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Bob is Sick
2008年、中学の同級生で結成されたBob is Sickが初の全国流通盤「sokokala」をリリースした。ギターロックシーンの新星として名古屋を中心に活動する彼らの名を一躍全国に知らしめたのが2009年の閃光ライオットだった。しかし当時17歳だった彼らは受験のために活動休止を余儀なくされ、その後は様々な壁にぶつかっては壊し自分達の道を進んできた。そんな彼らがついに完成させた1stミニアルバム「sokokala」は名古屋から全国に羽ばたく大きな一歩となるだろう。ここからはじまる物語、Bob is Sickと共に歩んでいこう。

Q.4人は中学の同級生なんですよね?

久世:そうですね。竹内意外の3人は小学校の頃からの同級生です。


Q.バンドをやり始めたのはいつ頃なのですか?

近藤:「3年生を送る会」でライブをやるために組んだのが最初で。

久世:でも僕と近藤は違うバンドだったんですよ。コピーバンドだったんですけど。


Q.その頃はどんなバンドのコピーをしていたのですか?

久世:BUMP OF CHICKENですね。

近藤:僕のバンドもBUMP OF CHICKENのコピーバンドでした(笑)。

久世:それで気付いたら一緒にやるようになっていて。


Q.竹内君が加入したのは?

竹内:僕は中学を卒業するくらいまで楽器を全くやっていなかったんです。「3年生を送る会」で3人が演奏していたのも見ていましたから(笑)。それが突然バンドに誘われて。

久世:学校のトイレで「お前、あしたからうちのバンドのギターな」って(笑)。部活みたいなノリで誘ったんですよ。


Q.その頃からBob is Sickというバンド名でやっていたのですか?

久世:そうですね。高校に入ってすぐYAMAHAの「The 1st Music Revolution」っていうコンテストに出たんですけど、バンド名が必要で決めました。BUMP OF CHICKENみたいに「何とか何とか何とか」っていう言葉のニュアンスの名前にしたくて。それでレインボー英和辞典をパッと開いたら「sick」って単語が目にとまったんです。その例文に「Bob is sick」って書いてあって「これだ!」って(笑)。だからバンド名に意味はないんです(笑)。


Q.それぞれどのような音楽がルーツなんですか?

久世:最初はみんなBUMP OF CHICKENとかを聴いていたんですけど段々それぞれバラバラな音楽を聴くようになっていって。僕は最近HIP HOPとかポエトリーリーディングばかり聴いています。

竹内:僕は最近のニューヨークのコンテンポラリー系のギタリストが好きで聴いていますね。

近藤:元々はBUMP OF CHICKENとかスピッツを聴いていたんですけど、今はドラマーのソロを聴いたりファンク系の音楽を聴いたりしています。


Q.初の全国流通盤「sokokala」がリリースとなったわけですが気持ちの変化などはありましたか?

久世:やっとスタート地点に立ったなっていう感じはありますね。やっぱりこれまでとワクワク感は全然違うし。

近藤:知らずもがな気合いも入っていると思います。何かひとつでも残せたらなって気持ちは今までに増してありますね。

竹内:でもCDがお店に並ぶってことが始めての経験なので。

久世:まだ楽しみ方が分かってないよね(笑)。

竹内:うん、正直まだよく分かってない部分はありますね(笑)。


Q.「sokokala」にしてもM-6「ここからはじめよう」にしても、タイトルだけ聞くとすごく前向きじゃないですか。でもBob is Sickの楽曲を聴くと最初から前を向いていた人の歌では無くて前を向くことが出来た人の歌なのかなって思いました。

久世:実は僕、どんな音楽を聴いても何も響いてこない時期があって。それくらい落ちていたんです。それで、どんな音楽だったら今の自分に響くかってことを考えているときに作ったのが「ここからはじめよう」だったんです。だからこの曲は、今うつむいてしまっている人に聴いて欲しいんですよ。どん底にいた僕が作った曲なのでもしかしたら誰かを救えるかもしれないっていう気持ちがあるんですよね。

近藤:「sokokala」っていうのは「底から」って意味もあるんですよ。底からはじめようっていう。だから今、どん底にいると思っている人にこそ聴いて欲しいです。


Q.「いつか必ず君の夢を形にしろよ」っていう歌詞の説得力は夢を形にした人だから言える言葉ですよね。

久世:歌詞は自分にも歌っていて。それが誰かにも響いてくれたらいいなって思っています。あと曲を聴いて耳に残る言葉を僕は使いたいんですよね。「この言葉が痛かった」とか「この言葉は刺さった」っていう歌詞が1曲の中にひとつはないと嫌なんです。だから歌詞を書くときはまずブッ刺したい言葉を決めて、そこから広げていくんです。


Q.確かにハッとする言葉がどの曲にもありますね。例えばM-5「ホームに立って」の「上っ面のヒーロー 偽物で上等」とか。この曲はバンドの決意表明のような曲だと思いました。

久世:そうですね。この曲にはBob is Sickがどういう気持ちで音楽をやっているかが全て詰まっていると思います。バンドをやっていると「何偽善者ぶったこと歌ってるの?」っていう人もいると思うんですよ。でもそれで誰かを救えるならそれで僕は良いんじゃないかって思うんですよね。そういう気持ちで書いた曲です。


Q.音楽で誰かを救うことって思いを共有することだと思うんです。そういう意味でも「ここからはじめよう」の「最低で最悪だって叫んだって」とシンガロングするパートはバンドとリスナーがひとつになれますよね。ライブでみんなで歌ったら物凄いことになりそう。

久世:メンバーですら歌えていないですからね(笑)。でも下手糞でもいいからあのエネルギーをみんなで共有したいんですよね。お客さんも声を裏返して喉を潰しながら歌ってくれたら良い空間になるだろうなって思います。


Q.M-1「Di」は愛というものを独特な視線で描いた曲ですよね。

久世:愛って美しいものってイメージが一般的な捉え方だと思うんですけど、綺麗なものだけじゃないなって見方をしたときに出来た曲で。曲もポップに聴こえると思うんですけど歌詞で汚い言葉を使っていたりして、愛の裏表を音楽で表現出来たかなって思います。


Q.愛を歌おうと思ったときに「世界は愛にまみれて泥団子のようだ」っていう言葉が出てくるのは面白い視点ですよね。X JAPANのYOSHIKIの「I LOVE YOUって書こうとしたらI KILL YOUって書いていた」っていう名言を思いだしました。

久世:あははは。


Q.M-2「音沙汰」は久世君からバンドのメンバーへの手紙のような曲だと思いました。

久世:曲が出来なかったりバンドが上手くいってないときに作った曲で、僕がメンバーの向けて「お前たちとやっていきたいんだぞ」「もっといけるぞ」って気持ちを込めて書きました。


Q.そういう話はメンバー間でするのですか?

近藤:全くしないですね。だから歌詞を読んで気持ちを受け取ることもあります(笑)。曲は久世が作るので、最初に聴くときは僕らもいちリスナーとして聴く部分があるんですよ。「なるほど」みたいな(笑)。どの曲にも響く言葉があるのでそれをどう活かすアレンジをするかっていう。


Q.では曲は基本的に久世君が書いたものをみんなでアレンジする形ですか?

久世:基本的には。でもM-3「malmal」は竹内が初めて書いたんですよ。


Q.確かにこの曲だけ毛色が違いますよね。ジャズっぽい要素も感じますし。

竹内:これは元々自分で何となく作っていた曲をバンドで合わせてみたことから生まれた曲で。

久世:この曲に歌を乗せるのはめちゃくちゃ大変だったんですよ。「出来るわけねーだろ」って思いましたから(笑)。転調しまくるし(笑)。それで一回諦めかけて「インストの方がしっくりくるんじゃない?」って話をメンバーにしたんですよ。でも竹内が「歌を乗せたら面白いと思うんだよね」って言ってくれて。それで考えて考えてようやく形になった曲です。


Q.メロディーだけじゃなくて歌詞の書き方もいつもとは違う?

久世:違いますね。初めて曲を聴いたときに僕がイメージしたものを竹内に話したら「そんな感じだよ」って言ってくれて。そのイメージを元に歌詞を書きました。


Q.久世君の歌詞ってメッセージ性の強いものが多いと思うのですが、この曲は情景が浮かんだりストーリーを想像させる歌詞だなって思いました。

久世:そうなんですよ。曲から出来たので自然とそうなったんだと思います。


Q.M-4「アル」も「偏見のコレクションにもう用はないのだ」という歌詞が刺さりますね。

久世:これはバンドについて書いた曲ですね。「アル」はアインシュタインのニックネームなんですけど、彼が「常識とは18歳までに集めた偏見のコレクションだ」っていう言葉を残していて。当時、僕らは曲を作っていても同じような曲しか出来なかったり面白いことが出来ていない時期だったんですよ。そのときにこの言葉を聞いて凝り固まった考え方を捨てようと思ったんですよね。


Q.Bob is Sickとして音楽を作る原動力ってどこにあると思いますか?

久世:僕、どれだけ音楽を聴いていても足りないと思っちゃうんですよ。人の曲を聴いていても「もっと言って欲しい言葉があるのにな」って思うことがよくあって。それを形にしているんです。「もっと欲しい、もっと欲しい」って、自分がかけて欲しい言葉が溜まっていって、それが曲になっていくんです。


Q.音楽を聴いていて満たされない気持ちを自分達の音楽で補っている感覚というか。

久世:その感覚ですね。「こうはなりたくない」っていう反発から生まれる曲もありましたからね。対バンしたバンドを見ても「絶対こんなバンドにはなりたくない」って思っていたし「何が言いたいか全然分からん」って思っていた時期もありましたから。でも今は「ここは良いかもな、でもこうしたらもっと良いのにな」くらいに変わりましたけど(笑)。


Q.その意識の変化は?

久世:かっこいいバンドに出会うことが増えたからだと思いますよ。あとライブハウスの人に「お前は人間性がなってない」ってよく言われて(笑)。最初は「うるせーよ」って思っていたんですけど、ちょっと考えて人の良いところを探すようにしてみたら良く聴こえるようになったんですよね。それが大きいのかもしれませんね。


Q.分かりました。では最後にリスナーにメッセージをお願いします。

近藤:これを聴けば今のBob is Sickが分かるような、今の僕らの全てを濃縮した1枚なので是非聴いて欲しいです。昔の僕らとは随分変わっていると思うので、今の僕らを知って欲しいですね。

竹内:自分が「かっこいい」と思える理想があって、もちろんまだまだ発展途上なのでそこには到達していないんですけど、良い感じで近付けたとは思っているので、聴いてくれた人がどんなリアクションをしてくれるか楽しみです。

久世:僕らの音楽は、悩んでいる人や自分がどん底にいると思っている人に絶対響くと思っています。楽しいライブが人気かもしれないけど、本当にしんどいと思ってる人に必要なのはこういう音楽だと思っています。そういう人にとって「Bob is Sickがいるから大丈夫」って思ってもらえるバンドになりたいです。


Bob is Sick:
竹内 勝哉(Gt) 近藤 潤弥(Dr、Cho) 久世 悠喜(Vo、Gt) 大畑 拓見(Ba)

【HPアドレス】
http://bobissick.jp/

アルバムジャケット

Bob is Sick
NEW ALBUM
sokokala
XQMC-1003

NOW ON SALE

¥1,500(+税)

Live Schedule

09/04(木) 新栄CLUB ROCK'N'ROLL
09/20(土) 下北沢MOSAiC
09/28(日) 新栄APOLLO BASE
10/31(金) 心斎橋Pangea
“初ワンマンライブ -ここからはじめよう-”
11/15(土) 新栄CLUB ROCK'N'ROLL

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