PICK UP INTERVIEW
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OLEDICKFOGGY
OLEDICKFOGGY が2年5ヶ月振りに4枚目のアルバムをリリースする。「新世界」と名付けられた今作でバンドはその存在を確固たるものに築くであろう。ラスティック、ハードコア、クラストを基調としつつ日本のフォーク的な歌詞世界で聴く者を奮い立たせる独自のスタイルはOLEDICKFOGGYとしか形容しようがない。大きな称賛を得たアルバム先行シングル「いなくなったのは俺の方だったんだ/アーバンストンプ」「肯定の化学/風に吹かれて」を含む全12曲で新世界の幕開けを堂々宣言。伊藤雄和と大川順堂に話を訊く。奏でる音色は極悪フォーク、溢れる煮汁はパンクの魂。ダーティ・ラスティック・ストンプ!

Q.「新世界」完成おめでとうございます。本当に楽しみにしていました。

伊藤:ありがとうございます。


Q.アルバムの話を訊く前にパーソナルな部分に興味があるのですが、まず伊藤さんはどのような少年でした?

伊藤:普通の子供だったと思いますよ。川とか、自然で遊んでいましたね。虫を取りに行ったり。あとBE-BOP-HIGHSCHOOLに憧れていた。沼津っていう山と海に囲まれた町で育ちました。順堂君は隣町出身で。

順堂:そうだね。伊藤とは高校のときに出会いました。

伊藤:順堂君とはその頃から一緒にバンドをやっています。


Q.音楽との出会いは?

順堂:俺は小学生の頃に親の影響で聴いていたザ・ビートルズ。そこからBOØWYやハードロックを聴くようになっていきました。

伊藤:所謂J-POPではない音楽だと中2の頃に聴いていたMAGICに影響を受けました。


Q.では高校生の頃はロカビリーをやっていたのですか?

伊藤:いや。バンドを始めたのは高1の頃なんだけど、サイコビリーのバンドをやっていました。そのときのドラムも順堂君です。


Q.当時の沼津のサイコビリーシーンってどういうものだったんですか?

伊藤:シーンとかなかったと思いますよ。地元のクラブでサイコビリーが流行っていたくらいだと思う。僕らはGOOFY’S HOLIDAYとかとの絡みもなかったから沼津に音楽シーンがあったかどうかも知らなかったし。クラブに友達のDJがいてちょっとライブをやるくらいの感じでした。だからシーンっていうより発表会みたいな感じ。ちなみにそのときは五寸釘兄弟って名前でやっていました。


Q.本格的にバンドを始めたのは?

伊藤:とにかくバンドが楽しくて色んなコピーやカバーをしていたんですよ。東京スカンクスとか。その後に他の人にも誘われてハードコアやパンクとか、サイコビリーじゃないバンドを始めたんです。それが肛門ネットワークってバンド。そのときもまだコピーバンドだったんだけど「そろそろオリジナルをやろう」ってなってバンドをちゃんとやることになったんです。それはクラストのバンドでしたね。その時は順堂君はいなかった。

順堂:俺は高校を卒業して留学してました。

伊藤:その後、俺は高校を卒業して上京しました。


Q.上京してすぐバンドは始めたのですか?

伊藤:2年くらいやってなかった。20歳くらいの頃からパストラーレ・キャッスルっていうラスティック系のコピーとかカバーをしていたバンドを始めたんです。OLEDICKFOGGYの前身バンドですね。


Q.伊藤さんのバンド遍歴を辿るとサイコビリー、ハードコア、クラスト、ラスティックがあってそれはOLEDICKFOGGYにも受け継がれていると思うのですが、歌詞の世界観からは日本歌謡やフォークも感じます。

伊藤:直接的に影響を受けた訳じゃないんですけど、たぶん子供の頃に聴いていた歌謡曲が自然に残っているんだと思います。歌モノの曲を作ったときにそういう風になってしまったというか。フォークは意識していなかったけどそうなっちゃったっていう。でも周りからフォークって言われるようになってから少し意識するようになりましたけどね(笑)。


Q.OLEDICKFOGGYの結成は2003年ですが前身バンドから引き継ぐ形で始まったのですか?

伊藤:パストラーレ・キャッスルから引き継いで、メンバーチェンジを繰り返してその頃からいるのはベースのTAKEだけですね。色んなメンバーが入っては辞めて今のメンバーになりました。その頃はデモテープをライブハウスに持っていって平日にノルマを払ってライブしていました。


Q.バンドの転期ってありました?

伊藤:FUJI ROCK FESTIVALのROOKIE A GO-GOに出たくらい?

順堂:でもあんまり状況は変わらなかったよね。

伊藤:「Red Neck Riot」っていうCDを自主で作ったけどそれもあまり状況は変わらなかったし。やっぱり本格的にCDを流通するようになってからだと思う。だからミニアルバムの「ナキニッシモアライズ」か。

順堂:「Knock On Wood」は流通はしてないもんね。

伊藤:そうそう。レーベルから出したけど流通はしていない。「ナキニッシモアライズ」が全国のレコード屋に置かれるようになってから…と言っても転期っていうほどガラッと状況が変わったかって言うとそうじゃないしな。京都大作戦に呼んでもらったことは大きいですね。新しい客層がライブに来るようになったし。

順堂:メロコアなどを好きな人も来るようになりましたね。

伊藤:そういう人達に知ってもらえたのは有難いですね。


Q.2009年には「RUSTICが止められない!!!」、2011年には「いいえ、その逆です。」をDIWPHALANX RECORDSに移籍してリリースされましたがこの反響は大きかったんじゃないですか。

順堂:ああ、転期って言ったらこの辺りかもしれないですね。

伊藤:でも、ずっとゆっくりだよね。ROOKIE A GO-GOに出ると売れるってジンクスあるじゃないですか。完全に売れると思っていましたから(笑)。

順堂:mixiのフレンドが増えたくらいだったよね(笑)。京都大作戦に出た次のライブも動員は30人くらいだったし(笑)。

伊藤:でも昔は30人も入らなかったからね。そう思うと状況は随分変わったと思います。凄い地方に行くと今でもそういうときありますけど(笑)。


Q.OLEDICKFOGGYは1年中ツアーをしているイメージがあるのですが去年はどうでした?

伊藤:2013年は少なかったですよ。80本くらい?

順堂:うん。それくらいかな。一昨年の103本ほどじゃないです。

伊藤:でも去年は映画「クローズEXPLODE」の撮影っていう初めて経験することもあって充実していました。ライブの本数は少なかったけどその分曲作りも良い感じに出来ましたし。


Q.アルバム制作はいつ頃から開始したのですか?

伊藤:曲は夏から作りだして10月に最初のレコーディングがあって。

順堂:3回に分けてレコーディングしたんですよ。だから気持ち的には楽でしたね。

伊藤:ギリギリまで歌メロとか決まっていなかったから、一気に12曲レコーディングだったら無理でした(笑)。


Q.ではアルバムテーマがあったわけでなく出来上がった曲からレコーディングしていった感じですか?

伊藤:そうですね。シングルでリリースしたM-2「いなくなったのは俺の方だったんだ」が出来たときにアルバムが見えたというか。しっくりくる曲が1曲出来ると、そこからアルバムの全体像が見えだしてどんどん曲が出来ていくんですよ。でも今回は全部録り終えるまでアルバムがどうなるか分からなかったですね。


Q.先行シングル「いなくなったのは俺の方だったんだ/アーバンストンプ」と「肯定の化学/風に吹かれて」は曲の持つパワーとインパクトが物凄かったです。抽象的な表現ですけど曲が色んなものを超えていく感じがしたんです。

伊藤:嬉しいです。そう言ってくれるだろうと思って作りましたから。

順堂:なんとなく「ナキニッシモアライズ」みたいな作品を作りたいねって話していて。声を張らないでフォーク寄りな感じでいこうかって。やってみたら思いっきり声張っていたけど(笑)。

伊藤:結局ね(笑)。


Q.「いなくなったのは俺の方だったんだ」は勝手に自分のことを歌ってくれているような気持ちになりました。「これは俺の歌かもしれない」って(笑)。

伊藤:あははは。この曲の反響はかなりありましたね。俺達の代表曲は「月になんて」って言われるんだけど、やってる側からするとそこから進みたいし違うことをやりたいじゃないですか。ライブでもやっぱり「月になんて」をやらないと納得してもらえないし、たまにやらないとライブが締まらなかったりして。それを超えたくて毎回作っているんだけど、この曲が出来た時はかなりの手応えがあったし練習の段階で「キテるな」って思いましたからね。


Q.アルバム全体ではどういう作品になりましたか?

伊藤:原点回帰ですかね。その上で、昔からやってきたことの最上級が出来たと思っています。自分達の実力、テクニック、歌、演奏、全てのレベルが上がっているから昔表現しきれなかった部分が上手く表すことが出来ていると思います。


Q.ある意味集大成のような作品なのかもしれませんね。

伊藤:ここで解散したら本当に集大成ですよね(笑)。気をつけないと(笑)。


Q.伊藤さんの歌詞にはいつも奮い立たされるのですが、どのようなメッセージを込めて書かれていますか。

伊藤:矛盾とか葛藤とかやるせない気持ちを社会に対しても自分自身に対しても書いています。あと妬みとか嫉みとかそういうものと、環境問題や社会的な問題も直接的ではないけど感じとってもらえるようにチラチラ出しています。


Q.押しつけではなく考えるきっかけを提示する歌詞ですよね。

伊藤:押しつけることも時には大事かもしれないけど、それより自分で考えて解釈してもらった方が良いと思います。正解や答えがひとつになるのが嫌なんですよ。自分で聴いて考えて欲しいです。


Q.この作品に「新世界」と名付けたのは?

伊藤:「新世界」って言葉がパッと思い浮かんだんですよ。良いですよね、新世界。ただゆずのアルバムとタイトルが一緒なんですよ。それで広中さん(DIWPHALANX RECORDS)に相談したら「ゆずは新と世界の間にスペースがあるから大丈夫でしょ」って(笑)。


Q.あははは。5月からツアーも始まりますが今回のツアーもかなりの本数ですよね。

伊藤:過酷を極めたツアーになると思います(笑)。5日間連続とかありますからね(笑)。


Q.ツアーファイナルは恵比寿LIQUDIROOMのワンマンですね。

伊藤:ビビってます(笑)。俺達、前売りが全然売れないんですよ。当日までわからない傾向でして。

順堂:プレイガイドで売れないよね(笑)。WEB/SNSとかからのメール予約のが多いですね。

伊藤:当日来ればなんとかなるって思っている人ばっかりなんじゃない(笑)。プレイガイドで早い番号を取って席取りするみたいな文化あるじゃないですか。僕達の周辺にはそういう文化が全くないですからね。他のバンドではライブ終わってからバーカウンターで水とか交換して帰る人もいるみたいですよね。僕らはライブハウス行ったらすぐ酒飲むよね(笑)。


Q.OLEDICKFOGGYのライブにお酒はよく合いますからね(笑)。では最後にメッセージをお願いします。

伊藤:アルバムは完成したけどツアーで初めて作品として完成すると思っているので。この作品をライブに来てくれた人と一緒に確かな物にしていきたいです。

順堂:苦労はしたけど良いアルバムが出来ました。伊藤も言ってたようにライブで出来上がる作品なのでツアーファイナルまでやるだけです。


OLEDICKFOGGY:
伊藤雄和(Vocal & Mandolin)
スージー(Guitar)
TAKE(Double Bass)
四條未来(Banjo)
大川順堂(Drums)
Misa(Accordion & Keyboard)

【HPアドレス】
www.oledickfoggy.com

アルバムジャケット

OLEDICKFOGGY
NEW ALBUM
新世界
PX280

2014年5月21日発売

\2500+税
初回プレス盤のみ スリップケース仕様/エンボス加工

OLEDICKFOGGY TOUR 新世界 2014

5/24 (sat) @東京 新宿LOFT(ワンマン)
5/31 (sat) @大阪 難波MELE(ワンマン)
6/1 (sun) @静岡 浜松G-SIDE
6/7 (sat) @栃木 宇都宮POP GARAGE
6/13 (fri) @福岡 博多KIETH FLACK
6/14 (sat) @大分 別府COPPER RAVENS
6/20 (fri) @茨城 水戸LIGHT HOUSE
6/21 (sat) @群馬 前橋DYVER
6/22 (sun) @福島 いわきSONIC
6/28 (sat) @宮城 仙台BIRDLAND(ワンマン)
6/29 (sun) @新潟 WOODY
7/5 (sat) @富山 MAIRO
7/12 (sat) @三重 四日市CLUB CHAOS(ワンマン)
7/13 (sun) @岐阜 柳ケ瀬ANTS
7/18 (fri) @山形 酒田HOPE
7/19 (sat) @秋田 SWINDLE
7/20 (sun) @長野 INDIANA LIVE THE SKY
7/21 (mon) @静岡 沼津QUARS(ワンマン)
8/1 (fri) @宮城 石巻BLUE RESISTANCE
8/2 (sat) @岩手 宮古KLUB COUNTER ACTION
8/3 (sun) @福島 AREA559
8/6 (wed) @広島 CLUB CHAINATOWN
8/7 (thu) @山口 湯田温泉ORGAN’S MELODY
8/8 (fri) @島根 松江B-1
8/9 (sat) @岡山 津山K2
8/10 (sun) @京都 舞鶴赤れんがパーク 赤れんが二号棟
8/16 (sat) @山形 新庄VICTROLL CAFE
8/17 (sun) @栃木 足利CLUB SOUTH BBC
8/23 (sat) @岡山 PEPPELRLAND
8/24 (sun) @兵庫 神戸108
8/30 (sat) @北海道 札幌KLUB COUNTER ACTION
8/31 (sun) @北海道 旭川 MOSQUITO
9/5 (fri) @高知 CHAOTIC NOISE
9/6 (sat) @香川 高松TOONICE
9/7 (sun) @愛知 名古屋HUCK FINN
9/13 (sat) @新潟 小千谷市山本山高原山頂広場
9/14 (sun) @京都 MUSE
9/15 (mon) @石川 金沢VANVAN V4
9/27 (sat) @東京 恵比寿LIQUDIROOM(ワンマン)

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