PICK UP INTERVIEW
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浅井健一
前作「PIL」から約1年半振りとなる浅井健一ソロ名義のフルアルバム「Nancy」が届いた。彼の真骨頂とも言える聴く者の想像力を掻き立てるような詞世界が全編に浸透する今作は儚さと悲しさと優しさと美しさが同居した素晴らしい作品となっている。またプロトゥールスを導入したことで自らがコンピュータープログラムを行うなどサウンド面でも進化しており、浅井健一というアーティストのスケール感も一層拡がりを見せている。今作を完成させた浅井健一に、アルバムについて、制作については勿論、気になる新バンドについても少しだけ訊くことが出来た。これからも目が離せない。

Q.前作「PIL」はSHERBETSと並行して制作されていたと思うのですが、この1年半はソロに専念されていたのですか?

浅井:そうだね。ずっとソロに集中していた。去年の1月くらいから作り始めて、1年くらいはやっていたと思う。


Q.どんなモードだったのですか?

浅井:凄いやつ作るぞってモード。


Q.前作からプロトゥールスを導入したことで曲の作り方に変化はありましたか?

浅井:作り方に関して言えばそんなに変わらないかな。レコーディングの仕方は変わったけどね。今回はプロトゥールスでゼロから作ったのは3曲くらいで。ソロは一人で創作する時間が長いからプロトゥールスで作りこむのも合っとると思うけどバンドのメンバーで一緒に作り上げる化学反応も大事だと思うし。


Q.今作はその両方が同居していると。

浅井:うん。それぞれ良さがあるしね。勿論、バンドでやってもメンバーによっては何も化学反応が起きない場合もあるよ。でも俺は福士さん(福士久美子)とやると化学反応が起きるんだわ。だから今回も参加してもらっとる。


Q.今作はどのようなメンバーが集まっているのですか?

浅井:福士さんはとにかく相性が良いから自然に決まった。椎野さん(椎野恭一)は彼のドラムが大好きで叩いてもらったし、林君(林幸治)はちょっと冒険だったけど、エンジニアの深沼君(深沼元昭)の紹介でグルーヴィーなベースを弾くって噂を聞きつけてお願いしたら凄く良かったんだよね。


Q.ソロは作品毎にメンバーが違いますよね。その都度新しいバンドを組む感覚なのでしょうか?

浅井:俺の場合はそうだね。一般的にいうソロとは違ってバンドに近いソロなんだと思うよ。だから新しいバンドで作ったアルバムって感じもある。


Q.今作には「Nancy」というタイトルが付けられていますが、ナンシーという女の子が存在する架空の世界の物語がアルバムになっていると解釈しました。

浅井:うん。M-6「Papyrus」にナンシーファラウェイって女の子が出てくるんだけど、その子の名前からとった。「Papyrus」がアルバムの楽曲を代表している感じがしたもんで。


Q.前作でも感じたのですが、M-1「Sky Diving Baby」やM-7「桜」やM-9「君をさがす」など、コーラスが印象的な楽曲が増えましたよね。

浅井:最近コーラス付けるのが凄く好きになって。昔は余りコーラスを付けなかったんだけどね。コーラスを付けると曲の雰囲気が変わるでしょ。あれが好きなんだよ。


Q.コーラスに拘るようになったきっかけは何かあったのですか?

浅井:エンジニアの深沼君と一緒にやるようになってからかな。コーラス付けるのが上手いんだわ。深沼君からの影響は大きいと思うよ。あとはプロトゥールスを使うようになったから。プロトゥールスはコーラスを録るのに適しとるからね。


Q.そもそもプロトゥールスを導入したのは?

浅井:時代の流れ。あと利便性。一人でもやれるでしょ。自分の中の世界観が自分で表せるし、バンドじゃ試さないようなことも徹底的に試せるのが良い。より自分の音楽を追求出来るツールだと思う。時間の制限もないしさ。そこが魅力だよね。


Q.レコーディングも自宅でやれますしね。

浅井:うん。スタジオじゃなくて自宅や仕事場でやっとる。時代の変化だわ。


Q.そういう空間で録っているからこそ浅井さんそのものが出ているのかもしれませんね。

浅井:そういうことだよね。自分の才能が全て。自分の才能だけでどれだけ凄いのが作れるかだと思う。誤魔化せないからね。


Q.はい。あと僕は浅井さんの歌を聴くときに感じることがあって。

浅井:なに?


Q.不特定多数に向けてではなくて自分だけに歌ってくれているような感覚になるんですよ。

浅井:一番良いじゃん。


Q.向き合って歌ってくれているような。

浅井:それが一番の理想だと思うよ。


Q.それって歌にリアリティーがなければ成り立たないと思うんです。でも浅井さんの歌詞は架空の世界のことを歌っているわけで。

浅井:架空の世界のこと歌っているにも関わらず、それでもリアリティーを感じることがあるってことでしょ。それは歌声じゃない?上辺で歌っているかマジで歌っているかは声で分かるじゃん。会話の声とかもそうだけどさ。俺は何も考えずにやっとるけど、そう感じてもらえたなら嬉しいよね。


Q.架空の世界の中に現実味を感じるのは浅井さんの存在が確立しているからであって、浅井さんの声で歌うことは浅井さんのリアリティーとして感じることが出来るのかと。

浅井:しっかりしなくちゃね(笑)。


Q.しっかりしていると思います(笑)。では改めてどういうアルバムになりましたか?

浅井:でらかっこいいアルバムになったと思う。ツアーもするから楽しみにしとってよ。沢山練習して最高のツアーにするから。ライブは、前半がアコースティックで、後半がアルバムの曲を中心にしたエレクトリックなライブになると思う。今回のツアーは暴れる感じじゃなくて、胸の奥に届くような音楽をやろうと思ってるから、みんなに観に来て欲しい。


Q.楽しみにしています。最後に、先日の「ARABAKI ROCK FEST.14」で披露された新バンド「ROMEO's blood」が凄く気になっているのですが…。

浅井:あのバンドはまだ発展途上のバンドなんだよね。今、かっこいい曲が生まれつつある状態。当分はアンダーグラウンドな活動になると思う。それに今はソロに専念しようと思ってるからね。でもソロのツアーが終わったらやるかもしれん。俺もまだ全然分からん、あのバンドは(笑)。


【HPアドレス】
sexystones.com

アルバムジャケット

浅井健一
NEW ALBUM
Nancy

NOW ON SALE

初回盤【2CD】VKCA-10050/10051 \3400(+税)
通常盤【CD】VKCA-10052 \3000(+税)

LIVE SCHEDULE

7/10(木) 赤坂BLITZ「Sky Diving Night」
2014AUTUMN TOUR「Splash Nancy」ACOUSTIC & ELECTRIC NIGHT
10/2(木)札幌CUBE GARDEN
10/8(水)名古屋DIAMOND HALL
10/9(木)なんばHatch
10/17(金)福岡DRUM LOGOS

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