何から伝えればいいのか分からないほどBiSに色んな出来事が起こっている。3月4日には両国国技館での「WHO KiLLED IDOL?」開催が決定、さらにその直後の3月7日には再メジャーデビューシングル「WHOLE LOTTA LOVE / DiPOROMiSE」が日本クラウンより発売される。そしてこのタイミングでアヤ・エイトプリンスとカミヤサキのレンタルトレードが終了し国技館を待たずしてカミヤサキがGANG PARADEに戻ることがアナウンスされ、さらにBiSの象徴でもあったプー・ルイがグループを卒業するとの発表もされた。ひとつの時代が終わる。そして新しい時代が始まる。作っては壊して作っては壊して、そうやってここまで進化してきたBiSはまたここで新しいBiSへと進化を遂げるだろう。プー・ルイ、カミヤサキが在籍するBiSとしては最後になるインタビュー。今僕らが追っているのはただのリアルだ。
Q.3月4日の両国国技館でのライブが決まった頃はまさかプー・ルイがBiSを卒業するなんて思ってもいなかったので驚きました。サキちゃんのトレード終了もその時点では決まっていなかった訳で。
カミヤ:私のトレード終了は何も決まってなかったですね。
プー・ルイ:私はもうその頃には辞める決意はしていたんですけどね。
Q.国技館の意味合いも決定した頃とは変わってきましたよね。
カミヤ:最初は本当にさらっとLINEで「国技館を押さえました」ってきたんですよ。それがこんな大事になるなんて。
キカ:最初は単純に「7人で頑張るぞ!」って思っていたんですけど、色んなものがついてきました(笑)。
カミヤ:でも正直自分は「そろそろなんじゃないか」って思っていて。
プー・ルイ:そうそう、「国技館で(トレードが)終わりかな?」って思っていたよね。
カミヤ:うん。そういう予感が頭の中にありながらも実際はどういう動きになるか全然分からなくて。それがまさか国技館の直前で終了になるとは。
プー・ルイ:国技館の後にWACKの合宿があるから、その合宿の最終日に言われるのかなって。
Q.それにしてもレンタルトレードはBiSにとってもGANG PARADEにとっても大きい出来事でしたよね。まもなくトレード終了を迎えるサキちゃんはこのトレードで何を感じましたか?
カミヤ:なんか昔の自分って何も考えてなかったんだなって思いました。自分自身もBiS自体も昔とは違うものを求められていて、そんな中でBiSとして、カミヤサキとしての意識は随分変わったと思います。ギャンパレの頃は「BiSを潰してやる!」って気持ちでいたし、トレードが決まっても仲間になりきれないまま終わるんじゃないかと思っていたんですけど、今はメンバー全員の尊敬出来る部分を沢山見つけることが出来たので良い時間を過ごせたなって思っています。
Q.やはり旧BiSとは違いましたか?
カミヤ:全然違いますね。今のBiSの方がアイドルだなって思います。
プー・ルイ:前のBiSはそのままアイドル研究会だったんですよ。みんなで色んなことを試しながら作り上げていく中で、やらかしちゃったり間違ったりしながら、そこを直してアイドルになろうとしていた。でも今のBiSは研究会からアイドルになったBiSをみんなで作っている感覚なんですよね。旧BiSが解散して伝説になったからこそ今のBiSは最初からアイドルなんじゃないかな。
Q.そのBiSをもう一度始めることになってプー・ルイはどう思いました?
プー・ルイ:私はBiSを解散した後はバンドをやっていたのでアイドル業界のことを全然知らなかったんです。だからまたBiSをやることになってあの頃のようなBiSが始まると思ったらどうやら今の流行りは違ったみたいで。BiSも前とは全然違うんだなって思いました。
Q.メンバーは旧BiSを意識することはありますか?
ペリ・ウブ:私は前のBiSを解散してから知ったのでそこまで意識はしていないですね。それより今のBiSで新しいBiSを作りたいです。
プー・ルイ:それで良いんですよ。でもだからこそ同じBiSでも違うものになっていったんです。モーニング娘。もそうじゃないですか。モーニング娘。はモーニング娘。だけど今と昔では全然違う。あの感じですね。どっちが良いとか悪いとかじゃなくて。
Q.BiSをBiSが継承していくような。
ペリ・ウブ:はい。作り変えていくものだと思っています。
Q.旧BiSのメンバーであったプー・ルイとサキちゃんがいなくなることで完全に新しいBiSになる訳ですしね。
プー・ルイ:だから好き勝手にBiSを作るなら今ですよ。
Q.メンバーはプー・ルイの卒業をどう受け止めていますか?
キカ:まずはびっくりしましたね。
パン:卒業するって言われた日もいきなりで。
ペリ・ウブ:聴いた瞬間、時が止まりましたから。
キカ:でも卒業の話をしてくれた時のプーちゃんの目が穏やかだったから、そういうプーちゃんでいて欲しいし、ある意味良かったのかなって思いました。
プー・ルイ:憑き物が落ちたような感じだよね(笑)。
ペリ・ウブ:プーちゃんが違和感みたいなものを感じていたのは何となく分かっていたんですよ。でも辞めることはないと思っていたので私は驚きましたね。でもいつまでもウジウジしていられないしBiSは続いていくので「お疲れ様」って思いました。
プー・ルイ:それ失言ね(笑)。
ペリ・ウブ:え!?本当に!?(一同笑)
Q.憶測ですけど、プー・ルイは最初から新しいBiSを育てるためにBiSにいて、メンバーがここまで育ったことでその役目を終えて卒業するのかなって少し思ったんですけど。
プー・ルイ:私、そんなに良い人じゃないです(笑)。ただBiSをやり切っただけですよ。みんなのことなんて全然考えてないです。「もうBiSいいや!」って感じです(笑)。
Q.それも照れ隠しなのかなって。
プー・ルイ:照れてないです(笑)。前のBiSが解散するときは、その時点で気持ち的に終われなかったんですよ。サキちゃんは新しい活動のことをちゃんと考えていたけど、私は逆にBiSのことしか考えられなくて。そんな中でBiSが終わって、再結成してあのときのBiSをもう一度やるつもりだったけど、そこには私の知ってるBiSはなかった。だから違和感を感じていたんですよね。これからは新しい人が新しいBiSを作る時代だと思いますよ。
Q.天下一武道会でジャッキー・チュンに扮した亀仙人が孫悟空と天津飯の戦いを見て新しい時代にバトンを繋いだ感覚ですね。
カミヤ:めちゃくちゃ分かり易い(笑)。
プー・ルイ:でもそんな綺麗なことじゃなくて本当に私がやり切っただけですよ。
Q.なるほど。みなさんはプー・ルイ卒業で何を感じますか?
キカ:プーちゃんもサキちゃんもBiSを引っぱってくれる存在だったから、これからは私達全員がしっかりしなきゃなって思いますね。
ペリ・ウブ:そういう責任感は全員が持たないとね。
プー・ルイ:BiSって構造的に山だったんですよ。でも私達2人がいなくなることでその山が丸くなるんじゃないですかね。
Q.確かにこれまでのBiSは活動面や精神面、BiSとしての在り方をプー・ルイが舵を取って、ライブの見せ方などはサキちゃんがイニシアチブを取っていましたからね。その2人がいなくなることで三角形だったバランスは大きく変わりますね。
プー・ルイ:これからはメンバー全員が同じ力関係になると思う。だからBiSはここからが面白いんじゃないかな。
Q.それは今回のシングルに収録されている「WHOLE LOTTA LOVE」で感じました。この曲はメンバー全員が同じ力量でかめはめ波を撃っていますよね。前だったら全員がパワーを集めて最後にプー・ルイが元気玉を撃っていたと思うんですよ。
プー・ルイ:そうなりたくてなったんじゃないんですけどね(笑)。旧BiSのメンバーが辞めていく中で残った私が背負わなきゃいけなくなったっていう。
Q.この曲にはプー・ルイとサキちゃんは参加していないんですよね?
カミヤ:そうですね。でもレコーディングが始まった段階ではトレードが終了すると思っていなかったので私は楽器録りの見学に行ってます(笑)。
Q.BiSに戻ってくるアヤ・エイトプリンスもこの曲には参加していますが。
ペリ・ウブ:久し振りに一緒にレコーディングして変わってないなって思いました。「選択」って歌詞を洗濯するポーズをしながら歌っていたり(笑)。
ゴ・ジーラ:顔は美人だけどアホなんですよ。そういう明るいとこは何も変わってなかったです。
プー・ルイ:明るいっていうかアホだよね(笑)。
Q.「DiPROMiSE」は渡辺さんと松隈さんからのプー・ルイへのラブレターですよね。
プー・ルイ:捻くれた愛だなって思いました。私のことが大好きなんでしょうね。仕方ないなあ(笑)。
Q.サキちゃんもBiSとして最後のレコーディングとなりましたが。
カミヤ:BiSに戻ってきて、自分って感情を引きずり出して歌うことが好きなんだって再確認出来たので、それを「DiPROMiSE」で全部出してやろうと思って歌いました。自分が壊れるくらいに歌ってみようって。
Q.みなさんはどうですか?
ペリ:色んなことが詰まってるから聴くのも歌うのも大変ですね。
キカ:エネルギーは使いますね。
ゴ・ジーラ:歌詞のまま、気持ちが込もる曲になったと思います。
ももらんど:この曲を歌っているとプーちゃんとサキちゃんのことが頭に浮んでくるので不思議な気持ちで歌いました。
パン:音だけ聴いたらしっとりした曲なんですけど、歌詞をもらって歌ったら凄くエモくなって。どうしてもプーちゃんとサキちゃんしか浮ばない曲なので…トラウマですね。
プールイ:トラウマは言葉合ってるかな(笑)。後で辞書を引いてみてね(笑)。
Q.これからこの曲を歌う度にメンバーも研究員(BiSファンの総称)もプー・ルイとサキちゃんの影が浮ぶと思うので、ある意味十字架を背負う曲になるかもしれないですね。
カミヤ:こういう痛みを伴う曲って凄くBiSっぽいですよね。昔から応援してくれている人達が思っているBiSってこういうBiSだと思う。
Q.プー・ルイはBiS卒業後は何か考えているのですか?
プー・ルイ:婚活パーティーに参加しようと思ってます。なので私に会いたい人は色んな町の婚活パーティーに登録してね!でも条件は年収1,000万円以上なのでよろしくね。
Q.あははは。サキちゃんはギャンパレに戻る訳ですが。
カミヤ:既にリハーサルとかは始まっているんですけど、BiSのカミヤサキが終わるまではBiSのことだけ考えようと思っています。BiSが終わったらゼロから生まれ変わるつもりです。
Q.2人の存在はBiSにとって大きかったと思いますがメンバーはこれからどういうBiSを作っていきたいですか?
ペリ・ウブ:トライ・アンド・エラーで色んなことにみんなで挑戦していきたいです。同じ景色を同じ目線で見ながら成長していきたいですね。
パン:昔のBiSを知らない私達だからこそ作れる新しいBiSがあると思うので、個々のキャラクターを確立しながら新しいBiSを作っていこうと思っています。
ゴ・ジーラ:国技館の先にもBiSは続くので置いてけぼりにならないようにみんなともっと楽しいBiSを作っていきます。
キカ:グループ全体が明るく元気になると思うんですよ。若々しくなるっていうか。
カミヤ:おーい!
キカ:あははは。でも旧BiSのような痛みや辛さではなく、明るく楽しいBiSになる気がするので楽しみにしていて下さい。その中で私らしさを突き詰めていきたいです。
ももらんど:ももはプーちゃんやサキちゃんの後を着いていっていたし引っ張ってもらっていたんですけど、2人がいなくなっちゃうからしっかりしなきゃなって思っています。
Q.BiSはこれまでも作って壊してを繰り返してきたグループだと思うので、ここからまた始まる新しい物語が楽しみですね。
プー・ルイ:凄いことになると思いますよ。知らないけど(笑)。
Q.あははは。では最後にBiSとしてのプー・ルイ、サキちゃんからメンバーに一言ずつ下さい。
カミヤ:途中からBiSに戻ってきて一緒にBiSを作ってきた中で、誰かに頼ることでこんなにも救われるんだって教えてくれたのはBiSのメンバーでした。ギャンパレに戻ってもBiSに愛情を持って活動していくと思います。戻ってきたばかりの頃はBiSの愛情があったんですけど今はメンバーに愛情があるんですよ。だからギャンパレとBiSが真っ向勝負することになっても大事に思って戦うと思います。
プー・ルイ:そこはブチのめして欲しいけどね。人を殴るサキちゃんが見たいなあ。
カミヤ:ももが「カミヤサキ?最悪でしょ」とか言わない限り殴りません。
プー・ルイ:ももは人の悪口なんて言わないもんねー。
Q.プー・ルイはメンバーに何かありますか?
プー・ルイ:ないでーす。あ、売れて焼肉奢って下さいねー。あとは10年、20年と続くグループになって、私の子供がBiSに入るまで守っておいて下さい。超可愛い子供を産むので。年収1,000万の旦那と。
Q.その為にも婚活パーティー頑張って下さいね。
プー・ルイ:もし子供が男の子でもプー・ルイ特権枠で性別を超えてBiSに入れてもらうので楽しみにしてて下さいね。
WHOLE LOTTA LOVE / DiPOROMiSE
2018年3月7日発売
■初回生産限定盤
CRCP-10392
3800円(+税)
■通常盤
CRCP-10393
1000円(+税)
■LIVE
プー・ルイ ラストフリーライブ
「BiS『BiS FREE WiNTERLAND』」
3月3日(土)臨海副都心・青海南臨時駐車場J区画
OPEN 13:30 / START 14:30
BiS 2nd BEGiNNiNG TOUR FiNAL WHO KiLLED IDOL?
3月4日(日) 両国国技館
でらWACKのフェス。Powered by BOMNER-E
3月8日(木)名古屋ダイアモンドホール
BiS/BiSH/GANG PARADE/EMPiRE
http://www.brandnewidolsociety.tokyo/