランスが面白いことになっているんじゃないかなって自分でも思います。


Q.それがwowaka君がバンドでやりたかったことでもあると。

wowaka:その通りです。人が考えて人が演奏するってそういうことだと思うので僕はバンドがやりたかったんですよね。特にこの4人なら面白いバランスで出来ると思っています。


Q.ヒトリエって4人が4人ともそれぞれの必殺技を惜し気もなく出しているじゃないですか。wowaka君がかめはめ波、イガラシ君がギャリック砲、ゆーまお君が魔貫光殺砲、シノダ君がどどん波…。

シノダ:俺だけ弱すぎません?(一同爆笑)


Q.(笑)。そうやって繰り出したそれぞれの技がひとつに重なって敵に向かっていくようなイメージとリンクするんです。

wowaka:僕はそれがやりたいんです。バンドってそれが出来ているときが一番良い状態だと思うし、その瞬間が一番感動すると思うんですよね。

シノダ:何故俺だけどどん波…。(一同爆笑)

イガラシ:質問なんですけど、名古屋で昔からシノダのギターを聴いてきた人がヒトリエのシノダのギターを聴いたときに感じたことって何かありますか?


Q.めちゃくちゃシノダ君だなって思いましたね。しかもこれまで要所要所で出していたシノダ君の技を常に出しまくっている感じというか。プレイは変わってないけどギターの活かし方が変わったように感じました。

シノダ:それですね(笑)。

ゆーまお:一緒にバンドをやっていてシノダって色々やりたいギタリストなんだなって思うから、今までのバンドでもペロペロ弾きまくってると思ったらそこまで弾いてないもんね。

シノダ:弾いてる曲もあったけどね。でもヒトリエほど急がしいギターは弾いてないよ(笑)。ヒトリエはほら、騒がしいから。(一同爆笑)


Q.そういう騒がしい曲とは対照的にM-5「(W)HERE」のような曲もヒトリエの魅力のひとつですよね。SMAPのアルバムの7曲目みたいな。

シノダ:SMAP!?(一同爆笑)

wowaka:新しい切り口来ましたね(笑)。でも凄く分かります。そういう日本のポップスは大好きですから。そこからの影響は絶対にあると思います。小中学校の頃ってテレビやラジオでそういう音楽を自然と聴くじゃないですか。そういう音楽からの影響って、ロックバンドに衝撃を受けて音楽にのめり込むもっと奥深くに自然とあるものだと思うんです。日本人が身体に染み着いているものとしてのポップスというか。「(W)HERE」はそこが色濃く出ている曲なんだと思いますね。


Q.そういうポップスをロックバンドとして表現することの拘りってありますか?

wowaka:こういう曲を必殺技づくしのバンドでやるとどうなるのかなっていう実験的な意識はありますね。こういう曲をバンドがやることで、そういうポップスとはまた違うポップスが生まれると思うんです。僕はヒトリエであらゆることに関して新しことを提示していきたいんですよね。


Q.語弊があるかもしれませんが、ヒトリエって楽曲を聴けば聴くほど生身のバンドだなって思います。

wowaka:やっぱり僕らは誤解されそうな場所にいたわけですし、そこに対するリスペクトも愛も持っているんですよ。でもそこに留まっていたら行けない場所に行きたいし、もっと肉体を伴った音楽をやりたいと思って始めたのがヒトリエなので、自分で意識する以上にバンドっぽくしたかったんだろうなって思います。これを経た上で新たにやりたいことが出てきたのでこれからも楽しみにしていて欲しいですね。早く次の音源を作りたくてウズウズしています(笑)。


Q.楽しみにしています。ではシノダ君、最後にメッセージをお願いします。

シノダ:また俺っすか(笑)。何も考えてないなあ…。ええと、名古屋の大丸らーめんが食べたいっす。(一同爆笑)


ヒトリエ:
イガラシ(Ba) wowaka(Vo、Gt) ゆーまお(Dr) シノダ(Gt,Cho)


【HPアドレス】
hitorie.jp

アルバムジャケット

ヒトリエ
NEW ALBUM
イマジナリー・モノフィクション
SVWC-7986

NOW ON SALE

【初回仕様限定盤】1890円

ヒトリエ2014年東名阪ワンマンツアー「マネキン・イン・ザ・パーク」

2014年4月6日(日)大阪府 LIVE SQUARE 2nd LINE
2014年4月8日(火)愛知県 APOLLO BASE
2014年4月18日(金)東京都 LIQUIDROOM ebisu

他多数イベントライブに出演決定。詳しくはオフィシャルサイトにて。
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