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メンバー

マッシュ(Vo./G.) 川元直樹(Dr./Cho.)

Kidori Kidori

 

常に進化を続けるKidori Kidoriが日本語詞の新曲3曲に洋楽カバー3曲を加えたEP「El Urbano」をリリースした。メンバーの脱退など激動の年となった2014年は藤原寛(ex. andymori)をサポートに迎え数々の大型フェスに出演、4枚のシングル、ミニアルバム「El Blanco 2」のリリースなど逆境をチャンスに変え積極的に活動を展開してきた。そんな彼らの進化や変化を恐れぬ「挑戦」が生んだのが今作「El Urbano」だ。新曲、カバー曲ともにテーマとなっているのは「都会」。そのテーマを様々な視点から表現したある意味コンセプトEPとも言える今作は次なるアルバムへの伏線にもなっているという。早くも次作への期待が高まる挑戦作についてメンバーに話を訊く。

 

 

 

Q.今作「El Urbano

は新曲3曲とカバー曲3曲で構成されていますが、オリジナル曲が全て日本語詞なのが斬新でした。意識的に日本語に変えたのですか?

マッシュ:割と自然な部分もありつつ、やっぱり変化は求めていたと思います。今までずっと英語詞をメインにやってきたので英語で歌うほうが自分的には楽なんですよ。でもそこに留まっていても駄目だなって。そう思いながら曲を作っていたら自然と日本語詞の曲が増えていて。それに2015年は新しいことに挑戦したいと思っていたんですよ。そこが上手い具合にはまった感じですね。2014年はメンバーの脱退もあったので、今年はよりポジティブな活動をしていきたくて。

川元:上京してから2人で話す機会が増えて。ネガティブなことも多かった2014年を乗り越えてバンドが今凄くポジティブな動きをしているんですよ。その中のひとつに日本語に挑戦することも含まれていて。色んなアプローチをしてく流れの中のひとつというか。

マッシュ:僕らは色んな音楽が好きやし、その中でたまたま英語が得意やったからこれまで英語でやってきたけど今なら日本語でもちゃんとしたものが作れる自信があるんですよ。だから今作は自分の新しい技を見て貰う感覚ですね。

 

Q.楽曲においてもアプローチの仕方が今までとは明らかに違いますよね。

マッシュ:今までの僕らの楽曲ってどちらかというと鋭い曲調のものが多かったと思うんですけど、そこに日本語を乗せるだけじゃつまらないと思うんです。形だけ変わるのは嫌なんですよね。それだとドラクエの色違いのモンスターみたいになってしまうなって。

 

Q.なるほど。

マッシュ:歌詞も今まで割と辛辣なプロテストソングが多かったと思うんですけど、今作は割と日常的なことを歌っていて。今まで歌ってきたようなことを日本語で歌うと説教がましくなると思うんですよ。だから直接歌うのではなく、色んな表現方法を模索して日常の中に潜ませて歌っているのかもしれません。

 

Q.楽曲的にはこれまでより良い意味でユルさが増していると思うのですが、ある意味では攻めていますよね。

マッシュ:そうなんですよ。今までにないアプローチゆえに攻めている部分はあって。今までのような鋭い曲も勿論僕らの要素としてはあるんやけど、基本的には僕も川元も田舎で生まれ育った人間やからとぼけている部分もあって。それが今作には出ているんやと思います。

川元:たまに素が出てくるんです(笑)。

 

Q.その二面性が面白いですよね。中々共存出来ないと思いますし。

マッシュ:はい。辛辣でソリッドな部分とユルさをうまく噛み合わせることが出来るバンドになったと自分でも思いますね。

 

Q.それは上京して環境が変わったことも関係していますか

マッシュ:歌詞には凄く影響があったと思いますね。でもとぼけている自覚は元々ありましたから(笑)。

 

Q.あははは。「El Urbano」というタイトルに表れているように「都会」がキーワードになっていると思うのですが、アルバム全体から「上京した人間と都会との距離感」を感じました。

マッシュ:ああ、まさにその通りで、M-1「ホームパーティ」は都会での生活、M-2「記号の街」は都会で生活する田舎者の自分が見た都会、M-3「PJ状態」は都会で暮らす心情といった、それぞれの角度から都会と僕らの距離感を歌っているんです…って今言われて気付きました(笑)。

 

Q.「ホームパーティ」は都会の若者のとある一夜を切り取ったような曲ですね。

マッシュ:ホームパーティというものがどんなものなのか実はよくわかっていないんですけどね(笑)。あやふやな概念しかない(笑)。そもそもホームパーティって言葉自体が和製英語なんですよ。でも「ホームパーティしよう」って都会感あるじゃないですか。そうやって都会に馴染もうとしていることもテーマとしてあって。

 

Q.この曲はどこか温かさもあって、悩んでいる人をホームパーティに招いて励ましている絵も浮かびました。

マッシュ:なるほど。どう?浮かんだ?

川元:僕も歌詞を読んだ最初の感想は一緒ですね。大きいパーティじゃなくて、ひとりの大事な人を励ますホームパーティって感じ。

 

Q.ピザを頼んでレコードを聴きながら気心の知れた仲間と集まっている。そんな何気ない夜の物語を想像させます。歌詞にはFLAKE RECORDSも出て来たりして。

マッシュ:FLAKE RECORDSって大阪の音楽好きなら誰しも知ってるレコード屋なんですよ。「レコードを買うならFLAKEやろ」っていうシンボルみたいな存在で。そういうシンボルが東京には沢山あるんですよ。それが「記号の街」に繋がるんです。

 

Q.確かに東京にはそういう場所や存在が沢山ありますね。

マッシュ:「これはここでやるのがかっこ良い」みたいなものが沢山ありますよね。そういうところを着眼点に作った曲です。

 

Q.楽曲も凄く都会的ですよね。Kidori Kidori流シティポップというか。

マッシュ:前回のインタビューで「エピタフが好き」って話をしたけど、僕ははっぴいえんどや山下達郎さんやシュガーベイブも好きで、中でも僕は細野晴臣さんが大好きなんです。そういうシティポップからの影響は大きいですね。こういうカラッとした世界観と妙に浮足立った感じが東京の街にはまると思ったんですよ。僕は音楽を聴きながら街をウロウロするのが好きなんですよ。目に映る景色と音をマッチングさせるのが好きで。でも渋谷を歩いていたときに当てはまるBGMが見つからなかったんです。それで自分の中で今の渋谷で聴きたい音楽をテーマに作ったのが「記号の街」なんです。

 

Q.管楽器が入っているのも渋谷の喧騒をイメージさせますね。

マッシュ:この曲には色んな楽器を入れているので苦労しました。

川元:でも最初からイメージは固まっていて。

マッシュ:うん。ゴールは見えていたね。

 

Q.続く「PJ状態」ですが、これはどういった状態なのでしょうか(笑)。

マッシュ:あははは。これは絶対に説明しないと分からない欠陥タイトルなんですけど(笑)。PJっていうのはパールジャムのことなんですよ。

 

Q.あのパールジャムですか?

マッシュ:そうです。パールジャムってアメリカでは国民的なバンドなんだけど日本だとあまり知名度がなくて。音楽好きでも「名前は知ってるけど曲は知らない」って人も多いと思うんですよ。そういうことから、名前だけが先行していて、実像が分からない状態を僕はパールジャム状態と呼んでいて。それは僕らにも言えることだろうなって。伝わっていないもどかしさもあるし、田舎者の自分が都会に溶け込めないことも当てはまるなって。それでこの曲は7インチでリリースしているんですけど今作にも収録することにしたんです。

 

Q.後半のカバー3曲はどのように選曲したのですか?

マッシュ:実はカバー曲にもテーマがあって。ジョン・デンバーのM-4「Take Me Home, Country Roads

も田舎の郷愁を歌っている曲なのでテーマにドンピシャで。続くザ・スミスのM-5「There is a light that never goes out」では「今夜、連れ出してくれよ」と歌っていて、それが都会に馴染めていない自分が誰かに委ねている感じが「ホームパーティ」にも繋がるなって。

 

Q.フランク・ザッパのM-6「Why Does It Hurt When I Pee?」は?

マッシュ:この曲はフランク・ザッパの「ジョーのガレージ」というアルバムに入っている曲で、ちょっと説明に言葉を選ぶんですけど、簡単に言うと主人公のジョーが都会で調子に乗って娼婦を買い、病気をもらうっていう、都会に馴染もうとして失敗した話なんですよ。

 

Q.ちゃんとテーマに沿っているんですね(笑)。

マッシュ:はい(笑)。

 

Q.この3曲が洋楽に触れるきっかけになる人もいるかもしれないですよね。

マッシュ:僕はずっと洋楽邦楽の垣根を無くしたいと思っているんですけど若い人で中々洋楽に触れる機会がない人もいると思うんです。なので今回の3曲は初級、中級、上級みたいな選曲にもなっていて。今までも弾き語りでお勧めの洋楽をカバーして、僕らの音楽を聴いてくれる人が洋楽に触れるための活動はやってきて。その延長かもしれません。あと今作をシングルと考えたときに、僕のイメージするシングルってカップリングにカバーが入っていたりするからそのマナーも継承したいなって。だから新曲とカバー曲のそれぞれから見えるものを合わせたのが今作の特徴かなって思います。色んなビジョンが見えるというか。

 

Q.そういう意味では次のアルバムの伏線にもなっているかも。

マッシュ:アルバムに向けての伏線は張り巡らせていますね。アルバムはこのテーマやコンセプトが更に大きくなったものにしたいし、面白くなるんじゃないかなって思っています。

 

Q.今作を作り上げた現在の心境はどうですか?

マッシュ:凄くワクワクしてます。今年は挑戦の年にしたいので。日本語のリード曲も僕らにとっては挑戦だったし、初のワンマンツアーも挑戦なので。あと、今本当に音楽が楽しいんですよ。それに挑戦でありながら「結局Kidori Kidoriだね」っていう安心感もあったりして。だから難しい話を抜きにして音楽を楽しんで聴いて欲しいです。音楽の楽しさを体現している自負もあるので。

川元:ワンマンツアーでは出せる全てを出しきりたいですね。絶対遊びに来て欲しいです。僕は個人的にワンマンツアーまでに10キロ痩せるっていう挑戦もしていて。その結果も楽しみにしていて下さい。

マッシュ:それ、どうでもいい挑戦だよ(笑)。

Kidori Kidori「El Urbano

 

RDCA-1038 ¥1,500(+税)

2015/2/18 Release

 

 

 

http://kidorikidori.jp/

"Kidori Kidoriと雨やどりワンマンツアー"

6/20(土) 大阪 梅田 Shangri-La

6/21(日) 名古屋 池下 CLUB UPSET

6/28(日) 東京 代官山 UNIT

2YOU MAGAZINE編集部

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