2019年4月にシングル『ブランニューパレード』でメジャーデビューを果たしたGANG PARADE。プラニメ、POP、GANG PARADEといった改名劇、そして活動休止、メンバー脱退、レンタルトレードなど様々な出来事を経てギャンパレが掴んだメジャーというフィールドで早くも彼女達は愚連隊行進をかましてくれている。今作を引っ提げ開催される「CHALLENGE the LIMIT TOUR」では5月19日(日)大阪城野外音楽堂、5月26日(日)日比谷野外音楽堂と野音でのライブを決行。大阪公演は9人体制最後のライブとなり、東京公演ではナルハワールドを迎えた10人体制初ライブとなる。快進撃を見せるギャンパレのユメノユア、ココ・パーティン・ココに話を訊く。
Q.改めましてメジャーデビューおめでとうございます。
ユア:ありがとうございます!
ココ:遊び人(ファンの総称)のみんなも凄く喜んでくれていて嬉しいです!
Q.実際にメジャーデビューしてみて実感も沸いてきたんじゃないですか?
ユア:そうですね。メジャーデビューが決まってもみんなに発表するまでは本当にデビュー出来るか疑っていたので(笑)。でも色んなお仕事をさせて頂く機会が増えてやっと実感しています。
ココ:事態が二転三転することなんて珍しくない世界じゃないですか。だからデビューのその日がくるまではやっぱり不安もありました(笑)。
Q.ココさんはデビューライブ当日にグループの解散も経験している訳で。
ココ:それがちょっとトラウマになっているんですよ(笑)。だからこそ私は次のライブが決まっていることの有難さとかも凄く感じているんですけど…。予定があるって良いですよね(笑)。
Q.プラニメやPOPを含めて、GANG PARADEはここに辿り着くまでドラマがあり過ぎるじゃないですか。その全てを背負ってのメジャーデビューが物凄くポジティブなものであることにグッときてしまいます。
ユア:本当に色んなことがあったけど、私達はいつもそのときを生きるのに必死で。そういう日々が積み重なってメジャーデビューに繋がったことは自分でも嬉しく思います。
Q.ユアさんが加入した頃はPOPでしたよね。
ユア:はい。サキちゃん(カミヤサキ)だけ経験者であとは新人がオーディションで集まった状態でした。サキちゃんのことはBiSの頃から知っていたので「凄い人と一緒にやるんだな」って(笑)。サキちゃんは「タメ語でいいよ」って言ってくれてたんですけど中々距離を縮められない時期もありました。今じゃ考えられないけど(笑)。
Q.あの時代があって今のギャンパレがあると思うと感慨深いですね。
ユア:当時はお客さんも全然いなかったですからね。サウナスーツを着たりジャージを着たり、色んなこともしたし。だからあの頃を知ってくれている人は「やっとメジャーだね」って言ってくれるんですよ。
Q.ココさんの加入も他のメンバーとは経緯が違いますが。
ココ:あははは。
Q.SiS解散からのギャンパレ加入は当時どう感じていました?
ココ:まず人生であんな衝撃を受けたことは後にも先にもないです(笑)。洗礼を受けたなと。大人があれだけ動いていて、何の台本もなく、突然終わるんだって。あの場でも解散という事実だけ告げられて誰も手を差し伸べてくれないんですよ。脚本でもなんでもないからただただ悲しくて。
Q.その模様は映画「WHO KiLLED IDOL? SiS消滅の詩」で観ることが出来ますが、何回観ても胸が苦しくなります。
ココ:あははは。本当に凄い光景ですよね。
Q.だけどあの姿を知っているからこそ今のギャンパレとしての活躍がたまらなく嬉しいんですよね。
ココ:それ、良く言われます。「もっと応援しようと思った」とか。あとは最近ギャンパレを知ってくれた人があの映画を観ると衝撃を受けるみたいですね。
Q.WACKオーディションを振り返って観ても同じことを思います。みなさんの原点があそこにありますからね。そういう歴史があった上でのメジャーデビュー曲だからこそメンバー個々のストーリーやキャラクターを歌詞から感じるんですよ。そしてそれがポップであることにワクワクします。
ユア:「QUEEN OF POP」とか「Happy Lucky Kirakira Lucky」もポップだし明るい曲だったけど、あの頃は頑張って奮い立たせた明るさだったと思うんですよ。それが「ブランニューパレード」は内側から湧き出てくる明るさがあって、それって今のギャンパレそのものなんですよね。今の自分達がこういう曲をこのタイミングで歌わせてもらえることが本当に嬉しいです。松隈さん(松隈ケンタ。GANG PARADEのサウンドプロデューサー。)も私達を思い描いて書いてくれたみたいで、愛を感じます。
Q.松隈さんも渡辺さん(所属事務所WACK代表)もメンバーを凄く見ているからこそ歌詞にリアリティがあるし、そのときの状況が表れているんですよね。例えばさっき名前が挙がった「QUEEN OF POP」の歌詞に「僕らは今試されてんだ」って言葉がありますけど、「ブランニューパレード」でも「僕らは試されてんだな」という歌詞が出てくるじゃないですか。
ココ:おお!
Q.同じ言葉でも歌っている状況で全然意味合いが違うんですよね。「QUEEN OF POP」ではまだ迷いがあったけど「ブランニューパレード」では確信しているなと。
ユア:凄い。
ココ:本当にそうなんですよ。そのときだからこそ歌えるし、あの頃の曲を今歌っても色褪せないのも凄いなって。歌詞は毎回自分達が重なって「よく見てくれてるな」って気持ちになりますね。渡辺さんから私達へのメッセージがダイレクトに伝わってくるんですよ。エールされてるなって。あ、なんか今顔が浮かんだ(笑)。
Q.あははは。渡辺さんはギャンパレにとってどんな存在ですか?
ユア:渡辺さんがいないと何も出来ないです。それはWACK全体がそうかもしれないんですけど、本当に全部を考えてくれているので。たまに炎上しちゃって批判コメントを見ながら悲しそうな顔をしていると苦しくなる。
ココ:あははは。
ユア:「みんな、そんなこと言ってるけど渡辺さんがいなかったら何も出来ないんだからな!」って心の中で思っています。
Q.めちゃくちゃ優しい人だから矢面に立っているんだろうなと。
ユア:そうなんですよ。自分だけが悪者になって批判を全部受け止めてくれるんです。強いし優しい人です。
Q.そんな渡辺さんがみんなを思って書いた歌詞だからこそメジャーデビューとして最高のシングルになったんでしょうね。そしてカップリングの「Dreamer」ですが、最近のカップリング曲の傾向とは少し毛色が違いますよね。
ユア:「とろいくらうに食べたい」から始まったカップリングの面白シリーズは一旦封印して、とにかくクールでかっこいい曲になりました。
ココ:ユユ(テラシマユウカ)の歌詞もかっこいいんですよ。皮肉も込めて書いているみたいなんですけど、ユユは色んな人を良く見て色々考えている人なので「こうはなりたくない」っていう人を反面教師的に書いているんだろうなと。
Q.曲の始まりから畳みかけるような皮肉の嵐ですよね。言葉の詰め込み方もかっこいい。
ココ:あれ、凄いですよね。
ユア:ユユの書く歌詞って音のハマりが良いんですよ。
Q.リズムとリンクしていますよね。打楽器的なニュアンスというか。あと漢字が多い(笑)。
ユア:漢字を読めないメンバーがいてみんな苦戦していました(笑)。
ココ:「Dreamer」は歌っていて気持ち良いんですよ。盛り上がる曲とはまた違ったギャンパレのかっこよさを感じてもらえると思います。
ユア:「Dreamer」はマイカ(キャン・GP・マイカ)が振り付けをしてくれたんですけど、そこもまたかっこいいんですよ。
Q.マイカさんがギャンパレに入ったときも凄いタイミングでしたよね。
ユア:めちゃくちゃバタバタしていました。オーディションの直後にメンバーが抜けちゃったり。そういう状況でもギャンパレに入ることを決めてくれて。
Q.そしてマイカさんのお披露目ライブ直後にSiS組の加入が発表されると。
ココ:本当すみません(笑)。
ユア:マイカのお披露目の4日後にSiSの加入が決まったんですよ。
Q.ココさんは当時どんな気持ちでした?
ココ:歓迎されていないのは分かっていたし、そもそもギャンパレのオーディションを受けていないのでメンバーにも遊び人にも認めてもらうには私達がギャンパレに入った意味を見出さなきゃいけないなって思っていました。
Q.迎える側としては?
ユア:メンバーの脱退があって、「ここから4人で頑張ろう」って意思を固めたタイミングだったし、マイカはギャンパレのオーディションを受けてくれたけどSiSの3人はBiSのオーディションを受けてた訳じゃないですか。だから正直「BiSになりたいんじゃないの?」「BiSが駄目ならギャンパレってありなの?」って捉えていました。
ココ:やっぱりそうだよね。
ユア:人数も一気に増えるし結構思い悩んでいましたね。「じゃあ7人で頑張ろう!」とはすぐには思えなかったです。性格悪いけど(笑)。
Q.でもその時期からギャンパレの勢いはどんどん増していきましたよね。
ユア:入ってくれた3人が頑張ってくれて。それで「この7人でいける!」って思えるようになったんです。そこから本当に変わりましたね。複雑な思いも無くなったし、7人でやっていこうって。
Q.そんな中、BiSがメジャーデビューしたりEMPiREが結成からメジャーでの活動だったり、比べることってあったりしました?
ココ:めちゃくちゃ比べてました(笑)。
ユア:切磋琢磨してきたけどやっぱり羨ましいなって思っちゃうこともありました。WACKはギャンパレ以外みんなメジャーだったので自分達に何が足りないかみんなで考えたりして。だけどT-Palette Recordが愛してくれたのでインディーズでの活動は私達の財産だと思っています。
ココ:メジャーで頑張って恩返ししたいですね。
Q.先日大阪での野音を終え、いよいよ東京野音から10人体制となりますが。
ユア:東京も最高の日にします。10人の新しいギャンパレも見てもらいたい。人生の記憶に残るようなライブにしたいです。
ココ:7人から9人になったときもかなり変わったけど、ナルハが入ることでまた違う見え方もすると思うんですよ。あんなに純度の高い子はギャンパレにいないので。ハルナ(ハルナ・バッ・チーン)と月ノ(月ノウサギ)もだけど、触れたら色が変わっちゃうくらいピュアなんですよ。
Q.ココ色になっちゃうから触らないで下さい(笑)。
ココ:ちょっと!(笑)。
Q.2人から始まったプラニメが10人のGANG PARADEになって、ここからまたどうなっていくか楽しみですね。
ユア:何が起きるか分からないですけど、思いっきり楽しもうと思っています!
ココ:10人のギャンパレ、期待していてください!
MAJOR DEBUT SINGLE
ブランニューパレード
NOW ON SALE
品番:WPCL-13035
価格:¥1000+tax
WARNER MUSIC JAPAN/FUELED BY MENTAIKO
「CHALLENGE the LIMIT TOUR」
5月26日(日)日比谷野外音楽堂
OPEN 17:00 / START 18:00