EIMIE

関西のバンドシーンで活動するヒロa.k.aダークネス(MADLICK)とSASAYAMA L JACKSON(asayake no ato)がタッグを組み、無敵のロックアイドルを生み出すたべく立ち上がったプロジェクト、EIMIE。2018年8月のデビューライブ以降、シングルのリリースやワンマンライブを重ねながら精力的に活動中の彼女達であるが、月美月卍”ツキミ”、恵比寿丸莉菜 “リナ”が立て続けにグループを脱退。しかし2019年1月にはゆえにゆなぽっくる “ゆなぽ”、3月には東野カナ “カナ”を新メンバーとして迎え、最強ロックアイドルを目指しシーンを爆走することを高らかに宣言する彼女達が、新体制として、またEIMIEとしても初のミニアルバム『Kill your STANDARD』を完成させた。このタイトルが示すものはEIMIEを支えるヒロa.k.aダークネスとSASAYAMA L JACKSONの姿勢がそのまま表れているという。新体制、改めて攻撃再開の狼煙を上げたEIMIE、ヒロa.k.aダークネス、SASAYAMA L JACKSONの6人に話を訊く。

 

 

Q.新体制になってどうですか?

ハルカ:この4人になったのはまだ本当に最近のことなんですよ。

お嬢:まずツキミ(月美月卍)が辞めることになって、メンバー募集をしたら北海道からゆなちゃん(ゆえにゆなぽっくる)が入ってくれて。その後、3月に恵比寿丸(恵比寿丸莉菜)脱退したんですけど今度はカナが入ってくれて今のEIMIEが揃ったんです。そこからすぐにレコーディングがあったりバタバタです(笑)。

 

Q.新メンバーの2人は元々EIMIEを知っていました?

カナ:私は元々アイドルオタクだったのでEIMIEは知っていたしライブを観たこともあります。

ゆなぽ:私はオーディションを受けることになって知りました。元々歌うことが好きだったのでたまたま見つけたオーディションを受けることにしたんです。でも最初は関西のグループだって知らなくて(笑)。東京だと思っていたんですよ(笑)。だから関西だと知ったときはびっくりしたんですけど、面白そうだし行ってみるかって。

 

Q.カナさんはまだ先月(3月)加入したばかりですがライブをする前にレコーディングがあったそうですね。

カナ:そうなんですよ。

お嬢:レコーディング直前にカナが入ってきたんですけど、カナの歌を初めて聴いたらびっくりするくらい音痴で。(一同笑)

カナ:ちょっと(笑)。でも…音痴なんですよ。(一同笑)

 

Q.音痴って(笑)。

お嬢:EIMIEってみんな歌が上手だったし1月に加入したゆなちゃんも歌が上手かったのでびっくりして(笑)。良い意味で凄い子が入ってきたなって(笑)。

ハルカ:でも凄くレコーディングを頑張ってたよね。

カナ:ううう。

 

Q.ちなみにオーディションの基準とかってあるのですか?

ヒロ:インスピレーションですね。ゆなは北海道から出てくるガッツと人生を変えたいって気持ちにグッときましたし、カナは絶対的に問題児だと思ったので面白そうだなって。

SASAYAMA:メンバー選びはヒロがメインでやっているんですけど、みんないい子なんですよ。EIMIEは今が一番空気が良いんじゃないですかね。勿論今までのEIMIEも凄く仲良かったんですけど結構メンバーそれぞれが孤独を抱えちゃう部分があって。実力や人気っていう現実ものしかかってくるじゃないですか。それはこれからもそうだと思うんですけど、この4人は俺から見ていてお互いを支え合いながらそれぞれも向上心を持って活動出来るメンバーだなって思います。頼もしい4人が揃ったのでここからが勝負ですね。

 

Q.まだ1年も経っていないのに驚きました。かなり濃い時間を過ごしているのではないですか?

ハルカ:濃過ぎますね(笑)。

お嬢:メンバーの入れ替わりもあったしシングルもミニアルバムも出したし。

ハルカ:あとは結成した頃には想像していなかった大きいステージにも立てるようになったので、プロデューサーやファンの人達には本当に感謝していますね。5月にはダイアモンドホールのステージにも立たせてもらうし。

お嬢:めちゃくちゃ嬉しいよね。

 

Q.生活も一変したのでは?

お嬢:かなり。去年はまだ完全にニート(ハルカ)とただの大学生(お嬢)だったのが今じゃ考えられません(笑)。

 

Q.新メンバーの2人は今まさにその変化を感じているのではないですか?

ゆなぽ:そうですね。びっくりしてます(笑)。

カナ:私はデビューのタイミングでは愛知県に住んでいたので移動が新鮮でした。不安に思うことも多いけどメンバーやプロデューサーが支えてくれるので頑張りたいなって思っています。

 

Q.この4人になった今、改めてEIMIEとしてどんなグループになりたいですか?

ハルカ:唯一無二な存在になりたいって気持ちは前から変わっていなくて、アイドルって沢山いるけど他のグループとは違うオリジナリティを確立したいなって思っています。その為にも歌やダンスのクオリティを上げていくことが今は大事なんじゃないかなって。

ヒロ:俺達はとにかくかっこいい曲を作るのでメンバーにはそれをかっこよく表現してもらいたいです。EIMIEはメンバーがダンスを考えているんですけど、型にはまらないオリジナリティを確立しつつ、基本の歌も頑張ってもらって上のステージに一緒にいきたいですね。

 

Q.バンドマンが曲を作っていることもあって新曲はよりロック色が強くなりましたよね。

お嬢:「UNSIZED」とかめちゃくちゃかっこいいんですよ!

 

Q.「UNSIZED」はど頭から衝撃を受けました。あのデスヴォイスは誰が出しているのですか?

ハルカ:私です。

 

Q.そうなんですね。めちゃくちゃかっこいいですよ。キルサージ感が凄い。

ハルカ:キルサージ感(笑)。

お嬢:オタクをキルする感じが出てますよね。

ハルカ:EIMIEのデスヴォイス担当だったメンバーが脱退して私がやることになったんですけど、普段あんな声は出さないじゃないですか(笑)。

お嬢:出さないでしょ(笑)。

ハルカ:だからお風呂でめっちゃ練習したんです(笑)。

 

Q.メンバーで役割があるんですね。カナさんとゆなさんはEIMIEに加入して何を持ち寄りたいですか?

カナ:EIMIEに入るときにプロデューサーさんと「EIMIEでどんな存在になりたい?」って話をしたんですけど、私から見たEIMIEって元気だけどポジティブな訳ではないと思っていて。きっと考え込んじゃうこともあるんだろうなって。だからカナがメンバーのことを笑顔にしたいなって思っています。私の役割はそれかなって。

お嬢:めっちゃ良い子!

ゆなぽ:私はプロデューサーに「雰囲気的に落ち着いてる」って言われたんですけど、そういう面でもまだ入ったばかりですけどEIMIE全体をしっかり見て支えていける存在になりたいなって思っています。

 

Q.確かにゆなさんは北海道出身ですが京都のはんなり感がありますよね。

SASAYAMA:はんなり感、めっちゃ分かります(笑)。あとゆなはめちゃくちゃ達筆なんですよ。

ヒロ:でもアホなんです。漢字が全然書けないし。(一同笑)

 

Q.達筆なのに漢字が書けない(笑)。でもその二面性が面白いのかもしれませんね。

ヒロ:めちゃくちゃ良く言うとそうですね(笑)。でもめちゃアホですよ。(一同笑)

 

Q.ちなみに初期からEIMIEにいる2人は新メンバーを迎えてどう感じていますか?

ハルカ:最初はめっちゃ不安でした。メンバーの半分が代わるのでグループ的な雰囲気もどうなるか分からないし。だけど実際に2人が入ってきたらめちゃくちゃ楽しくて。

カナ:本当?

ハルカ:うん。勿論前も楽しかったけど、落ち込んでるときにポジティブな言葉をかけてくれるし、本当に雰囲気が良くて、今のこの4人が最高だなって思っています。

お嬢:ボクは辞める決断をしたメンバーの気持ちを尊重したいタイプなんですけど、ハルカがメンバーが辞めることを不安に思っていたことは近くにいるボクが分かっていたから当時はハルカのことが心配で。入れ替わりが激しいグループだって思われるのも心配だったし。でも入ってきた2人が本当に良い子だったからハルカも本当に今楽しそうだし、私も楽しいので、結果的に凄く良かったなって思っています。私もハルカも考え込んじゃうタイプなんですけど、芯が強くて明るい2人が入ってくれたからボク達が新メンバーに支えられることが多くて。なので、EIMIEに入ってくれたのがこの2人で良かったし、この4人で売れたいなって思っています。

 

Q.良いメンバーを選出しましたね。ちなみにプロデューサー側としては現状をどう捉えていますか?

ヒロ:EIMIEがどうっていうより、アイドルシーン自体に思うことはやっぱりありますね。僕もSASAYAMAも元々バンドシーンにいた人間なので当時は結構バンドマンから「アイドルにいきやがって」って言われたんですよ。でもそこが前よりは薄くなって、むしろ今になってアイドルのプロデュースを始めるバンドマンが凄く多いなって。そこはマウントを取る感じで「今更?」って思ってますけど(笑)。

SASAYAMA:やっぱり最初の頃は逆風もあったんですよね。でもその状況が変わってきて簡単にアイドルプロデュースを始めるバンドマンも増えてきた中で、言葉はアレですけど、アイドルを舐めてる人が多いなって思っています。バンドの方が音楽として上だと思っている人が多過ぎるなって。でも俺は全く逆で、アイドルシーンに飛び込んでみたら、アイドルもお客さんもめちゃくちゃ音楽好きなんですよ。オタクと呼ばれる人達も女の子だけを観にきているんじゃなくて、しっかり音楽を楽しみにきているんです。そこはこのシーンに触れて分かったことなんですけど、俺はアイドル文化もバンド文化もどっちも好きなので、比べるんじゃなくて、両方大事にしていきたいなって思っています。

 

Q.音楽としての面白さは今回のミニアルバムを聴けば伝わります。

ヒロ:ありがとうございます。そう言ってもらえると本当に嬉しいです。

カナ:私はこのミニアルバムが自分の声が初めて入った音源なんですよ。まだライブもしていない状況でのレコーディングだったしメンバーともまだ馴染めていなかったので本当に大変で。それに音痴なので(笑)。

お嬢:ごめん、私が音痴とか言っちゃったから(笑)。

カナ:でも本当に音痴だから。でもメンバーやプロデューサーが色々アドバイスしてくれてなんとか形になったので今はそのCDを聴くのが本当に嬉しいです。メンバー3人は歌が上手だから私も努力して次のレコーディングではもっと良い歌が歌えるように頑張りたいと思っています。

SASAYAMA:正直、地下アイドルのライブを観ていて全然歌えていない子ってよくいるんですよ。でも地下アイドルだから良しとされている風潮もあって。俺はそれが良くないと思っているんですけど、カナはそこに気付いて努力しているので絶対に良くなると思っていますね。

カナ:ありがとうございます。頑張ります。

ゆなぽ:私も自分の声がCDに入っているのは初めてだったので嬉しくて友達や親に送って聴いてもらったんですけど、みんな凄く喜んでくれて。だからもっともっと頑張って沢山の人に自分の歌を届けたいなって思っています。

ハルカ:新メンバーがレコーディング直前に入って、出来上がった音源を聴いたときは、前のメンバーのことが浮かんだりして色んな感情が混ざってしまったんですけど、ミニアルバムを今のこの4人で作れたことは素直に嬉しいですね。本当に感動しました。

ヒロ:泣きすぎ(笑)。

お嬢:辞めていったメンバーは歌っているパートを自分が歌ったり、新メンバーが歌ったり、これが他のグループのことだったら「あの子の声だったのに」とか思うかもしれないんですけど、EIMIEは今の4人が最高だと思っているし、自分が辞めたメンバーのパートを歌うことも新鮮で私は楽しかったです。それも今のEIMIEに自信があるからだと思っていて。

 

Q.これまでのEIMIEを大事にしつつ、新しいEIMIEとして動き出しているからこそ、代わりではなくて別物として始まっているのかもしれないですね。

お嬢:本当にそうなんですよ。前のメンバーが辞めてから新メンバーが入っているから代わりに入ったと思われるかもしれないけど、カナもゆなちゃんも誰かの穴埋めで入った訳じゃないので。前のメンーは前のメンバー、新メンバーは新メンバー。代わりで入った子なんていないんです。そこはしっかり伝えていきたいですね。

 

Q.素晴らしいです。ヒロさんとSASAYAMAさんの思いも『Kill your STANDARD』というアルバムタイトルに現れていそうですね。

ヒロ:そうですね。ずっとバンドシーンにいましたけど、頭が硬いなって思うことが多くて。それでアイドルシーンに来たらもっと凝り固まっていて。ルールなんてないのにルールにはめようとしてくる人が多いんですよね。そういうシーンのありもしない常識を殺したくて俺もSASAYAMAもここにいるので。

SASAYAMA:音楽の世界にいる時点で社会不適合者じゃないですか。なのにここですらルールや社会性にはめようとするんだなって。俺達はそこに違和感を感じているんですけど、このシーンに入ってみてこのシーンの文化や常識を知ることが出来たので、EIMIEと一緒にそれを壊そうかなって思っています。


タイトル:Kill your STANDARD
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TPAT-0002

1st “Band Set” ONE-MAN
2019年09月22日 愛知 名古屋RAD HALL
2019年10月05日 大阪 阿倍野ROCK TOWN

http://eimie.net/