PICK UP INTERVIEW
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the band apart
the band apartが4曲入りEP「BONGO e.p.」とツアーDVD「510×283」を5月21日に同時リリース。「2012 e.p.」で自身初となる日本語詞を解禁、前作「街の14景」では全編に渡り日本語詞で新たな魅力を開花させた彼らが最近のバンドの制作スタイルを踏襲し、各メンバーが1曲ずつ楽曲のコンポーズを担当した今作はメンバー個々のアプローチで個性を放っている。「BONGO e.p.」と名付けられた今作は打楽器がフィーチャーされているが実際に演奏されているのがコンガということでそこも楽しみながら聴いて欲しい。そして同時発売されるツアーDVD「510×283」はツアーで演奏された各楽曲に紐づくメンバーやファンの声、そしてオフショットが収録されたドキュメント要素の強い映像作品となっている。この2作品を引っさげ、ツアー「"BONGO e.p."release live SMOOTH LIKE BUTTER TOUR」の開催も決定。2014年もthe band apartから目が離せない。メンバーを代表して木暮栄一に話を訊く。

Q.前作「街の14景」に続き今作も全編日本語詞ですが、最初に日本語でいこうと提案したのは木暮さんなんですよね。

木暮:そうですね。日本語にした要因はひとつだけじゃないんだけど、シンプルに言うと英語で歌詞を書くことに限界を感じていて。その後、原が倒れて入院していた期間、荒井と2人で弾き語りをやっていて、山下達郎さんのカバーとかしたんですよ。それで日本語で歌う荒井の後ろでドラムを叩きながら「日本語で歌うことって自然だな」って感覚が自分の中で出て来て。それをメンバーに告げて思い切りよく全部日本語に変えたんです。


Q.荒井さんは日本語で歌うことに抵抗はなかったですか?

木暮:俺から見ていて荒井は震災きっかけで180度までいかないけどかなり変わったと思うんですよ。被災地に行って歌うときに自分は何で英語で歌っているんだっていうわだかまりもあったと思うんです。


Q.よりダイレクトに伝えたいという感情が芽生えたと。

木暮:それもあるけど、もっと自然な感じでやりたくなったんだと思います。それが大きいんじゃないかな。


Q.日本語で歌うことに対して原さん、川崎さんの反応はどうでした?

木暮:あの2人は「え?なんで?」って言っていましたね。「日本語で歌うとメロディーがダサくなる」みたいな議論はメンバー間でしましたね。英語を使って歌った曲がかっこ良いのって、俺は英語がただ単に出来ないからだと思うんですよ。聴いている人も語感やメロディーで楽しもうとしているのであって歌詞の内容は把握出来ないじゃないですか。英語が喋れない俺達の曲を、例えばYouTubeで英語圏の人が聴いたときにどう思うかを自分の中で考えたとき、日本語でやった方がかっこいいなって思ったんです。それでメンバーに反対されるかもしれないけど自分の気持ちを素直に伝えて納得してもらったんです。


Q.ずっと英語で歌ってきたのは?

木暮:やっぱりHi-STANDARDやSUPER STUPIDの影響ですね。でもみんな当時の状況に対するカウンターで英語を使ってたわけじゃないですか。それが10代の俺らにもかっこ良く響いたんだと思うんです。そこに影響されて英語でやってきたんだけど、俺達も歳を取って、時代とともに自分の中で変わってきたんだと思います。


Q.日本語で歌うことで曲作りに変化はありましたか?

木暮:ありますね。エモーショナルな曲やメロディーを日本語で作るのは凄く難しいって分かったというか。こういう言い方はあまりしたくないんですけどヴィジュアル系との差別化が自分の中で出来ない感じになったりして。よっぽど考えて歌詞もメロディーも作らないと、クサくなっちゃうんですよね。そういう試行錯誤はありました。


Q.他のメンバーはどうでした?

木暮:荒井と川崎は変わってないと思うんだけど原はそういう部分に一番敏感だから相当考えたと思う。最近の原は最初から日本語を乗せる前提で曲を作っているんですよね。ファンキーな楽曲に日本語の歌モノって前例が沢山あるじゃないですか。原はそこを掘りまくって考えて作っていると思います。


Q.今作も「街の14景」のようにメンバーそれぞれが曲を持ち寄って作ったんですよね。

木暮:そうですね。でも「街の14景」は曲を作った人が細かい部分まで作りこんだんだけど、それに少し飽きて。なので今回はちょっとずつ混ざってるんですよ。それぞれのパートは各々で作ったところもあります。でも基本的には4人が1曲ずつ作りましたね。


Q.M-1「誰も知らないカーニバル」は原さん節全開の曲ですね。

木暮:ドラムパートを一緒に考えた以外は全部原が作りました。原とは「最近どんな音楽聴いてる?」って話をよくするんだけど、よく名前があがる古いディスコやジャズ、ブラジル音楽とかなんですけど、あの会話通りの曲を作ってきたなって。凄くかっこ良いと思います。


Q.歌詞の乗せ方も響き重視で日本語を凄くかっこ良く使っていると思いました。

木暮:原はそこに拘っていましたね。原は普段ルーズな分だけ曲作りは神経が細かいんですよ(笑)。アレンジも含めてよく出来ていると思います。この曲をユニオン(ディスクユニオン)でレコードで見つけたら自分でも買うと思う(笑)。


Q.M-2「The Base」は最近のthe band apartにしてはBPMが速い曲ですが。

木暮:川崎、こういうのがやりたかったんだなって(笑)。彼は多くを語らない奴なので(笑)。Aメロが昭和歌謡っぽくてサビで転調しているんですけど、面白い事考えるなって思いました。かっこ良いですね。


Q.M-3「来世BOX」は木暮さんの曲ですね。

木暮:かっちりしたディスコじゃなくて、80年代のハウスが打ち込みになる前にパーティーでゲイがやっていたヨレヨレのディスコをよく聴いていて。そういうのがやりたくて作りました。本当は凄くお洒落なんだけど自分で作ったら藤子不二雄だなって(笑)。何て言ったら良いのかな。間抜け感?(笑)。そういうタイトルにしようと思ったら荒井が「通勤途中にライゼボックスって倉庫会社があったよ」って教えてくれて。来世って言葉を使いたかったから「それだ!」って。もしもボックスみたいな(笑)。婆ちゃんが死んだので、婆ちゃんの思い出を歌詞にしました。


Q.M-4「環状の赤」は展開が凄く面白いです。

木暮:各セクションが違うフレーバーですよね。荒井はジャンルを跨いでいくような曲が作りたかったんだと思います。歌詞は苦戦していましたね。サビがドラマチックなんだけど、更にそこにドラマチックな歌詞を乗せたら「北斗の拳」みたいな曲になったんですよ(笑)。「これはマズいんじゃないか」って歌詞を変えました(笑)。


Q.変える前の歌詞が気になりますね(笑)。

木暮:「壊れた時代を駆け抜けろ」みたいな感じでした(笑)。やばいでしょ(笑)。


Q.あははは。しかし個性が凄く出ますね。でも今作は全曲に打楽器がフィーチャーされていることで不思議な統一感も感じました。

木暮:本当は全曲BPMを118にして、全部が繋がっているものにしようって言ってたんですよ。でも118で作ってきたのが俺だけだった(笑)。上手くいかないんですよ(笑)。打楽器を入れたのはエンジニアの速水さん(速水直樹)が管理しているスタジオにいつの間にか打楽器が増えていって。いつも叩いているから「俺らの曲に入れて下さいよ」って気軽な気持ちで言ったのが始まりで。叩いているのはコンガなんだけど「BONGO e.p.」の方が響き的にダサいじゃないですか。ダサさを追求した結果、このタイトルになりました(笑)。


Q.一周してお洒落な気もします(笑)。「BONGO e.p.」と同時発売されるDVD「510×283」はドキュメント要素の強いツアーDVDなんですよね。

木暮:今までのDVDとは違う感じにしたいって話をしていて、試行錯誤した結果、ファンの声やオフショットを織り交ぜた作品になりました。監督は川崎の後輩なんだけど、前情報が「ヤベー」しか聞かなかったんですよ(笑)。凄いって意味の「ヤベー」じゃなくて本当にヤバい方の(笑)。監督したのがただのJC○Mの契約社員なんですよ(笑)。だから前情報として「ヤバいかもしれない」っていう。でも出来上がったら意外とちゃんと出来ているなって。明らかに今までとは違うテイストだけど(笑)。でもこれはこれで良いなって思っています。


Q.最後にthe band apartの2014年の展望を聞かせて下さい。

木暮:今年はガツガツやりたいですね。メンバー個々で作るのもちょっと飽きたので合宿でもしてゴチャゴチャしたものを作りたいです。進化していかないと飽きちゃうので(笑)。


the band apart:
荒井岳史 (Vo、Gt)
川崎亘一 (Gt)
原昌和 (Ba、Cho)
木暮栄一 (Dr)

【HPアドレス】
http://www.asiangothic.org/

アルバムジャケット
【CD】

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【DVD】

the band apart
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"BONGO e.p."release live SMOOTH LIKE BUTTER TOUR

6月08日(日) 大阪BIG CAT
6月10日(火) 広島 NAMIKI JUNCTION
6月12日(木) 福岡 BEAT STATION
6月15日(日) 高松DIME
6月17日(火) 名古屋CLUB QUATTRO
6月18日(水) 金沢 vanvan V4
6月22日(日) 札幌 PENNY LANE24
6月24日(火) 仙台CLUB JUNK BOX
6月27日(金) 新木場STUDIO COAST
6月29日(日) 大船渡 LIVEHOUSE FREAKS

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