PICK UP INTERVIEW
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石崎ひゅーい
石崎ひゅーい、2014年第一弾となるミニアルバム「だからカーネーションは好きじゃない」は彼の音楽活動の根源である「もうこの世にはいない母親」へ向けられたコンセプトアルバムである。亡くなった母に捧げられたデビューミニアルバムのタイトル曲である「第三惑星交響曲」に続き、今作には母親の死という誰にも必ず訪れる別れを喪失感と幸福感で表現した全5曲が収録。石崎ひゅーいの全てを形成したといっても過言ではない彼の母親の存在がいかに大きなものであったか、このアルバムから感じとれるだろう。アルバムについて、母親について、石崎ひゅーいに話を訊く。

Q.今作、本当に素晴らしいです。

石崎:ありがとうございます。


Q.「第三惑星交響曲」もそうだったと思うのですが、ひゅーいさんの音楽の核にはお母さんがいらっしゃいますよね。

石崎:そうなんです。母親っていうモチーフはずっとありますね。


Q.特に今作はコンセプトアルバムといえる程、全部の曲のテーマとなっていますよね。

石崎:はい。僕、「独立前夜」ってアルバムを出した以降あまり曲を作ってなかったんですよ。家で酒を飲むか寝てるかの毎日で(笑)。それを見兼ねたスタッフが飲み会を開いてくれて「何かコンセプトを掲げて書いてみたら?」って助言をくれたんです。そういう作業自体したことがなかったんですけど、やってみようかなって。デビュー以来、僕の根源である母親のことを歌ってきたんですけど、ここで更にがっつり振り切ったアルバムを作ってみようと思ったんです。


Q.ひゅーいさんの中でお母さんはどのような存在ですか?

石崎:僕、母親を世界で一番尊敬しているんです。音楽的なことも、生き方も、全てにおいて母親から影響を受けているんです。


Q.どのようなお母さんだったのですか?

石崎:変わった人でしたよ。今回のアルバムは「だからカーネーションは好きじゃない」ってタイトルを付けたんですけど、僕が小学生の頃に母親にカーネーションをプレゼントしたら怒られたんですよ。


Q.え?

石崎:普通喜びますよね(笑)。でも僕の母親は「こんなクソみたいな花いらない」って言ったんです。勿論そのときはショックだったんですけど、今考えてみたら「母の日だからカーネーション」っていう決まり事にはまるのではなくて自分のオリジナルやアイデンティティを持って生きていけという母親からのメッセージだったと思うんです。


Q.自分で考えろと。

石崎:そうそう。型にはまるなっていう。


Q.凄くパンクなお母さんだったんですね。

石崎:本当にパンクな人でしたね。あと料理も上手かった。僕が家に帰ると友達が2、3人メシ食ってるんですよ(笑)。料理が上手な女性って良いですよね(笑)。


Q.あははは。それがM-5「卵焼き」に繋がるんですね。お母さんの作ってくれた卵焼きと今一緒にいる人が作ってくれる卵焼きの対比はグッときました。

石崎:ご家庭はどんな卵焼きでした?


Q.うちは甘かったですね。

石崎:一緒です。僕の母親が作る卵焼きは砂糖多目でした。隠し味でマヨネーズを入れるとふんわりするんですよ。最後に塩を少し入れると味が引き立つんですよね。それがうちの母親の味なんです。卵焼きは思い出に残っていますね。そういう普遍的なことを歌いたくて作った曲です。


Q.M-1「僕だけの楽園」は昔と今を比べながらその中で「母ちゃんは死んだ」ことに向き合った曲だと感じました。

石崎:色々なことを思い出しながらひたすら書いていきました。僕はどちらかといえば後ろ向きな人間で、あまり「今が最高!」って思ったことがないんですよ。昔のほうが良かったって思うタイプなんです。母親に生んで貰った赤ん坊の頃とか、絶対的に今よりも昔のほうが好きなんです。それって退化していくことだなって思うんですけど、自分にとってそれって凄く重要なことで。自分はそこに戻りたいんだなっていう。そう思いながら、それをひたすら箇条書きで書いていきました。あとはスキャットマン・ジョンを意識しています。


Q.「パッパッパラッパッパッパパピーヤ」の部分はスキャットマン・ジョンだったんですね。歌詞が退化していくのに対してサウンドは前進している印象があるのですが。

石崎:なるほど。ライブを通してどんどんパンクっぽい演奏になっていく実感は確かにありますね。たぶんそれが音に反映されているのだと思います。


Q.以前よりバンド感が増した気がしました。

石崎:そこは結構意識しています。1曲目から4曲目までは落ちないで、エッジの効いたライブ感のある曲を詰め込む構想で、最後の「卵焼き」を落ち所に持ってくるっていう。そういう全体の流れは考えて作りましたね。


Q.お母さんに聴かせたいですね。

石崎:このアルバムが出来上がったときに「発売しなくても良いかな」と思ったんです。出来上がったCDを富士山の頂上まで登って天に向かって投げたら何処からともなく大きな鳥が飛んで来てそのCDを母親のところに持って行ってくれたら良いなって。そう思ったんですよね。


Q.今作を作ったことで芽生えた感情ってありますか?

石崎:アルバムを作る前は、自分の原点に戻って気持ち悪い超マザコンアルバムを作ったら次のステップにに行けるかなって思っていました。結果、次に行ける感じは凄くしたんですけど、「これで親離れ出来るかな」って思いきやそうでもなくて(笑)。だったらもう何も考えずに音楽を作っていけば良いのかなって今は思っています。作れなかったらそれで良いやってとこま来てるんですよね。それをレコード会社に言うと「作ってよ!」って怒られるんですけど(笑)。

【HPアドレス】
http://www.ishizakihuwie.com/

アルバムジャケット

石崎ひゅーい
NEW ALBUM
だからカーネーションは好きじゃない
DFCL-2056

NOW ON SALE

¥1,750(+税)

石崎ひゅーいTOUR2014「仮装行列」

2014.07.04(金) 名古屋E.L.L
2014.07.06(日) 梅田クラブクアトロ
2014.07.07(月) 渋谷クラブクアトロ

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